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プロローグ
闇の王は倒れた。だが、これは闇の全てではない。まだ各地には闇の王の元に集まりきれなかった小さな闇の欠片がある。みな意思を持たないただの欠片だ。
しばらくは何も起きないだろう。その小さな欠片が意志を持たないうちは。
闇の王がいなくなったことで世界の負は再び各地で溢れかえるだろう。何故なら負を集める"箱"がなくなってしまったからだ。
世界は逃れられない。あの時の事件から。
悲劇は終わらない。これからも続いていく。
スティヴィアによって元の世界へと帰った和樹。そんな彼の様子を水晶玉を通して見る者がいた。
「ふふふ。元の世界へ帰る……ね。でも、逃がさないわ」
女性はそう言い微笑む。




