第11話 3日目、国王の元へ
今回間違い箇所が多いかもです……
描写や口調が難しい…
ミール街を出てから3日目の朝。
部屋を出ると俺の部屋から気まずそうにそっと出てくるフィアスを見つけた。ちなみに俺はあのまま自分の部屋で寝る訳にもいかず、フィアスの部屋で寝た。彼女の寝ていた枕から彼女のふんわりとした香水の香りがし、少し背徳感を感じた。
対する彼女は俺を見た途端、みるみるうちに顔を赤らめた。
「あっ、あのっ和樹さん昨日はすみませんでした……」
俯きがちに言うフィアス。
そんなに顔を赤くされるとこっちも恥ずかしくなりそうだ。
「あ、いやいいよ。所々休憩を挟んだとはいえずっと御台車に乗ってた訳だし……もう少しここで休むか? あ、あの虫はちゃんと外に出しておいたから安心してくれ」
だがフィアスは首を横に振った。
「いえ、国王様の住む屋敷まであともう少しなのでこれから出発しましょう。和樹さんこそ昨日はちゃんと眠れましたか?」
「あぁ、もちろんだ」
その後身支度を整えた俺たちは王様の住王都へ向かった。
「ここが王様の住む城か……」
奥にある森を背景にそびえ立つ白い城と高い城壁。
王都バルヘイム。バルヘイム王国の北に位置しており、辺りはたくさんの木々に囲まれている。
アルヘイム大陸の北に位置するこのバルヘイム王国は年中気温が温暖であるため、たくさんの農作物が栽培されている。
更にこの地で取れる農作物は地形や土の質も良く、特にとれたての野菜は美味しいらしい。と、これはフィアス談。
「ちょっとここで待っていて下さい」
そう言うとフィアスは門の前にいる兵士に話しかけに行った。上を見上げるとベージュに色塗られた高く分厚い壁がそびえ立ち、なんとも威圧感がある。
見たところフィアスは取り合ってくれているようだ。
しばらくして兵士の1人がこちらを向く。
「荷物を確認させてもらうぞ」
そう言い、近づいてきた兵士に荷物を渡す。付き添いとはいえ俺がここを訪れるのは初めてだからな。荷物確認をして当然だろう。
「いいぞ。入れ」
門をくぐり抜け、真っ直ぐに伸びた石畳の上を歩く。庭はとても広い。小学校の運動場くらいだろうか。いや、もっとあるな。
そこにはたくさんの草花が植えられており、中央には噴水が設置されている。
庭をぬけ、屋敷の前に辿り着く。
屋敷の前には白と黒を基調とした華やかな服を着ている人が2人出迎えていた。
多分メイドさんだろう。
そう思っていると2人のメイドさんは左右に分かれ、扉を開けた。
「入りましょう和樹さん」
「お、おう」
俺たちは屋敷の中へと踏み入れた。
「っ……!?」
入ってすぐに俺は目を見開いた。大量のメイドさんが奥までずらりと並んでいる姿が見えたからだ。
なんか場違いなとこにきてしまった。そう思わずにはいられない。
フィアスは何度もここを訪れているからか、特に変わらない。
と、そこへーー、
「君は……!」
豪華な衣装を着飾った黒髪の青年が驚いた表情でこちらにやってきた。
黒髪で長身でほっそりとしているが顔はなかなかのイケメンだ。
って、あれ? 前にもこんなことがあったような……
「……もしかして、あの時服を買い取ってくれた……」
途端、青年は目を輝かせながら俺の元に駆け寄る。
「そうそう! あの時の! いやぁーまさかこんなところで会えるなんてね」
「和樹さん、ナルタス王子とお知り合いだったんですか……?」
驚いた表情で俺に問いかけるフィアス。
それに対し、俺は呆然とするばかりであった。
え? この人、王子様だったの……?
その後、俺たちは王子様によって国王様のもとへと案内された。その道中、王子が話しかけてくる。
「自己紹介がまだだったね。僕の名前はナルタス・リーブ・バルヘイム。あんまりそう見えないかもしれないけどこの国の第一王子をやっているよ。君は?」
「え、えーと……斉藤和樹です。名前が和樹です」
緊張のせいか、ぎこちなく答える。
王子様は苦笑した。
「っ、いいよいいよ敬語じゃなくて。あと気軽に僕のことはナルタスとでも呼んでくれ。それにしても君の名前、珍しいね?」
もはや何回目だろうか。このやり取り……まぁ異世界だから仕方ないか。ていうか毎回毎回このやり取りはめんどくさいしこの城でた後から和樹・斉藤て名乗ろうかな?
そうこうしているうちに国王様のいる部屋にたどり着いた。
そこには俺の父さんと同じくらいの歳の男性と母さんと同じくらいくらいの歳の女性が高級そうなソファに腰掛けていた。男性の方はナルタス王子と同じく黒い髪であり、女性の方は明るいブラウンだ。
威圧的なイメージを想像していたが、どちらかというと2人とも穏やかそうに見える。
「フィアス殿、よく来てくれた。久しぶりだな。元気であったか?」
「はい、国王様もお元気でなによりです」
「そうかそうか。して、そちらの方は……?」
国王様が振り向き、俺は口を開く。
「えと、さ、斉藤和樹です。和樹が名前です。フィアスの付き添いとしてこちらに参りました」
やべ、噛んだ。
「ほう。なかなか珍しい名前だな。遠くからご苦労であるな。私の名はオルトス・リーブ・バルヘイム。この国の国王をやっているこっちは私の妻……」
「エルネス・リーブ・バルヘイムと申します」
自己紹介が終わったところでキョロキョロと辺りを見回していたフィアスが国王様に尋ねた。
「あの、エルシィはどちらに……」
一瞬、国王様と妃の表情が暗くなる。
「それなんだが……ついて来てくれ」
その後俺たちは王女様がいる部屋へと案内された。
とても小部屋とは思えないほどの大広間。その奥で茶色いブラウンの髪をした少女がまるで何か薬を飲まされたかのように安らかに眠っている。
「っ!? エルシィ!」
血相を変えたフィアスがベッドに眠る王女様の元に駆け寄る。
「君の手紙を読ませてもらったが実は私の娘……エルシィも似たような病にかかっておるのだ」
「原因は……治す方法はあるんですか……?」
震えた声で呟くフィアス。
それに対しバルヘイム国王は渋い表情で答えた。
「現在、確かに王都でも流行っているが……治すどころか、病の原因が不明でどうしようもない事態に陥っておる。感染の拡大を抑える対策で精一杯だ。すまない……」
「そんな……」
絶望に満ちた顔でがくりと膝をつくフィアス。現実は無情にも残酷だった。




