特別編アーリー
これはミール街の宿屋に泊まっていた頃のお話です。え、中途半端?すみません。なんとなく特別編を書きたくなってこうなりました。
ちなみに友達に読ませたら「もしかして病んでる?」って聞かれました…何故だ…
ミール街の宿屋に宿泊中の最中、
俺は部屋の中で“あれ”を召喚していた。
「アーリーを召喚!」
カードを上にかざし、頭に浮かんだ言葉を口にする。
するとたちまちその場にもくもくと黒い煙が現れる。
しばらくして煙が消え去るとそこには小さな黒い生命体がちょこんと二本足で立っていた。
「……うん。謎だな」
改めて見るとやはり謎だ。蟻って確か6足歩行で歩いてたよな?
なんで二本足で立てるんだ?
そんな俺の考えとは裏腹に蟻のアーリーは『何か御用ですか?』といわんばかりにこちらを見つめてくる。
その目が愛くるしい……って、俺何蟻に対して分析してるんだ……
アーリーとはまだ出会って間もないがこいつは俺の言うことをしっかりと聞いて行動してくれる。
例えば、
「アーリー、明日の朝起こしてくれないか?」
と言えば、次の日俺の身体によじ登って俺の頰を頭についている二本の触覚でペチペチ? と優しく叩いて起こしてくれる。
他にも、
「アーリー、すまん。スパゲッティ落とした」
と言うと、
「っ!」
アーリーは『かしこまりました!』と、言わんばかりに俺が落とした食べ物の現地へ赴き、それを跡形もなく食べてくれる。こう言うと残飯処理に聞こえてしまうかもしれないがちゃんとご飯はあげている。
戦闘ではその小さな身体に違わぬ強さを誇るアーリー。
二本の触覚で地面の一部を持ち上げ、空へ吹っ飛ばすアースインパクト。
他にも何かありそうだがまだ戦闘経験が少ないせいで判明していない。
まぁ、これから分かるか。
あれ? 俺役立たずじゃね?
いずれどんどん召喚できる魔物の種類が増えて俺はいらない子に……
はぁ。俺も属性魔法とか剣術とかちゃんとやった方がいいよな……
そんな俺を知ってか知らずかアーリーはその小さな手でツンツンと胡座をかいている俺の膝に触れたのであった。




