2章―2 失われた再会
聞いてみるべきか……。
「姫奈、今から何をしようか?」
「えっとね……」
聞くべきでないか……。どうするべき?
「慎ちゃんは何がしたい?」
姫奈はただただ考える。
「じゃあ、姫奈の家に行ったりできる?」
長秋(!)は飄々と言った。その時に風が吹いた。その風はとても冷たかった。
「えっとね――――――」
今ここでしか言うチャンスはないだろう。そう結論づけた姫奈は決心する。
「慎ちゃん……じゃ……ないよね……」
その時、姫奈は時間が止まった感覚を確かに感じた。強い風が吹く。
長秋(?)の目が変わったような気がする。
「誰?」
今度は確実に長秋(?)の目は変わった。感情のこもってない目。悲しい――――――目。
「何言ってるの?俺は長秋だよ」
そうは言っても長秋(偽?)の目はもうそれを肯定しているようなものだ。
「あなたは絶対に長秋じゃない。だってさっき会った時、私のこと梓って言ったしそれに」
姫奈はそこで一度言葉を切った。そして言う。
「何かが違う。あなたは長秋じゃない。絶対に……」
「くく……」
長秋(偽)は唐突に笑い出した。
「あなたは……誰?」
「私はね――――――」
その瞬間長秋(偽確定)の周りの風が急に止む。そして一瞬にして、長秋(偽者)は姿さえも長秋ではなくなる。
そこに黒髪で綺麗な顔立ちの女性がいた。
「神前忍と言うわ。よろしくね」
「神前さん……?」
「そう。一応言っとくけれど神様だから。まぁ、幽霊の方が合っているってだれかさんに言われちゃったけど」
神前は懐かしむように言った。
「神様……幽霊……?し、信じられない……」
姫奈は心の底から思ったことを言った。
「そりゃそうよね。ま、そこは本題じゃないし」
神前はのんびりと言う。
「てか、こんなに早くばれると思ってなかったなー」
「あの――――――」
「やっぱりまだまだ未熟なのかなぁ」
「あの!」
姫奈はつい大声を出してしまう。
「あ、すいません。大声出してしまって……」
「いや、別にいいよ」
「それで、神前さんが神様だったとして、何で慎ちゃんの姿をしていたんですか」
姫奈の言葉に鋭さが宿る。しかし、神前はその鋭さを気にすることなく話す。
「あなたが少し可哀相に思ったからよ」
「…………?」
姫奈は分からないといった顔をする。
「どういうこと?」
「つまり長秋くんのことに関してあなたは知らないことが多いのよ」
「…………」
姫奈は黙る。
「長秋くんが死んだのは中村くんのせいだとおもってるでしょ。それは違うわよ」
「違うの……?」
姫奈は消えそうな声で聞く。
「違うわ。長秋くんが死んだのは――――――」
神前は……神様は事実を伝える。長秋が死んだ理由。それを伝える。
「***のせいよ」




