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異世界に来たら召 喚スキルがありました  作者: ふぅみ


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63話

 セルセラの街を出て、街道をわざと外れる。地図スキルで周囲500メートル以内に誰もいないことを確認してからカケルでひとっ飛びして、森の中の錬金術師の家へ戻ってきた。


「ああ、帰ってきたなーという感じだ」

 すごくホッとする。ここが実家のように感じる。家に入る前に周囲を一周して確認したが異常はなかった。ここには誰も来なかったのだろう。


 家に入ると自動で照明が付いた。ここだけ現代の家って感じでハイテクだ。

「自動点灯ってセンサーが働いているということだよな。この辺も勉強して自分で出来るようになりたいな」

 この家と同じものが作れるようになったら一人前だと胸が張れる気がする。


「えーと…まず先に魔石をチェックしておくか」

 この家の設備の動力元である巨大魔石に魔力を入れて満タンにしておこうと思ったが、全く減っていない。すごく燃費がいいみたいだ。確認しただけでスプリガン製の蓋を閉め、さらにその上の壁飾り…寄せ木細工の飾り板も元通りに戻す。



「室内の掃除も必要なさそうだし…」

 しばらく留守にしていたが、埃っぼさも感じない。

「……」

 ぐぅ、と腹が鳴った。トイレを済ませたら夕食にしよう。カケルで飛んでいる時に魔力を消費したからなのか、いつもより強い空腹を感じる。


「なにを食べようかなー」

 少なくなってきたおにぎりと町で買ってきた串焼き肉をマジックバックから取り出し、スクランブルエッグをちゃちゃっと作ってささっと食べる。

 洗い物を終えると、キッチン設備が充実しているここで作り置きをいろいろ作っておこうという気になった。セルセラに借りた部屋にもシェルター内にある家のいくつかにもキッチンはあるが使い勝手のいいオーブンがあるのはここだけだ。


「まずは、クッキーだよな」

 大量生産しておかないと。小腹が空いたときにもいいしちょっとしたお礼代わりにもなる。


 ドライフルーツを刻んだものを入れてみたり、紅茶の葉を刻んで入れてみたり、ハーブで香りづけしてみたり、ナッツの量を増やしたりと色々な味を作ることにする。形はシンプルに○と□の2種類のみ。売り物ではないから見た目にこだわる必要はない。ささっと手早く大量に作れるのが一番大事。


「砂糖が高級品だから甘さは控えめだけど、そのぶんバターもミルクもたっぷり使おう」


 あ、そうだ。チーズを入れたしょっぱい系のクッキーも作ろう! うん、いいかも。


「…久しぶりに…コーヒー、飲みたいな」

 しばらく匂いを気にして飲んでいなかったコーヒーが無性に飲みたくなった。沈没船から手に入れたカップもいっぱいあるし…一度に20杯のコーヒーを煎れて、19杯をマジックバッグに収納しておく。


「ふぅ…落ち着くなぁ」

 誰の目も気にせず、好きなことが出来る空間にほっとする。コーヒーを飲みながらクッキーが焼き上がるのを待っていると、いい匂いがキッチンに広がってきた。

 パンが焼ける匂いもいいけど、クッキーの焼ける匂いもいい。幸せの香りだ。


 クッキー種を寝かしている間に作ったカップケーキの粗熱も取れている。焼きあがったクッキーとともに全部マジックバッグに収納。大量に焼いたクッキーの小分け作業は後回しだ。


「そういや、パンもそろそろ焼かないと在庫が少ないんだった。ジャムも残り少ないけど牛乳がたっぷり手に入ったからシチューを作ってストックしておくといいかも。焼き肉ばかりだと飽きるし。明日は周辺の森で採集もしたいし、忙しくなりそうだな」


