友達が欲しい
「友達が欲しい……。」
ある昼休みのこと。
はぁ、とため息をつくとウィリアム様がキョトンとする。ダビはその隣でサンドイッチを気にせず食べている。
「婚約者の僕がいるじゃない。」
「婚約者って友達なんですか?」
「あ、違うって認識はしてくれていたんだね。」
「ほほはひほほへはいふははいは。(友達の俺がいるじゃないか。)」
「食べながら話さない!私はっ!女の子の友達が欲しいのっ!!」
思わず声を荒げてしまった。
「生徒会には未だに他の女の子入れてくれないし、クラスメイトは良くしてくれるけど、何処か距離を置いてる感じだし……。」
「まあ誰だって命は惜しいよな。」
「私そんなに荒い対応していないわよ……。」
そんな私の返答にダビは肩をすくめて、ウィリアム様をチラリと見る。
ウィリアム様はなんとも言えない顔をしていた。珍しい。
「まあ、生徒会役員にベラ以外の女の子が居ないのはちょっと問題だよねぇ。」
「ウィリアムはアーミルとアーロンに生徒会役員になりたいって言ったのに断られたしな。」
「ダビうるさい。」
「そうなの?」
「ああ、恋のハードルは高い方がいいとか笑いながらな。」
「兄様たち、最近そればっかり言ってるけど何のことなの?」
「……少しは自分で考えろ。」
考えても分からないから聞いているのに。
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その夜、同じようなことをジゼルに愚痴ると、少し考えたような表情をしてから話をしてくれた。
「実は、私と半分だけ血が繋がった妹が、アラベラ様と同い年で、この学園に入学しています。」
「えっ、そうなの……?」
「その……。私の母は父と別れた後に、リナレス子爵の元に嫁ぎまして。その後に生まれた妹なんですが、たまに連絡を取っていたんです。」
「まあ。」
そんなこと、全然知らなかった。ジゼルは私が小さな頃から今まで一緒にいるのに……。
「リタ、といいます。贔屓目もありますが、とても可愛らしい妹なんです。でも、消極的で……。アラベラ様さえ嫌でなければ、お会いして頂きたいです。」
「勿論よ!その、姉妹の仲は……。」
「何も思わなかったかと言われれば嘘になりますが、今は大事な妹です。」
「ごめんなさい、詮索するようなことを聞いてしまって。」
そう私が項垂れると、ジゼルは気にしないでください、と微笑んだ。
「こうやって思えるようになったのは、アラベラ様と一緒に過ごせていたからだと思います。」
「そんな、私は何も知らなくて……。」
「だからよかったんです。アラベラ様のこと、リタに伝えて置きますね。」
「ええ、ありがとう、ジゼル。」
リタ・リナレス様。
お友達になれたらいいなぁ。女の子同士でお茶をしたり、お喋りをしたり……。
「リタが女の子でよかったです。男の子だったらこうも紹介出来なかったでしょうし。」
「そう?男の子でもジゼルの弟なら仲良くしたわよ?」
「……ウィリアム様が怖いですからね。」
苦笑しながらジゼルが言うけど、
なんでそこでウィリアム様?
まあ、今回は女の子の友達が欲しいとは言ったから、妹で良かったんだけどね!




