↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/167

お手紙は余計なことをせずに!

 冬は蒸気機関と魔法訓練で時間と労力を費やした…… 寒い冬が終わり春になった!


 つまり7歳だ!7つ!あれ?俺って7歳だった?なんて仕事量を押し付けてるんだよ!



 蒸気機関は色々と試行錯誤(しこうさくご)され新たな動力として[工業]が産声をあげた。

 まずトロスの町の商人がその噂を聞いてスグに村に視察(しさつ)に来た。


 勘のいい商人から順番に蒸気機関の意味と重大性を理解し、慌ててトロスの町に帰ると噂話は瞬く間に広がり、大勢の都市や町の人間が押し寄せた。


 これで人間の文化が上がる=魔物への対応が楽になるの第一歩になったはずだ。神様もちょっとは喜んでくれるだろう。


 しかもこれからさらに車と蒸気船の開発が控えているのだ!男として凄く楽しみだ!



 とりあえず蒸気機関から派生する文化はこの星の人間にしばらく(まか)せて、次はお()なりになっていた自分の強さを見つめる事にする。


 車で魔物と戦う戦地に楽に搬送してもらえても、自分が弱ければ死んでしまうので意味がない。


 冬は寒いから少しの時間しか魔物と戦っていないけど、子供としては大分(だいぶ)レベルは上がったと思う。


 しかし、それ比例するように同時にレベルアップが遅くなり出した。


 そこで、父さん(オーディオ父さん)に体の不調か心配になり相談した。

 「それは弱い相手の魔素を手に入れても意味が無いぐらいまでの強さになっているんだよ。そういう場合はもっと強い相手と戦わないといけないね…… ってシノ? レベル上がってるの? 魔物と戦ってるの? 」


 なるほどなるほど…… と、いうわけでー!

 7歳になった事だしちょっと遠くまでレベルアップの魔物を探しに行く事にした。


 キュレネ()はお留守番!

 流石にまだ7歳だ、俺みたいに[記憶]や超能力(経験)があるわけではないから『もしもの時』の対応が後手に回る危険がある。


 善は急げ!キュレネ()に捕まる前に、そーっと家の裏に出て瞬間移動(テレポート)で上空へ飛び上がる。


 「────あーやっぱりキュレネ見てたかぁ」

 上空から下を見下ろすとめっちゃキュレネ()がこちらを見上げていた。多分、連れて行ってと言ってるんだろうな……


 …… ん?てかキュレネ俺をいつも見ているのか?              


 反応が早すぎない?まあ、あれだよ、かわいい妹だよ…… な…… ? うん。


 瞬間移動(テレポート)

 俺は少し強く身体強化魔法を使いいつもより遠くへ瞬間移動(テレポート)した。


 見える範囲で移動したらキュレネ()にバレるからね!

 

 「瞬間移動(テレポート)!」

 シュン!

 「お兄ちゃん!」

 「ひっ!」

 という経験があるからね!



☆★

 連続瞬間移動(テレポート)で何十キロかの距離を飛ぶと初めて見る岩場に到着した。


 「ほほぅ、なかなかに雰囲気がキテますねー」

 うさん臭い霊能者のような独り言を(つぶや)(ほど)その崖は気味が悪い場所だった。


 大きな岩山の崖。

 地下の深くまで刻まれた割れ(クラック)があり、崖の下は暗く視認できない。

 眼前にいくつものそんな岩崖が広がっている。気味が悪いなぁ……


 「超能力で自由に飛べなけりば来たくもない所だなこれは」

 風はびゅうびゅうと音を立てて吹き抜ける


 「…… ん? 」

 何かが崖下から向かってくる?

 ヤバイかなり大きい!青い鉄みたいな鳥?えっと!えっと!

 はい!発火(パイロキネシス)


 いつも遠くから魔法か超能力で攻撃していたので高速で近づいて来る魔物にテンパってしまいました!ちびりそうだった!キュレネ()を連れて来なくて二重によかった!


 「あービビッたー! ゆっくり来てよ魔物さん!」

 (パイロ)(キネシス)で黒こげになって墜落(おちていく)魔物に苦情を言いながら魔物の鳥から溢れた魔素を俺の体が自動(オート)で吸収する。


 「いやー無理だわ。ホント父さんに接近戦の訓練してもらおう! おう! おぉう!」

 オットセイみたいな声を上げてしまい顔が赤くなる。誰もいないのに恥ずかしい。


 めっちゃレベルアップしたな?


 ───────シノーンはレベルアップを連続でしたので変な声をあげてしまったのだ。


シノーンは知らないがこの崖に生息するのはステュムパリデスという魔物で体は青銅(ブロンズ)で出来ている。


 魔法と物理攻撃耐性があり並みの冒険者では倒せない魔物なのだが…… シノーンの超能力は魔法でも物理攻撃でもない為に瞬殺してしまったのだ─────




 「よし!なんか行けそうな気がするし、この馬車でいっぱい今の魔物を狩っちゃうかな!」


 シノーンは夕方までそこで超能力を使った狩りを楽しんだ。




□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


カリスト様

 今回は、お菓子と共に村から離れた崖で倒した魔物の爪が、とてもとても綺麗だったので大きめの袋に詰めてこの手紙と同封しています。


 鑑賞用としてもこの爪は良い物だと思うのですがいかがでしょうか?


シノーンより


□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


シノーンへ


 この爪はステュムパリデスのものではありませんか?

 もしブロンズの鳥だとしたらそうです。


 あなたの事です1人で複数倒したのでしょう。

 爪が左手の物だけでいくつかありました。

 絶対に複数を倒したのでしょう。


 何人もの騎士や魔法使いが討伐に必要な魔物を1人で倒すとかハッキリ言って異常です。

 あなたは必ず国に仕えるべきです。

 良いですね?


 あと、お菓子の量が足りません。

 賃金を出すので量を増やして下さい。


カリスト=セルディック


□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■



 「良かれと…… 良かれと思ったのにぃー!」

 手紙の返信の内容に布団でのたうち回り俺は後悔するのだった。


 「…… お兄ちゃん…… 」

 キュレネ()は扉に耳を当ててシノーンの声を聞いていたのだった。


 ()にアホの兄妹である。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。