 パン種を発酵させている間にシチュー作りに取り掛かる。

「ここではオーブンを使うものが最優先」

 ご飯を炊くことはシェルター内の家でも出来る。錬金術師さんの家にあるオーブンと同じ魔道具が手に入ればいいのだけど…どこの魔道具屋にもなかった。

「グラタンやピザが作れたらいいけど…グラタンの作り方は分からないし、ピザはソースがないんだよな」


 …あれ? シチューってそういえばミルクを入れるだけではダメなんだっけ? 出来上がったのは野菜のミルク煮という感じで…さらさらしている。


「うーん…」

 とろみをつけるためにコミコミの実の粉末を入れてみると、何となくシチューっぽいものが出来た。

「食べる前にコショウを振ったら、これはこれでありかな。…うん、完成」

 熱々の鍋ごとマジックバックに収納しておく。


 夜遅くまでキッチンにこもってあれこれ作っていると、移動疲れも出てきたのか眠くなってきた。

「いつの間にか日付変わっている。…ここのところシャワー続きだったし、風呂入ろ」

 キッチンの次は風呂場へ向かう。風呂の快適さもここが一番だ。


「あーシャンプーとリンスの残りが気になる」

 錬金術師さんのレシピがどこかに残ってないかな。プライバシーだとかなんだと遠慮していたけど、彼らが残した書類や書き付けを読ませてもらおう。

 持ち出さなかった宝石類の中に魔道具がないかも確認したい。


「あと3日の滞在で足りるかな」

 いや、無理だろうと自問自答。


 風呂から上がったらとっとと寝て、朝起きたら優先順位をつけて一つ一つ片付けることにしよう。


 *



 目を覚ますと、外は雨だった。もともと静かなのに、雨のおかげかますます周囲が静かだ。静かで快適。うっかり寝過ごしそうになった。


 というか、寝過ごしているよな。目が覚めたら8時回っていた。元の世界にいた時だったらなんてことはないけど、夜更かしをする習慣がなくなっていたこの世界では8時起床というのは寝坊したと言える。


 5時起きの6時ギルド着という勤勉な冒険者もいるぐらいだ。

 身支度を済ませたら、ちゃちゃっと朝食を済ませて、蒼炎の大錬金術師の部屋へお邪魔する。探しているのはシャンプーとリンスのレシピだ。弟子の彼が作っていると予想しているんだけど…どうだろうか。


「でもあれが既製品だったら、見つからないよな」


 彼らが生きていた時代にあったものが、この時代にないというのはおかしな気がするが…実際ないものも多い。トイレの魔道具はどこの魔道具屋にもなかったし、ゴミ処理の魔道具もみなかった。大都市や王都にでも行けばあるのかもしれないが、少なくともマジックボックスやマジック篭なんてものはここでしか見たことがない。


 さて、結論から言おう。


「なかったー!」


 半日を費やして探したが、シャンプーとリンスのレシピはどこにもなかった。その代わり、いろいろ有用な情報や品物は手に入れた。


「ふっふっふ…」

 スプリガンの謎が解けたのだ。精神感応金属のスプリガン。これを発掘した場所が…なんと、ユニレシア大陸。そう、世界樹があった…恐竜が今なお生きるあの大陸だったのだ。


「マジかー!」

 スプリガンを手に入れる為には、またあの大陸に戻らなきゃならない。幸い、発掘地点の地図はあった。転移門から世界樹のあった方角の逆にある渓谷らしい。


「行くにしても、今じゃないな」

 確かに在庫は少なくなっている。だが、カケルのようなゴーレムでも作らなければ、精神感応金属の使用量は少量でいい。まず自分のレベルが低いこともあり、シンダリンダルや魔法銀で代用出来ることの方が多い。


 スプリガンはそこそこの量しかないが、シンダリンダルと銀はハイセイの街周辺で大量に採掘してきた。しばらくは銀製品の制作に困らないだろう。


「仕方がない。シャンプーとリンスは帰ってから、薬師スキルのレシピ検索で出たあれで作ろう」

 

