学園祭当日11演劇男装騎士は月夜に夢を見る9
103学園祭当日11演劇男装騎士は月夜に夢を見る9
シャルルが嫌がって掲載しなかった劇終盤です笑
「よう。」
「ようじゃないでしょう。気軽に来ないでくれるか。」
フエゴが王城に訪ねてきた。
いや、私に会いに来たのはついでで、本当の要件は騎士団への訪問だと知っているのだが。
卒業間近で騎士団への入団が確実視されているフエゴはここ最近騎士団の訓練に参加していて、王城の横に訓練場があるため、ちょくちょくこちらにも顔を見せにくる。
私は王女の護衛任務があるとはいえ、王女は王城にいることが多く、王城自体警備が行き届いている上に、王女の周辺には他の護衛騎士もいるため、わりと暇なのだ。
とはいえ、フエゴは気軽に来すぎな気がする。
まあ、会いに来てくれるのは嬉しいのだが。
「そういうなって。
同期のお前と話がしたくてな。」
そんな、いつもの調子で自分がここ最近何をしているかを語ってくれるフエゴの話は楽しい。
私は王女の身辺に関わることが仕事なので、勤務内容を話すと王女の動向を知らせてしまうことになる為、仕事の話は殆どできない。
その点をフエゴは察してくれているため、フエゴの生活についての話を積極的にしてくれている。
今の騎士団学校にはフエゴの相手になる学生がいないから、騎士団での訓練はとても楽しいようだ。
学校にお前がいてくれたらよかったのに、と口を滑らせたりもしていたが、慌てて取り繕っていた。
私も出来ればもう少しお前とやり合いたかった、と、つい本音が漏れた。
「………………なあ、シャルル。」
「ん?」
「お前さえよければ、騎士団の訓練に俺と一緒に参加しないか?王女様の護衛についていても、まだ俺もお前も半人前だ。空き時間に鍛えることは王女様の為になると思うんだが。」
「確かにな!王女殿下に進言してみる!」
正直、王女様の護衛騎士となったものの、その大層な肩書きに見合う働きができていないと自覚している。
私が着任する前に、既に王女には護衛騎士の先輩方が就いていらっしゃったので、私は必要なのかと悩むことが多々有った。
ぶっちゃけ、重要な場面では先輩方が王女の身近な護衛任務に就かれて、私は周辺警護に置かれているような状態だ。
自分の存在意義が不明確になっていた。
「そうか!俺も騎士団にお伺いを立てておくよ。」
そう言って笑うフエゴは本当に嬉しそうだった。
お前も学生の身で単身騎士団に身を寄せるのは肩身が狭かったのかな、なんて余計なことを考えてしまった。
王女、騎士団の許可をもらって参加した騎士団の訓練では、私が予想していたようにフエゴは肩身を狭くしていなかった。むしろガッツリ溶け込んでいた。
私がいなくても良かったんじゃないか?いや、私にとっては武力向上のため助かるんだが。
私が初めて参加すると騎士団から騒めきが起こった。
事前にフエゴから騎士団の方々に私が参加すると周知してもらっていたはずなのだが、恐らく「学生からの引き抜きの護衛騎士。超エリート。」と知れ渡っていたのに、弱っちい見た目の私に皆懐疑的なのだろう。
私自身、身に余る栄誉だと自覚があるため、騎士団員達から不満が募ることは予測していた。
私はいくら鍛えてもフエゴのように筋肉が付かないし、見た目が劣っているから馬鹿にされるだろうとは思っていたのだが、これほど不躾な視線に晒されると良い気はしない。
「…………ご指導願えますか?」
適当に目があった騎士団員にご指導賜る。
明らかに挙動不審な態度を取られたが、舐められたら終わりだ。
剣の腕で私の評価を覆してやる。
「参った。」
相手をしてくれた騎士団員だけでなく、周りを取り囲むようにして見ていた騎士団員達の目が変わったのを実感する。
相手をしてくれた方は、恐らく私より強かった。
