表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
攻略対象者なのに悪役令嬢を溺愛中  作者: のあ
第二章 学園編
PR
83/116

学園一年生40夏季休暇10 新武器ゲット

82学園一年生40夏季休暇10 新武器ゲット

ポリニャック領の滞在を終え、後期開催より1週間ほど前にリセドール学園寮に帰ってきた。


1ヶ月程度しか離れていないのに学園に戻ると懐かしさを感じるから不思議なものだ。




「あれ、シャルルもう帰ってきたの?」

食堂に向かう途中、テールに話しかけられる。

俺以外のサファリアのメンバーは後期ギリギリに帰ってくる予定だ。


「ああ、サファリアの王都からポリニャック領に行ってそのまま学園に帰ってきた。」

「あー、スルス先生のところの領地だよな。」

「そうだ。お前こそもう戻っていたのか。」

「1週間前に戻ってたよ。あ、お前とフエゴに土産を持って帰ってきたぞ。」


!やべ。

テールに土産、用意していない。そういう風習があるかも謎だけど。

「す、すまん。土産何も用意していない、、、失念していた。」


ぷっと吹き出すテール。


「ああ、土産っていい方が悪かったな。前に頼まれていた剣が仕上がっていたから持って帰ってきたんだ。特産の菓子とかの方が良かったか?」

そういうことか。ホッとした。


「いや、剣の方が良い!あーでも、フエゴが悔しがるな。フエゴが学園に戻るまで待つか。いや、見るだけならいいかな。」

と、俺がうじうじ悩んでいるとテールから呆れ顔で諭される。


「せっかくだしフエゴが戻るまで待ってやろうよ。直ぐに見せれないのは残念だがなかなか良い仕上がりだぜ。」


「早く振るってみたいな。後期からは魔物学で実習もあるみたいだから、魔物との実戦で使えるかな。」


楽しみだなー新武器。アカサンドリア産の武器は性能が優れていることで有名だ。その分値も張るが、王子という身分でよかった。

新しい武器ってワクワクするよな。

RPGゲームでも、新しい街に入ったらまず武器屋に行って目新しい武器を探したものだ。シミュレーション要素があるゲームでは、魔物討伐や鉱石採掘で素材集めて武器を作ったな。

現世では体の成長に合わせて年に一度くらい買い替えてきた。シャルル王子というキャラクターは長身だから、ぐいぐい身長が伸びる。ただ、鍛えても見た目筋肉が付きにくい。細マッチョ止まりでムキムキにはなれない。その割に力が強いのでゲーム補正的なものなのかな。

魔物討伐で剣をダメにしてしまうこともあって、騎士団について魔物討伐に頻繁に出向くようになってからはわりと何回か臨時で刷新したなあ。



「……ワクワクしすぎだろ、子供か。」

ぽそっと呟くテールの声は俺には聞こえていなかった。





*******


学園後期開始の2日前にフエゴが寮に戻ってきたため、早速アカサンドリア産の武器を見せてもらうことになった。

フエゴの部屋に集合し、応接室でテーブルの上に木箱を乗せる。


木製の中に、布がクッション材となって入っていて、布を丁寧に外すと美しく煌めく剣が入っていた。


「おおー!!」


俺とフエゴは歓声をあげる。


今まで、剣に対して「美しい」と感じた事はなかった。魔物と戦うための「武器」なので、機能性のみを追求していた。

ただ、この場に並べられた2本の剣は刀身自体が光の角度により輝きを変えてみせる、ある種の芸術品のようだ。


俺は片手剣、フエゴは悩んだ挙句両手剣を注文していたのだが、持ち上げてみると見た目よりだいぶ軽く感じる。


「軽いな。」


「鉱石の種類で、軽量だが耐久力は2人が持ってた剣より格段に高いよ。切れ味も全然違うと思うよ。」

テールが説明してくれる。


「早く使ってみたいです。あ、外で振ってみていいですか?」

流石に魔物を3人で狩りに行くわけにはいかない。

サファリアの魔物討伐は騎士団に同行して行っていたし、実際にこの剣を使うのは魔物学の授業になるだろう。

ただ、新しい武器をいきなり実戦で使うのはあり得ないし、なにより、今まで使ってきた武器とあまりにも違うため、型の素振りで慣れる必要がある。




3人でいつもの男子寮裏に向かい、俺とフエゴは早速素振りをする。


「大剣なのに片手剣みたいに軽いんですけど!?なんか頼りない。」

大剣はこの世界では両手で持ち、筋力で叩きつけるように扱う武器だ。武器自体の重量を利用して、硬い表皮を持つ魔物にも有効なのだ。アカサンドリアの大剣は軽すぎて勝手が違うのだろう。


「大剣は感覚が違いすぎるから慣れるのに時間かかるかもね。いつも通りの感覚で思いっきり切ればサクッといくから。実戦でやった方がわかりやすいんだけどね。」

とテールに言われたものの、フエゴの素振りの様子からみるとかなり戸惑っているようだ。

勢いをつけすぎてうっかり自分の足を切らないといいが。


それに比べると俺の方は新武器への順応が早そうだ。

剣が軽い分、俺の敏捷性重視の戦い方に合っている。

慣れれば戦いをかなり有利に進められそうだ。


「テール、この剣は魔力を込めても平気か?」

「当然。魔力と相性の良い鉱石を使用しているよ。」

剣の素材によっては、全く魔力を纏わせられないものや、特定の属性にのみ反応するもの、魔力を流すと壊れてしまうものもあるのだが、元から魔力を纏わせる前提で依頼していたので問題なさそうだ。


使用されている鉱石は鍛治工房により極秘とされているため、何がどれくらいブレンドされているのかはわからないが、魔力を纏いやすい鉱石を入れてくれたのだろう。


テールへ確認した後、剣へ光の魔力を注ぎ込む。

剣自体が眩く発光する。伝説の剣感すごい。


軽く降ってみる。


ザザア!!




………………何か出た。




「シャルル、勘弁してくれよ。木倒れちゃってるじゃん。」

「今の何なんですか?剣筋の先にウィンドカッターみたいな、光の斬撃が飛んでいったように見えましたが、、、」


光の斬撃はテールとフエゴの間を抜けて奥の木を薙ぎ倒していた。




「いや!こっちが聞きたいんだが!?テール、どういうことだ?!」


「いや、こんなの初めてみたんだけど。んーそもそも剣に魔力をまとわす人も少ないし、魔力量だってシャルルと全然違うでしょ。今までこんな事例きいたこともなかったし。うわー職人連れてきてえ。」

「俺もこの大剣に魔力込めようと思いましたが、今はやめた方がいいっすね。」


たまたま剣を振るった方向が寮や2人の方向じゃなくて良かったが、かなり危険だということはわかった。フエゴには悪いが、結界内じゃないとまずいだろう。



あれ、でもこの剣があれば魔法いらなくね?

詠唱が必要ないってもの凄く便利だ。


まあ、高等魔法になると攻撃威力が違うから魔法も必要だろうけど。

フエゴが中級魔法程度しか修得出来ていないことを思うと、今のままではフエゴは剣に魔力を纏わせるだけの方が強いのでは……


ドンマイ!フエゴ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