 この家には錬金部屋と鍛冶場はあるが、調薬のための作業場はない。シェルターにある薬師の家でシャンプーとリンスを作るのは時間の余裕が出来てからにしよう。


「とすると、次は防犯設備。防犯の魔道具だな」

 この家のような、登録した本人以外はドアを開けることが出来ないような仕掛けにしたくても…俺ではムリ。鍵を強化したところで、窓はどうするか。どうにもできない。


「結界が張れたらいいのに…」

 残念ながらレベルが足りない、のだと思う。読むことのできない…錬金本のどこかに書いてある気がする。サイズ自動調節できる服や指輪もまだ作れない。


「汚れ防止の付与が出来ることが分かったのは良かったけど…」

 分かってみれば何ということもない。洗浄スキルをスタンプのようにべったんで付与できた。いや、厳密にいえば汚れ防止というよりも自動洗浄か。


 あ、魔道具でいいものがないか探そうと思っていたんだ。

 宝石箱や宝石類の入った袋をガサゴソにして10分後。めちゃくちゃいいものを発見した。


「これ凄い…」

 鑑定して分かったが、結界石と言ってもいい魔道具があった。形はピラミッド型。大きさはニワトリの卵ぐらい。色は半透明の銀色。素材は不明。


 まだ鑑定不能な素材があるなんて…と歯ぎしりした。

 俺の鑑定は全鑑定。対象が植物であろうと鉱物であろうと魔物などの生き物であろうと、人間以外は鑑定してくれる優れもの。スキルと違ってギフトだからランクアップがない。だから…なのに、鑑定できないものがある。


 鑑定不能なものは他にもある。鑑定の水晶もそうだ。鑑定不能なものはどんなに睨んでも無理。分からないモノは分からない、と割り切るしかない。


「えーと、これひとつで3メートル四方の結界ドームが張れるのか」

 まさに、これは俺が求めていたもの。それが3個もあった。

「大きさが違うこっちは…」と性能の方を鑑定してみると、こちらは読み取れた。結界の範囲が倍の6メートル四方になっていた。


「6メートルってかなり広いよな」

 3メートル四方でも6畳ほどのワンルームサイズだ。6メートル四方だと二間続きの部屋とか、屋外で大人数を囲うという感じになるかも。

「こっちの3メートル四方を2つ貰っていこう」

 1つは留守中の部屋に置いておき、1つは予備としてマジックバッグに収納しておこう。


「他にも、何かいいものがないかな」

 宝石類を一つ一つ鑑定していく。ほとんどが魔石で、鉱物としての宝石も含まれていたが、浄化石という楕円形の魔石もあった。


「浄化か…」

 汚れを落として綺麗にするという意味では既に洗浄スキルを持っている俺には意味はないかもしれないけど、これもスキルに変換しておくか。12個もあるから、一つぐらい消えてもいいだろうという軽い気持ちでスキル変換した。


 浄化石をスキルに【換】!


 ステータスカードで確認してみると【聖魔法3】のスキルが増えていた。


「え?」


 聖魔法? 浄化魔法になるのかと思ってたけど…聖魔法? もしかして浄化って、聖魔法のうちのひとつ?

 スキルを探るようにして調べてみると…分かった。自分の中から答えを見つけてしまうように分かってしまった。


「洗浄スキルの洗浄と聖魔法の浄化は全く別物なのか」

 汚れを落とすという意味で同じだと思ってた。思い込んでた。全く違うじゃないか。


 洗浄スキルの洗浄は綺麗に汚れを落とす。レベルが上がることで汚れる前の初期状態に戻せるというチート効果もあった。いずれにせよ、本やカーテンなどといった物が対象だ。

 対して、浄化の対象は人や霊体などの生者と死者といった…なんだろ…分類が難しいぞ。魂があるものが対象だ。ん? いや、これでも正しくないな。呪われた剣などの浄化も出来る、ということは物を対象にもしている。つまり、人であれ物であれ何であれ呪われたものが対象、だ。