でも、この場では私は決して負けるわけにいかなかった。気迫と覚悟。その点においてこの場では優ったため、勝ちをもぎ取ることができた。
私は騎士団員達へ自分の価値を見せつけねばならなかった。
例え負けたとしても、こいつはやれるやつだ、と認識してもらう必要があった。
「お嬢ちゃんがやってきた、と思ったが、これは立派な護衛騎士だな。」
騎士団員の中でも一等逞しい1人が声をかけてきた。
騎士団長であるらしい。
騎士団長に認めてもらい、私もこの一員になることができた。
その後、騎士団長にも挑んだが、ボコボコにされた。
「やるな、シャルル。」
訓練後、上機嫌でフエゴが話しかけてきた。
訓練中は、学校同期のよしみで私を庇ったりしたらより舐められる、と気遣い、話しかけてこなかったようだ。その気遣いは有難い。
「騎士団長に勝てる気がしない。」
「ははっ。学生が入団直後に勝てるような騎士団長なら国が心配になる。」
それはそうなんだが、やはり悔しい。
他の団員とも試合って負けたり勝ったりだったが、圧倒的な差を感じて、勝ち目が全く見えないというのは彼だけだった。
他の団員とも実力差があるものの、何年か鍛錬すれば勝てそうに感じたのに、騎士団長は次元が違うような感覚だった。
「いつか、届くといいな。」
そう呟くものの、現段階では道筋が見えないが。
「…………シャルルは剣の道を突き詰めていくのか?」
フエゴからの問いかけに、意味がわからなくて一瞬固まってしまった。
「当たり前だろう?」
私にとっては当たり前の道だった。
ヴォルスナー家は武の一家。
剣をどこまでも突き詰めていく武勇の道を行く家だ。
私もその道を突き進むことを信じて疑わなかった。
「世の中には…………結婚、、とか、家庭の幸せ、みたいな道もあるんだぜ。」
「は?」
何言ってんだコイツ。
「…………いや、結婚、は家の義務みたいなところがあるから、恋人を作って、楽しむとか。
ああー。何言ってんだ、俺。
いや、別に男女の仲云々じゃなくてもだな、男同士でも、楽しめ……いや、いやいや!」
なんだコイツ。好きな女でも出来たのか?色恋の話が出たのは初めてだな。
いや、もしかすると、私が剣の道を突き詰める、なんて思い詰めた事を考えたのを察して気を使っているのか?もっとプライベートも大事にしろ、と言いたくて混乱しているのだろう。
不器用なやつだな。
「男女の色恋なんか必要ない。私は女性に興味はないからな。男同士の仲、というなら私とお前は最高の仲だろう?」
私とフエゴは最高の友人、親友だ。
そんなに気を使ってもらって申し訳ないな。
「!…………俺、お前のこと大事にするから。」
「いや、もう充分大事にしてもらってると思うが。」
?暑苦しいから抱きしめないでほしい。
てか、痛い。ギブギブ!!
「ラファル先生、ご無沙汰しています。」
千客万来。
王城にラファル先生がやってきた。
というか、王城の中の魔術師団が先生の本職なのでここにいることは不思議ではないのだが、私との面談のアポを取ってわざわざ訪ねてきてくれたのだ。
これは就職後の表敬訪問的なやつかな、と和やかにお迎えしたのだが、なんだか空気が張り詰めている気がする。
ちなみに、今回は王女も同席している。
本来は王女とどなたかの面談に護衛騎士である私が同席するのだが、今日は逆の立場で変な感じだ。
そして、多くの要人に接してきた王女が、国内の魔術師団長であるラファル先生に対して凄く緊張しているご様子。どうなされたのだろう?
「お久しぶり、シャルル君。本来まだ学生のはずな君が、ここでどんな仕事をしているか知りたくてね。」
ニコニコしているラファル先生と対照的に顔色が悪くなる王女殿下。
「いやあ、本来まだ学生であるはずの君を引っ張り上げた王女殿下にも拝顔したくてね。」
あれ?先生、同じこと2回いいましたよね?
