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C/W(ツーシーター)  作者: 道具屋
流霊奮闘編
39/44

㊴ 最強の鉄の姉妹!!/赤い台風!!!



 広がる爆煙、えぐれた大地。

 この女の、心底気持ち悪い 嘲笑う声。


 ああ、もうダメだ。

 おれは生きてる意味がなくなったのかもしれない。


 なんであの時、一緒に回避しなかったんだろう。

 なんであの時、油断してこの女に捕まったんだろう。

 なんであの時、もっとヒュークに頼らなかったんだろう。

 そもそも、なんで───

 あのふたりと出会ってしまったんだろう。


 出会わなければ、仲良くならなければ、

 一緒に、楽しい時間を過ごさなければ、

 こんなことにはきっと、ならなかっただろうな…












「チマキ殿…」


「なんだよ…ヒューク…もう…」


「流石は『守護霊』とやらだな」




「……えっ…!?」





 凄まじい風…いや、風というよりもこれは…台風…!!!

 台風…まさか…まさか…まさか…!!!!




「な…なんだ…あのクソでけぇ赤ぇ台風は……!?」




「────『鉄風(てっぷう)』……」


「…かはっ…かはっ……… 生きてる…!?」


「水月…お前、剣術磨き上げたな。 さっきは助かったぞ」


「お姉ちゃん…!!!」


 




 ────風月だッッッ!!!!!!





「なんだ…なんだ…!? そのハリケーンが…ツリ目ちゃんのステレオ能力…!?」



「コイツは“吸血台風”という設定の私の想像生物(イマジナリーフレンド)でな…。 ()()()()の10%を生贄に…召喚した」


「ソレで…ウチの爆風を…殺したのか…」




「…風月ッッッ!!!!! かっけぇ…かっけぇ…!!!!すげぇ!!すげー!!! ホントに『守護霊』だ…マジですげぇ!!!!!」



 おれと初めて出会った時の『鉄風』のレベルじゃない……何恥じない台風だ!!!!

 これが…これが本当の風月の強さ……

 お、…思わずはしゃいじゃったよ!!!

 良かった…良かった!!!!




「水月、『両手に両手剣』を構えろ」


「……うんっっ!!!!」


 水月ねーちゃんの両手の大剣に『鉄風』が引っ憑いた…!?

 ま…まさか…ソレをコッチに…!?



「ヒューク!! 茅蒔を連れて飛べッッッ!!!」


「なるほど…ワイルドな巫女よ…!!!」



「しまっ…────



 ヒュークのあり得ないくらい速いスピードにロトロトはおれを離してしまう。

 脱出成功だ…!!!まるでジェットコースターに乗せられた気分だよ!!





「出血大サービスだ、張り裂けろ変態女」


「いくよ…はぁああああああああああああ……!!!!!!」





「チッ…クソクソクソクソクソクソクソ…クソぉおおおお!!!!!!!!」



 水月ねーちゃんの巨大な斬撃とともに『鉄風』がロトロトへ向かって迷う事なく導かれた。

 ロトロトにその台風が直撃する───!!!



「あ…あああああああああああああ!!!!!…ハァあああああああああああああッッッ!!!!!」




 モンのっすんごい爆音は址塔街の空気を震わせた。

 あのロトロトでも流石に致命傷だろう……

 それにしても、あの姉妹…絶対怒らせないようにしなきゃ…



「ロトロト……あれほど嘗めるなと…これは…誤算だ…」


「君一人になったな。どうする信徒(シント)?」


「ロトロト………」



 あのカズータスが…悲しんでいる?ロトロトに対して…

 でもそんなカズータスを有栖乃助は表情の見えない冷たい視線で射抜く。…カズータスはもう逃げれないだろう。

 もしかして…もうこの戦い…終わった……?

 もはやカズータスのステレオ能力は有栖乃助には届かないはずだ…!





「はぁ…はぁ…あ〜…水月、肩貸せ…カゼクラする…」


「お姉ちゃん!! もう…フラフラ…無茶して…」


「早く…不味いほうれん草が食べたい… 私はちょっと休むからな…水月」


「なら大量に、ごま和え作ってあげるからね! ふふ…良かった…生きてて…」



 ふたりも無事なようだ!!!

 良かった…ホントに…!!一時はどうなるかって…

 あ、爆炎が晴れた…

 ───ロトロトがボロボロで地面に倒れている。無理もない、あの台風の直撃を食らったんだから起きてもらっては困る。


「一件落着か。 僕の出しゃばる幕もなく、優秀な霊がいたもんだね」


「まだだ…」


 カズータスはまだ諦めていない…有栖乃助だってまだ無傷で居る。まだ策があるのか?



「む…関心せんな、そういう態度は。 まだとっておきでも?」









「我が神…バズーカ様を……此処へ召喚させて頂く…」


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