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攻略対象者なのに悪役令嬢を溺愛中  作者: のあ
第二章 学園編
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学園一年生17月曜日 ドラゴンについて情報収集

しばらく無言で泣いていた俺たちだったが、落ち着いてくると気恥ずかしくなってしまった。


「すまん、このことはしばらく他の者には内密にしてほしい。」

と言いながら離れる。

「、、、わかったよ、誰にも言わない。」


そのまま武術練習場の横に生えている木の影に2人並んで腰掛ける。


正面を向いて俯いたままテールが呟く。

「ドラゴン、か。伝説の中にしかいない存在だと思っていた。」

「俺は夢を見るようになって、気になって色々と調べたのだが、王国建国直後の1000年程前に、ドラゴンが王国に飛来し、当時の王が撃退したと史実に残っていた。歴史学者にも話を聞いたが、当時の王族が権威づけのためにワイバーンか何かの魔物を誇張してドラゴンとして記録したのではないかと歴史学者の中では考えられているようだ。」

「王族には良くある、、、まてよ、我が国にもそういった史実が残されていたな。馬鹿なことを、と思っていたが一度調べてみよう。史実の古い資料は国に戻らなければ見られないから遅くなるが、、、」

そこまできいて、俺は思い出した。

「あ!」

「何だ急に?」

「学園の図書館に王族だけが入れる資料室がある!史実の資料は国にあるものと変わらない、と思ってみていなかったが、アカサンドリアの資料もあったはずだ。」

「なるほどな、探してみるか。」


******


勢いよく図書館にむかったが、今日は図書館長のユラグシアが不在で、王族用資料室は入室できなかった。

「すまん、事前予約が必要、と言われていたのに忘れていた。」

「まあ、仕方ないんじゃない?急に思いついたんだからさ。せっかくだし他国の史実でも漁ってみる?」

確かに、ニ国だけでなく、他の5カ国にも史実が残っている可能性がある。この図書館には、一般的な資料なら他の5カ国のものもある。

俺とテールは他国の史実コーナーに向かった。


「あーシャルル様ー、とテール様」

突然ラファルに声をかけられる。テールのことはやはり苦手なようでテールが目に入った途端声が沈んだ。

「ラファルちゃんは俺のこと嫌いだよね。」

「嫌いじゃないですけどー苦手ですー。」

本人にハッキリ言うところをみると嫌ってはいなそうだ。

「ちょうどいいじゃん、ラファルちゃんにも資料探し手伝ってもらおうよ。」

「なんの資料ですかー?」

「各国の資料で、ドラゴンに関する記載がないか探すつもりだ。」

と、ラファルに説明する。

「ドラゴン、ですか?騎士物語によく登場しますよー。恋愛小説にも、姫を攫ったりするのとかー。」

「いや、そうではなく、史実に記載されたものを探したいのだ。」

俺はサファリア建国時の史実にドラゴンが記載されていて、アカサンドリアの史実にもドラゴンの記載がある旨を説明する。

「シャルルと両国の史実の話をしていて、ドラゴンの記載が両国に知らされているなら、本当に存在したんじゃないか、と気になって資料を探しにきたんだ」

と、テールがそれらしい説明を付け加える。

「本当にいたら凄いですねー。僕見てみたいですー。」

無邪気に喜ぶラファルに、戦うことになるかもしれないんだがな、と思い苦笑する。

「あれー。じゃあー。サファリア建国物語とかー、当時の恋愛物語もー、もしかするとー事実に基づいているのかもー。」

「そんな本があるのか?」

「はいー。この間ー文学の授業でもー、あ、古典文学の話しましたっけー?題材が恋愛物語でー。それが1000年程前の本でー。ドラゴンもー。出てきましたー。」

「興味深いな、当時の本なら、史実より詳細が載っているかもしれん。」

「授業ではー。一部分だけだったんですがー。ベアトリス様がー。全文読んでみたいとー。おっしゃっていたのでー。借りられているかとー。」

「わかった。またベアトリスに確認してみる。建国物語の方はどうだ?」

「司書に聞いてー持ってきますねー」

と言って探しに行ってくれた。


「どこまで正しい記述かはわかんないけど、史実より詳しく載ってそうだね。ラファルちゃん、やるね。」

「ああ、俺は物語や小説はあまり読まないから考えもしなかったが、そういったものの方が真実が伝わっている可能性があるな。」

と、テールと話しながら待っていると、


「ありましたー。原文は難解なのでー。現代語訳の方ですがー。」

と、ラファルが小説にしては分厚い本を持ってきてくれた。

「量が多そうだ。俺が読んで、内容をまとめておく。」


時間も遅くなったため、今日はここまでにして3人で帰寮した。




寮へと向かう乗り合い馬車の中で、ドラゴンに関する伝説や物語について、ラファルが読んだことのある話を色々と教えてくれた。


前世では、RPGの世界では普通にドラゴンが登場するし、物語にも数多く出てきた。

凡そこの世界でも同じで、空想上の生き物として、数々の物語に出てくる。

その形状や性質はそれぞれの物語で細かい点では違うものの、頑丈な鱗に覆われ、翼があって空を飛び、鋭い爪を持っている。そして、人間が太刀打ちできない最強の生き物として書かれている。

だからこそ、そのドラゴンを倒す騎士の話は人気があるそうだ。騎士の強さや、倒す過程の描写に、読者はドキドキワクワクとした気持ちにさせられるのだ。

本により、神のような扱いになっていたり、邪悪な化け物という扱いになっていたりはするが、どの物語でも最強の生き物、という扱いは同じである。


ラファルは別にドラゴンの研究者という訳ではない。それなのに次々とドラゴンについて語れるということは、ドラゴンが出てくる話だけでもかなりの数の本を読んでいるのがわかる。読書家だとは知っていたが、こうやって話を聞いていると改めて凄いな、と感じる。

検索エンジンのように聞いたことに対して答えてくれる。



寮に着き、馬車から降りる。

「俺は本を読むので、夕食は部屋で取る。他の皆によろしく言っておいてくれ。」

と言って2人に別れを告げ、自室に戻ると建国物語の頁をめくった。

最近、夜の0時で予約投稿しています。

投稿時間が決まっていた方がご覧いただきやすいかと思いまして。


ブックマーク150件に!

PVも沢山いただいていて励まされます。

これからもよろしくお願いします!


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