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C/W(ツーシーター)  作者: 道具屋
流霊奮闘編
40/44

㊵ バズーカの召喚!?!?/阻止しろッッ!!



「ふむ、バズーカか。 “憤怒(ふんぬ)”を司るコンプレックス… 君の器量で、あの上位存在───『六幻(タブラチュア)』を呼び出せるのかい?」


「幽気…そして我が魂魄を全て捧げるつもりだ」


「タブラチュア…… 確か…セカキューと同じ…」



 このカズータスという男…追い詰められたと思ったらとんでもないことを口にした…

 “召喚”だって…もしそれがホントにできるなら……冗談じゃないっっ…!!!

 タブラチュア…前にコレールが言ってた。

 コンプレックスの中でも特にヤバい…存在…。



「有栖乃助…バズーカを知ってるの?」


「噂程度だが…彼の気まぐれ一つでこの街はおろか、大国は丸ごと消し飛ぶだろうね」


「ま、…マジ…!!? はやく…アイツを止めよう…!!!」


「言われずとも───」



 ステレオ能力を即座に発動する有栖乃助。一瞬の躊躇いもない。

 有栖乃助の石化の幽気がカズータスに放たれる────

 しかし、不意に目の前に飛び込んできたのは、先ほど『鉄風(てっぷう)』を直撃して瀕死になったであろうロトロトだった。




「ハッ………させない…させない……」


「───!!? ロトロト…!!?」


「バズーカ様さえ…来てくだされば…!!!お前ら全員…八つ裂きに…!!!!」


 カズータスを庇うロトロトの姿…。

 まるで狂信に満ちてて…死線をさまよってる目じゃない。

 カズータス自身もビックリしているみたいだ…。

 有栖乃助のステレオ能力を受け止めたロトロトの身体はジワジワと全体を石化させられていく…。敵だけど…なんだか凄い光景を見てるみたい…。


「カズータス……後は…たの……」


「クソッ…… ロトロト………」


「ちと、マズイか…────」



 石化したロトロトに目もくれず、その影にいるカズータスへと迅速なスピードで距離を詰める有栖乃助。

 カズータスは片手で幽気を込めながら応戦する。

 ────その時だ…!!ロトロトが最後の力を振り絞って石化されていく中…有栖乃助の腕を掴んだ…!!!!


「はぁ…はぁ……クソナルシスト……吹っ飛べ…」


「……!! まだ気を持っていたか…」


「────『小規模な太陽』ッッッ!!!!!」





 捨て身の大爆発────

 ロトロトは最後の力で…自分ごと起爆したようだ…。有栖乃助…!! 有栖乃助は……!??あの大爆発だ…流石の有栖乃助も……まさか…




 ──────って…えええええ!?!?




「危険なお嬢さんだ…まさかその身ごと、爆破するとはね」



 そこには…まるでダイヤモンドの様なカラダに変質したロトロトを抱きかかえている有栖乃助の姿。

有栖乃助自身も、鉱石化して石像のように佇んでいた…。

 あ…あれで…生きてたのか…? とんでもないや…やっぱり…。


「有栖乃助…!!! ろ…ロトロトも…生きてるの…!!??」


「爆発の瞬間にお互いを石化させたのだよ」


「せ…説明ソレだけーーー!? 雑なのか…凄いのか…分かんない…」


「多くを語るのは好きじゃなくてね」


 と、取り敢えず…この有栖乃助という男。ロトロトを死なせずに自分の身をも守ったってのか…しかもなんかキザなお姫様抱っこしてるし…なんかキラキラしてるし…。

 やっぱり保安官…としての行動なのかな? それとも美学ってやつか…。



「有栖乃助…!! 取り敢えず生きてて良かった!!!」


「おかげで前髪が崩れてしまった…」


「………。 あー…ソレはヤバいね…」



 もう何も言わない…ツッコまない…この人、スケールが凄すぎてさ…。 ────もしかして、ホントにバズーカってやつに勝てるんじゃ…?



「ロトロト…良くやった…お陰で、“儀式”は終わる…」


「─────!!!! って…ヤバ…忘れてた!!!?」


「縦須賀よ…もう今更、オレに手を掛けても遅いぞ。 どうせ…オレ自身の幽気も尽きる運命にある」


「有栖乃助……ちょっと、ヤバいんじゃ…」



 あの時のコレールのステレオ能力のような“陣”がいつの間にかカズータスの足元中に広がってる…!?

 クソ…!!ドタバタしてる時にやってたのか…!!!!

 儀式ってのが終わりかけてる…!?どうするどうするどうする… ヤバい……怪物が来る…

 さっきまで有栖乃助でヘラヘラしてたけど…

 怖い… もうすぐ来る… クソッ…

 こうなったら…出るかわかんないけど…!!カズータスに『(アイドル)』を撃つしかない…!!!

 最初からこうすべきだった…!!! 一か八かだ!!!!こい!!おれの腹心…!!!




「ヒューク!!! カズータスまで連れてって!!!」


「危険だ!!! ───と言いたいところだが…了解した…!!!! ワタシの幽気も使えッッ!!!」


「……!!! …裏切り者のヒューク…!!! もう遅い…!!!」


「ヒューク…!! 飛ばせーーーーー!!!」



 おれはヒュークにぎゅうっとしがみつく────。

 物凄く怖い速度だ、だけどやるしかない…!!

 このスピードなら…カズータスに『(アイドル)』を直に叩き込めるはずだ…!!幽気も貰った…!!!発動できる─────!!!

 最悪の事態を…止められる…!!サボらせれる!!!



「うおおおおお…!!!! 『(アイドル)』…!!!!!」


「バカが……もう遅いわ!!!!!」



 カズータスと激突する瞬間、『我が身可愛さビューティフルターゲット』が一番ダメージを最小限に抑えれるであろう受け身を取る──── と同時に、おれは右手に込めた『存在力』を叩き込んだ!!!!


「ぐぅウウウ…!!! 陣が……崩れる……緑髪(りゅーはつ)……貴様…ッッ!!!!」


「サボれぇえええええええ!!!!!!!!」





 足元の陣は…輪郭を無くして跡形もなくドロドロに消えた……

 流石にこのスピードだ…大男、カズータス本体でさえも吹っ飛ばして無力化した…!!!

 やった……やったぞ………!!!

 “バズーカの召喚”……妨害成功…だ!!!






















 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

 ■                     ■

 ■                     ■

 ■ ウフフ…凄いね坊や…ときめいちゃった♡ ■

 ■                     ■

 ■                     ■

 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■






















 …………はっ………

 なんだ………この気配…………

 カラダが………動けない………

 居る…… 居る居る居る居る居る居る居る絶対に居る居る居いる居る…… 居る












「ばぁーーーーーーーーん… “牽引(けんいん)儀式”…完了♡」






 その正体は、背後からだった。

 有栖乃助の腕の中に抱かれているロトロトの石の皮膚が砕けて、ソレは現れたんだ。


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