「呪い、って…マジか」

 霊体とか呪いが、マジである世界なんだ。元の世界でも幽霊話は昔からあった。でも実際に目にしたこともなければ心底信じることは難しい。映画やテレビドラマの中の作り物…だと思っていたのに、この世界では……。


「………獲得し、これで安心、聖魔法」 

 なぜか575。


「聖魔法は聖職者が獲得するスキルなのに…いいのか?」

 いや、逆か。聖魔法を獲得した者が聖職者になるのか。んーどっちが先かはこの際どうでもいい。

 またヤバいものを獲得してしまった。これ、絶対にバレたらマズい奴だ。隠密モードでしっかり隠しておかないと。


「…だけど、有用ではあるんだよな」

 この世界にもダンジョンがある。そして幽霊というか霊体が存在しているらしい。


 見えない霊体に接触…つまり攻撃されたりすると気分が悪くなったり吐き気がしたりと体の不調を引き起こすが、物理的に距離をおいて離れることで不調からはゆっくり回復する。しかし動く鎧といった、無生物に宿って動く霊体が相手だと物理的な…つまり殴られたり切られたりという命の危機に直結する。

 それらの霊体を滅するのに有効なのが聖魔法だ。聖魔法を持たない者でも、浄化石を利用することで聖水と呼ばれる浄化水を作ることが出来、聖水を武器に纏わせることで霊体を滅することのできる武器に変えることが出来るらしい。


「…あ」

 不意に気が付いた。


「ホーリーシールド!」


 聖魔力を前面に展開することで、自分の身体を守るバリアのような幕が張ったのが分かった。


「…出来た」

 出来てしまった。


「そうか…そうだったんだ」

 結界の張り方が分からないと思っていたら、結界は風魔法でもなければ錬金術のひとつでもなかった。聖魔法のスキルが増えたことで聖結界が張れるようになったから分かるのだが結界もおそらく、結界というスキルで全くの別物なのだ。


 ホーリーシールドという前面だけに張った結界が薄いと感じるのは熟練度が足りないせいだ。まだ出来ると理解しただけで、使いこなせているという感じがしない。


「これ…キツイな」

 集中していないと霧散する。ぐんぐん魔力が減っていくのを感じる。

 消費が激しいのは制御が悪いせい。固定できずに魔力が散っている気がする。


 無駄なあがきをせずにホーリーシールドを解くと、冷や汗が流れていたことに気がついた。


「自分ではまだ全方位の結界は張れない。多分次のレベル4にならないとダメな気がする。でも、一面だけでも防御が出来る。これはかなり使える魔法だ。瞬時に張れたり、持続時間を長くしたり練習しないと」


 魔力量がいきなり減ったためか、回復スキルがせっせと働き始めた感じがする。以前は任意でオンからオフに切り替えて使っていたスキルだが、急激に減った場合に自動で発動という条件付けが出来るようになっていた。


「しばらく休憩して、回復したら魔力制御のトレーニングするか」


 それはそれとして。ホーリーシールドもいいが360度全てを防御出来る結界はやはりいつでも使えるようにしておきたい。今はまだレベルも足りないしコントロールも出来ていないから、自分の身を守るための防御用に結界のペンダントか何かを身につけておけばいいんじゃないかな。常時発動にすると魔石は大きいものが必要になるだろうから、危険を感じた時に魔力を流してオンにする切り替え式がいいけれど…。


「ん? 今なら聖魔法を魔道具に…付与出来る?」


 錬金術の本を探しに行こうとして気が付いた。


「あ、この結界石をスキルに変換すれば自分で結界が張れるじゃないか」

 そうだよ。結界スキルを手に入れればいいんだ。


 小さい方の結界石は3つある。1つをもらってスキル変換すれば…自分で魔道具化できるようになるはずだ。



「この結界石を結界スキルに【換】!」


 途端…ぐらっときた。頭が痛くて眩暈もする。

 その場にへなへなとしゃがみこみ、しばらくじっとして頭の痛みを抱え続けた。


「……………」

 めちゃくちゃツライ。吐き気すら感じる体調の悪さ。もしかして、とステータスカードを取り出してみると魔力が1になっていた。


 あー魔力切れか。ホーリーシールドで一気に減っていたところに変換スキルを使ったから? それとも結界スキル獲得にはかなりの魔力を消費する? どちらか分からないが、ともかく今は…安静にして魔力回復したほうがいいということだ。