益々顔を青ざめさせる王女殿下。
「学生の内の青田買いはルール違反。騎士団にのみ黙認されていると思っていましたが、王族自らそのルールを破られるとは。本当に驚きました。」
ニコニコ笑顔で語られるラファル先生は王女の方を見ていないのに、王女殿下は青を通り越して土気色に!?
「シャルル君は非常に優秀な生徒で……したので、お気持ちはよく分かりますが、いささか横暴が過ぎたのでは?魔術師団としても勧誘していたのですが、まさかご存じなかった……とは、おっしゃるまい?」
バタン。
「王女殿下ー!!医者を!!早く!」
何故か王女殿下が泡を吹かれて倒れられたため、至急医師を呼びました。王女殿下は運び出され、付き添おうとした私は押し戻されました。護衛騎士なのに。
バタバタがひと段落し、ラファル先生と2人になった。
「申し訳ございません!先生もお忙しいのに、お付き合いいただいてしまいました。お仕事に戻っていただいて大丈夫ですよ!」
「いえいえ、僕にも原因の一端はありますからお気になさらず。」
「いえ!先生は王女のご不調とは無関係です!なんなら私からも証言いたします!」
何故か先生は一瞬驚いた顔をされて微笑まれました。
「シャルル君、王女殿下のご様子も心配だと思いますが、王宮の医師に任せておけば大丈夫でしょう。君がここ最近どう過ごしているか聞きたくて伺いました。お話を聞かせてください?」
やはりラファル先生は人徳者だ。
学校を中退した私の身を案じてお越しくださったのだろう。
話せる範囲で、王女殿下の護衛任務の様子をお伝えした。
「……なるほど。充実しているようで良かったです。」
良かった、私が学校を中退したことによりラファル先生にご心配をおかけしているのでは、と心苦しかったがご理解いただけたようだ。
「…………やはり護衛任務はみせかけですか。」
「え?今なんと?」
「いえ、なんでもありません。それより、せっかく王城に勤めているのですから、魔術師団の方にも見学に来てください。いつでも歓迎しますよ?」
魔術師団!騎士団学校に在籍している時は未知の領域だったのでとても嬉しい。
「ぜひ!あー、でも、お忙しいですよね?」
「いえいえ、いつでも大丈夫ですよ。戦争でも起きない限り、通常は研究ばかりしていますので。」
ラファル先生はやっぱり優しいなあ。
戦争なんかここ数十年起きていない。
私に気を使わせないようにしてくださったんだろう。
「ありがとうございます。近々お邪魔しますね。」
しっかり事前に予約してから行こう!と誓ったのだが、あっさり第一希望の日程が取れてしまった。
もしかして本当に暇だったのかな?
「ようこそ、我が研究室へ!」
なんて、歓迎されたラファル先生の研究室は学園より2回り大きいくらいだった。
「…………大きい、ですね?」
褒めるポイントがわからないため、当たり障りのない褒め言葉になってしまった。
「ええ、シャルル君は学校の方の研究室も見ているから代わり映えがしないように見えると思いますが、並べている本も薬品も全く違うんですよ。」
それから先生は細かく差異を教えてくれたのだけれど、基礎知識のない私からすると珍紛漢紛だった。
「そういうわけで、シャルル君がいるべき場所はここなんです!」
??
先生の解説がよくわからなくてうんうん相槌打っていたのがまずかったのだろうか。
話がよく分からない方向に向かっている気がする。
「護衛騎士、という任務もお飾りのものでしょう?私達魔術師団は、本当のシャルル君を欲しているのです。誰にでも出来る仕事ならシャルル君でなくでもいいはず。シャルル君本人を欲している私達の元で働く方が貴方の幸せに繋がると思います。」
!
