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異世界に来たら召 喚スキルがありました  作者: ふぅみ


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第7話

 昨日のうちに解毒草を見つけ、無事に解毒スキルレベル3を習得。スキル説明を読んでみると毒(中)に対する耐性・解毒が可能となっていた。


 しかし、俺が欲しかったのは毒蛇に噛まれても死なずに済む解毒スキル。昨日の毒蛇の毒が中程度だとは思えない。


※ 今後は動かない生き物に対しても鑑定で毒があると判別した場合、脅威があると素早く警告を行います。


 鑑定さんと地図スキルの協力タッグってことかな。それは頼もしい。そもそも、噛まれずに済んだら解毒云々の心配はしなくてもいい。

「ありがとう、頼むね」


 蛇以外にも毒のある生き物と遭遇する危険があったから、その対策ができて一安心だ。ホッとしたところで…

 いきなりですが…思い切って、食生活改善に手を付けたいと思います。


 いや、ね。

 そろそろ果物以外を食べないと、まずいなーと思うわけ。

 アイテムボックスの中に生肉はあるんだけど、これはブロックじゃなくて毛皮付きだから…ハードルが高いわけ。サバイバルナイフさんはまだ解体の仕事をしていません、はい。


 ステルステントとシェルターという、とっても素敵な、安心して過ごせる住空間が手に入り、睡眠不足に悩まされなくなったら…次に来るのが食欲ですよ。


 で、俺は考えた。米を作っている遠い遠い国にわざわざ行かなくても、取り寄せてしまえばいいんじないか、と。

 はい、俺の召喚スキル最高です。

 さくっとやってしまいましょう。シェルター内で本日の召喚タイムー!


 業務用サイズ特大袋入りのお米! 美味しいお米を5袋お願いします! 【召】!


「おおおお」

 来た、来たーっ! って、欲張り過ぎたかも―。5袋欲しいなんて言ってゴメンー。


「ここ、シェルターの中で良かった」

 ドーンと出しすぎた。これ見た感じ、スーパーで販売されている30キロ入りの袋より、さらに大きい。ひと袋50キロぐらいあるかも。

 こちらの世界の人は力持ちだね。これを運べるんだから。ってか、多分俺にも運べます。運べるくらい身体能力上がってます。


 しかもその大きな袋が5袋。250キロぐらいって…ひとりで食べるとしたら…えーと1年分はある? …うん、分からない。全く計算できない。


 ………ま、いっか。

 いそいそと袋の口を開けて中を確認してみる。

「お、長いタイプじゃなく、馴染みのある米だ! しかも精米済み!」

 これはかなりありがたい。


 米だけがあってもご飯は炊けない。ということで、次は…


 冒険者御用達。高性能な野営コンロを下さい! 【召】!


 毎回毎回、高性能な…とつけておくといいことあるんじゃないかな。今回も素敵機能が付いてないかなぁ…


「…お。二口コンロみたいだ。持ち運びしやすいように真ん中から折りたためるようになっている」

 折りたたんだ状態の厚みは漫画雑誌ぐらいで重みも1キロちょいなくらい。二十センチくらいの片手鍋が二つ並べられるぐらいの大きさで、この重さはまさに高性能。


 魔石に魔力を流せばIHのように加熱できるらしい。

 って…鍋がないじゃないか。これがなくてはご飯が炊けない。仕方ない。取り寄せしよう。


 調理に便利な圧力鍋!下さい! 【召】!


「…………」


 この世界に圧力鍋はないのか。


 圧力鍋があると時短になるし、煮込み料理にも便利なんだけど。…と、母さんが言っていました。

 料理をろくにしたことのない俺には、宝の持ち腐れかな。

 いやいや、この世界にはスキルなんていいものがある。家庭科の教科書を変換すれば、多分料理スキルは手に入る。しかし…今日のところは、料理スキルは後回しだ。


 初心者にもプロの料理人にも使い勝手のいい、直径20センチくらいの両手鍋を3つ! いや、5つお願いします【召】!


 き、来ましたよ。お願いした通りの両手鍋が5つ。これでご飯を炊く横でおかずを別の鍋で作れる。

「とりあえず、ひとつを残してアイテムボックスにしまっておこう」


 直火で使うこともあるのか、取っ手のところは熱くならないように何かの皮が巻かれている。なかなかおしゃれなデザイン。


 あ、火トカゲの皮で耐熱耐火性があるのか。ギフト【全鑑定】さんが教えてくれました。

 便利だなー。アイテムボックスに収納しなくても、アイテム鑑定が出来るのは。


 水は水生成水筒があるから、これでご飯が炊ける。

 あ…米を洗った後の水をシェルター内に捨てるわけにはいかない。どうしよう…

「んー」としばらく考えて、気が付いた。これまでも木くずでもゴミでも全部アイテムボックスに収納していたじゃないか。洗い終わった後のとぎ汁もアイテムボックスに入れてしまえばいいんだ。

 なんて便利なアイテムボックス。


「さ、テントを張るのにいいところを探そう」


 おなかぐーぐー、うるさいほどなってる。ステルステントの効果も意味ないかも…と心配になるほどだが、幸い。この辺りには危険な生き物はいない。スキルがレベルアップしたおかげで素敵な場所を見つけることができましたよ。