 マジックボックスからポーションを取り出しても、腕を動かすのもつらい。もうしばらく安静にしてないと…吐きそうだ。

「あー」

 床にひっくり返って、目を閉じた。もうダメだ…しばらく寝よ。



 だいたい3時間ぐらい経過したころ…自然と目が覚めた。

「うぅ…背中、痛い」

 硬い床で寝ていたせいか、身体がバキバキだ。


 ゆっくり身を起こして、肩や背中、首のコリをほぐす。


 ステータスカードでいまの魔力量を確認してから回復薬を飲んだ。

「2本めを飲むのはよくないだろうな」

 体調の不調は消えていたが魔力はまだ半分ほどしか回復していない。


「………」

 結界スキルへの召喚は明日以降に試すことにして、今日はやめておこう。


「とりあえず結界石の小は1つ持ち帰ろう」

 スキルに変換できたとしても、結界維持に大量の魔力が必要なようならアイテムに頼った方がいい。マジックボックスに収納しておく。


「問題は…結界石が大1つに小3つしかないということか」

 大きい方は貴重なものだろうけど、万が一の保険用に預かっておいて、小の1つを持ち歩き用にいただく。1つをスキル変換用にしたら消えてしまうから、錬金術師さんの家に…元あった場所に戻しておけるのは小さい結界石1つだ。


「今すぐでなくても、自分で作れるようになっておきたいなぁ、これ」

 万が一にも壊れてしまったら困ることになる。


 ユニレシア大陸にいたおかげで魔力量が増え、魔法レベルは3までかなりのスピードで上がった。スキルに変換すれば魔法を獲得できてすぐに使えているけれど、練度が足りないし無駄が多いのは薄々感じていた。


「どの魔法も制御訓練とかトレーニングが足りてないよな。練習してないから実践経験も少ないし」

 レベルが上がるのは嬉しいが、レベルだけを気にしているのはダメな気がする。錬金術師さんが作った立派な剣を持っていても、今の自分にはふさわしくないと感じているように…まだまだ色々と使いこなせていない。


「冒険者登録したのは良かったのかも」

 移動途中に立ち寄ったセルセラの街が冒険者の街だからと、ちょうどいいとばかりに冒険者登録した。マジックバッグを持っていても襲われない程度の実力をつけたら…三カ月だけ頑張ったら旅立つつもりでいた。


 元々は薬師の資格を得るという目的の旅。寄り道しているうちに、なにも正薬師にならなくてもいい…正薬師のいない土地で準薬師になればいいと気がついて、心にゆとりが生まれた。移動を旅の楽しみに変えて、この町に立ち寄っただけだったが…冒険者登録してみて自分に足りないものが改めてはっきり分かった。


 体力が足りない。自分の身を守る力も足りない。襲われたときに反撃できる攻撃能力もスキルに頼りっぱなし。しかもそのスキルは人前で使えない、絶対にばれたくない特殊なスキルが多い。

 逃げる為の知識をつけ。生きる力をつけ、戦う力をつける。魔力レベルを上げることだけでなく魔力を制御するトレーニングが必要。

 生きる力は定職に就くだけでは足りない。そう、まだまだ俺はいろいろと足りていない。


 セルセラの街で冒険者業をしながら実力をつけていくことは生きる力をつける、ということにもなると思う。今の自分にはそれが必要だと、はっきり分かった。魔法やスキルを次々獲得して安心していたけど…大切なことに気付けて良かった、と思う。


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