お飾り、と言われてしまうのも仕方ない。
私がそう思ってしまっているのだから。
そんな私の思いが、自分の仕事を説明する際に先生に伝わってしまったのだろう。
先生は本当に良い方だ。
私の葛藤を慮って、やり甲斐のある職場を提供しようとしてくださっている。
だが………………
「確かに、先生の仰る通り、護衛騎士としての任は私には過大なもの。お飾りと受け取られるのは覚悟の上。でも、その事実を受け取ってしまえば私は永遠に奮起出来ないでしょう。」
逆に、覚悟が決まった。
「私は第二王女殿下の護衛騎士シャルル!例え物足りない我が身であっても!第二王女に心も体も捧げます!!」
ラファル先生が呆然とした顔でこちらを見ている。
やがて、私の覚悟を認めてくださったようでくしゃりと顔を歪まされた。
「わかりました。シャルル君は護衛騎士としてやっていかれるのですね。でも、魔術師団も諦めませんよ。色々と迷いが出た時は私たちも全力で対応します。」
そう言って、ラファル先生は私の頬に手を添えられました。
「シャルル君、今後も色々と葛藤があると思います。魔術師団はいつでも貴方を歓迎します。王族にだって歯向かえる力があります。いつでも来てくれていいんですよ。私たちが全力で貴方を守りますから。」
先生の顔を見つめながら目が潤んでくるのを止めきれません。
ただの一生徒の私にそんな優しい言葉をかけてくれるなんて。
先生の鑑です。
「ここに来てくれたら、ずっとどこからも守り通してあげますから。…………ここからも出られないですけれど。」
「?」
よくわかりませんが、ラファル先生は先生の鑑です。
「王女殿下!御息災か?」
またまた、隣国の王子テール様がうちの第二王女を訪ねていらっしゃいました。
いや、それはもう、頻繁と言ってもいいのではないでしょうか。
数日置きにお会いされています。
これはもう、巷で騒がれている「婚約間近」という状態でしょう。
私には王族の常識は存じ上げませんが、早急にご婚約された方がよいのでは、と他人事ながら感じてしまいます。
とはいえ、私はただの護衛騎士、王女の傍らに佇むのが仕事でございます。
例え、かの王子が、毎回王女ではなく、私に話をいくら振られようと、護衛騎士として滞りなく職務に邁進いたします。
「シャルル、私と試合をせよ。」
ある日テール王子から試合の申し込みがありました。
とはいえ、相手は大国の王子。
かつ、私は王女の護衛騎士。
これは接待試合というやつですね。
いくら私が融通がきかない、と言われていたとしてもこれくらいはわかります。
程々に打ち合って負ければ良いのですね。
「賭けるのはお前自身だ。お前が負ければ俺の元に来てもらう。」
「………………お戯れを。」
久しぶりにムカついた。
何様だ?
大国の王子様だ…………。
そうだ、コイツには権力がある。
ほんの戯れで、同盟国、とは名ばかりの小国の王女の護衛騎士なんか好きにできてしまう。
わかってはいたが、面と向かって言われるとこれ程苛立たしいものだったとは。
「王女殿下、受けて立たせてください。これほどの屈辱、剣で晴らすより他なりません。」
「わかったけど木剣しか許可しませんわよ?!」
「大丈夫です。木剣だろうとぶち殺します。」
「ダメですわ!殺さないでくださいまし!」
私の滾る想いは王女殿下にはご理解いただけなかったが、コイツは殺そうと胸に誓い試合に挑んだ。
勝った。
残念ながらボコボコには出来なかった。
一本取った時点で審判役にわざわざ来てくれた騎士団長が止めてくれたからだ。
こんな試合に駆り出してしまって申し訳ない。
「くそ!俺は諦めんぞ!」
いや、何言ってんですか?
もっと鍛錬してから来てください。
王子様、としては強いと思いますがこちとら腐っても護衛騎士。鍛え方が違うんですよ。
なぜか、テール王子は王女との面談の際、毎回私に剣で挑もうとしてくる。流石に審判役に騎士団長を呼ぶ事はなくなったけど、騎士団の誰かしらに付き合わさせるのは心が痛む。
私のせいではないのだけれど、早く諦めてくれないだろうか。
人の物が欲しくなる、王子独特の我儘気質なのだろうか?