 はい、放棄された二つ角恐竜の営巣地です。


 地図スキルさんと全鑑定さんが、ここをおススメしてくれました。案内してくれました。一度放棄した営巣地。恐竜さん、もう絶対に戻ってこないでね。


 恐竜臭いけど、この匂いが残っているおかげで他の魔物たちが近づいてこないらしい。

 しかし、ステルステントの中に入ってしまえば匂いは気にならないし、

中の匂いも外に漏れないらしい。超優秀なテントに感謝、感謝。


 普段、料理はしないけど家庭科の授業でご飯の炊き方は習っていたから、記憶をカムバック。家族で行ったキャンプでも、母親が飯盒でごはんを炊くのも見ている。だから、炊飯器がなくてもたぶん出来る。…ハズ。


「中身の具がないのはともかく、塩だけでも欲しいな」

 今日の召喚スキルはあと一回、使うことができる。


 その貴重な1回を塩に使うか、洗浄スキルに使うかで迷う。


 ギフト【世界の基本知識】さんによると、この洗浄スキルはかなり使い勝手がいいらしい。以前読んだことのあるライトノベルズの浄化やクリーンのように、身体の汚れ落としから食器洗い、部屋の掃除など、幅広い使い道があるらしい。


 ずっとお風呂に入れていないし、服も着たままで洗濯できてないから…やっぱりここは洗浄スキル優先かな。

 使った後の鍋を綺麗にしたり、おにぎりを握った後の手も綺麗にできるらしい。

 塩は明日まで我慢しよう。


 高性能な洗浄スキル!【換】!


 からの、身体の不快な汚れを【洗浄】! 


 早速使ってみたところ、あら不思議。気分爽快になった。ちょっと臭くなっていた身体の匂いも消えた気がする。

 ついでに服も綺麗にして……


 ズボンのすその泥汚れや草の汁に染まっていた尻部分、土埃で汚れていた体操着も綺麗になった。消費した魔力はわずか1だった。

「これは超便利。使えるー」


 ギフト【世界の基本知識】さんが洗浄スキルをおススメしてくれてうまくいったけど、何から換わったのかは分からない。多分、除菌効果もあるウエットティッシュじゃないかなーと思っているけど、リュックの中を確認したわけではない。


「米が炊けるまで時間かかるし、待ってる間に果物を食べておくかな」


 果物で空腹をごまかして、ホッと一息。ご飯が炊きあがるのを待つ間に、竹製の箸と湯呑。竹製の器を作ることにした。箸と竹の器などは予備も含めて3つずつ作り、洗浄スキルで綺麗にしておく。


 サバイバルナイフがようやく大活躍した。ナイフで切ったり削ったりして出た竹の切りくずは捨てずにアイテムボックスに収納しておく。外で焚火をするときの焚きつけに使えるからだ。



「ごはん、出来たー!」

 失敗なく炊きあがったご飯を箸でほぐして、竹の器にアツアツのご飯を入れて、合掌。


「うまっ!」

 自然と涙が出てきた。塩なしでも、しっかり噛めば噛むほどに甘みが増してくる。


「ご飯、サイコー! 白米、ありがとう!」


 元気が湧いてくる。

 腹いっぱいになるまで貪り食った。


「このまま頑張れば、何とかなるよな」

 まだまだ危険がいっぱいの森の中の生活には不安や危険もあるが、着実に生活内容も改善している。


 明日は…そろそろ着替えが欲しい。塩と着替えで、あと二つはどうしようかな。逃げること優先で移動しているけど、一つぐらいは魔法を覚えて身を護るための攻撃手段を得ておきたいところだ。


「魔法か…。どうすれば覚えられるかな」


 ふと、水生成水筒に目が留まる。


「これも魔法で水が作られているんだよな」

 と、すると…これを利用すれば水魔法になる、と思う。


「水魔法を覚えれば、あれができる」

 使えない魔法だったらショックだが、試してみないと分からない。


「試すのは明日だ。とりあえず今は…」

 せっかくの安全地にいるのだ。おにぎりを余分に作って保存することにした。


「あつ、熱っ」

 この世界にラップなんて便利なものはないから、握ったおにぎりは葉っぱにひとつずつ包んでおくことにする。

 この葉っぱは解毒草を探して森歩きをしていた時、鑑定さんにおススメされた採集物のひとつだ。虫食いもないし綺麗に見えるが、念のため洗浄してから使うことにした。


「この葉っぱ、仄かに匂いがする」

 少し懐かしいような匂いがする。…あ、そうか。これは柏餅の香りに少し似ている。俺にとって嫌な匂いではなかった。


 葉っぱ巻きおにぎりは作ってすぐにアイテムボックスに収納。アイテムボックスの中に入れておけばいつでも好きなタイミングで食べられる。超便利だ。


 鍋を洗ってからまた米をいれ、ご飯を炊くことにした。炊きあがるのを待つ間に竹でご飯しゃもじを予備を含め、2つ。竹の菜箸も2つ作った。竹を横に切って器も6つ作っておいた。いつか魚や肉で串料理を作ることがあれば…と竹ぐしも作っておいた。サイズを変えて少し多めの20本。


 合計4回もご飯を炊いた。出来上がったおにぎりは30個。一食に2個食べると計算したら、一日6個の消費。30個は5日分になる。それまでには転移門を抜けているだろう。というか、抜けていて欲しい。


 ギフト【世界基本知識】さんによると、この大陸での生活はグラニアスに比べ危険レベルが比べ物にならないらしい。

 この世界の人々の6割が住んでいるという一番大きな大陸のグラニアスに移動し、そっちの森の中で生活するほうが安心安全に過ごせるという。

 ならば、この小大陸からはさっさと逃げ出した方がいい。明日からは転移門目指して一直線だ。


「そろそろ寝よう…」

 今日は充実した一日だったが、移動距離は稼げなかった。朝早くから移動することにして、寝ることにした。


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