王子の横にいる護衛騎士の方が、私より格上だと思うのだが。
めっきり珍しくも無くなった、とある日のテール王子との試合の際、審判役にフエゴがやってきた。
「ついにフエゴまで駆り出されたのか。忙しい中すまないな。」
「いや、何で隣国の王子様が毎回お前と試合ってんだ?騎士団内でも訳が分からないって噂になってるぞ。喧嘩でも売ったなら早く謝った方がいいぞ。」
「私も訳がわからないんだ。私が負ければ隣国に連れて行くと言われて、意地でも負けられないんだ。」
「「は?!」」
あれ、声が二重?
「あ、ラファル先生?」
ラファル先生が口を開けて突っ立っていた。
こんなところにいらっしゃるなんて珍しい。
「こんにちは、シャルル君。君が面倒に巻き込まれていると城内で噂を聞いて真偽を確かめようと伺ったのですが、今の内容、どういうことですか?」
先生は本当に面倒見の良い方だなあ、とホッコリする。
「テール王子から剣の勝負を挑まれまして、私が負ければ国に連れて帰るとふざけたことを仰られて、勝負を受けたのです。何度私が勝っても、また勝負を挑まれる、の繰り返しになっていまして、キリがないのです。意地になっているんですかね?」
せっかく何で2人に相談してみた。
「…………ふふふ、面白い冗談ですね?」
「いやあ、まさかそんな話だったとはな。王子様には2度とそんな気が起きないようにしないとな。」
2人ともお怒りのようだ。
やはり、大国の王子の我儘な要求には、理不尽さを感じるのだろう。
「どうしたら諦めて頂けると思いますか?毎回、毎回試合をさせられるのも疲れますし、王子の腕も上がってきているので一回くらいマグレで勝たれてもおかしくない状況になっています。私はこのままこの国で騎士としてやっていきたいのです。」
「大丈夫ですよ、シャルル君。先生がテール王子と話し合って納得してもらいます。」
「俺が変わりにコテンパンにしてやる。」
2人とも頼もしい!
だけど、
「先生!お願いします!
フエゴ、隣国の王子をぶちのめしたらダメだ。騎士団から聞いていないのか?私がボコボコにしないためのストッパー役が騎士団員の審判役の役目だ。ぶちのめしていいなら私がそうしている。」
平和的解決を望むなら、先生にお願いするのが良いだろう。
「お?今日は審判役は2人か?今日こそお前に勝って話我が国に来てもらうぞ、シャルル。」
都合良くテール王子が到着された。
「お初にお目にかかります。私は当国魔術師団長のラファルと申します。」
「む?」
「我が国の護衛騎士を引き抜こうとしていらっしゃるとお伺いしまして、流石に看過できない事態と思い馳せ参じました。」
「この件は第二王女の許可をとっておる。お前に言われる筋合いは無い。」
「………………ふふふ、面白いことを仰る。我が国の内情をご存知ないのですね。無知をひけらかすとは。」
「……そうか、聞いたことがある、お前があのラファルか。」
「ご存知だったようで、話が早い。そこにいるシャルル君は我が愛弟子、引き抜くなら別の者をお願いしたい。」
何か考え出して黙るテール王子。
私はラファル先生の弟子だったのか?
いや、方便か。
考えた末、テール王子が口を開く。
「誤解があるようだが、シャルルには護衛騎士として来てもらうつもりはない。よって、引き抜きではない。」
?騎士としてではないのか?益々意味がわからない。
「我が妻として迎えようと思う。」
「変態だー!?」
男を男の妻にだと?!
「テール王子、貴方が特殊性壁だということは理解した。我が国ではそれは許されていない。そういう心積りで私を国に誘われるなら、私は貴方を叩きのめすのみ!そして今日の勝負に負ければ、金輪際私と関わらないと誓っていただこう!」
「それは誓えん!私は諦めないぞ!」
「いえ、もう入国拒否させてもらいましょう。」
「お前、ふざけた事を言うな!シャルルは俺のものだ!既に思いあっている!」
「「は?」」
「ど、どういうことだ!?」
「シャルル君、フエゴ君が言っていることは嘘ですよね!?」
なんだか場がごちゃごちゃしてきたなあ。
気付けば、3人が睨み合っている。
もう帰っていいだろうか?




