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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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168話 神託と加賀攻略作戦

天文16年(1547年秋)――16歳


勅命の使者が帰った後……


俺は、至高の匠スキルで本丸を囲う“高い壁”を作った。

壁の高さは7m、厚みは3mもある。壁の上からライフル隊による攻撃も可能だ。


仮に敵が大砲を用意してきても、壁の上に迫撃砲を設置し、敵の大砲を砲撃で破壊すればいい。


つまりこの時代において、前世の大阪城以上の、難攻不落の城が出来上がったことになる。まわりの郭については、商業スペースにするつもりだ。

ただし、怪しい信者商人は一切入れない。オール“正直屋系列”で固める。


城には蝦夷国の旗を掲げた。


この城の城代は幸隆を任命した。

三河にも同様の城を作っており、そちらは勘助を城代にしている。

ちなみに蝦夷国本国は、平井と鳥屋尾に任せている。


彼らなら、アイヌとも上手くやってくれるはずだ。


石山本願寺が片付いたので、残るは“加賀一向宗国”のみとなる。


***


俺は一乗谷城で、信長や勘助、幸隆と共に、加賀一向宗国の攻略について話し合っている。


加賀一向宗国の討伐は、かなりの困難を伴う。

一向宗の門徒の数は桁外れに多く、しかも彼らは死兵となるため強い。


こちらが負けることは、まず考えにくい。

だが、問題はそこではない。勝つために何を失うか──それが重要なのだ。


斬っても、突いても、撃っても、血まみれで笑いながら次々と命を捨てて突っ込んでくるような大軍と戦えば、兵たちの心が持たないということだ。もちろん将もだ。


人の心とは、想像以上に脆い。

ゆえに、この(いくさ)において、死兵と近距離で戦ってはダメだ。


(顔がはっきり見える距離での戦闘など──絶対に避けなければならないだろう)


信長が現状を説明する――


「現在の加賀ですが──白山の噴火により、米の収穫どころではない状況。今年の冬は何とか越せるだろうが、それ以降は食料が尽きる見込みです」


「雪解けの春になれば、飢えた数万の信者たちが、米を求めて越前に向けて押し寄せてくるはず。非常に危険な状態になっております」


――よく調べている。


「一向宗との(いくさ)は、“敵の顔が見える距離”での交戦は避けなければならない」


「理由は明白だ……斬ろうが、突こうが、撃とうが──血まみれになりながら笑みを浮かべて突進してくる、あの狂信の軍勢と相まみえれば、どれほど鍛え上げられた兵であろうと、心が壊れてしまうからだ」


「一向宗の本拠地は“尾山御坊”と“吉崎御坊”だ。吉崎御坊は海からの砲撃が可能。この寺に信者を集めることができれば、敵の顔が見えないところから、敵を一挙に殲滅することができる」


「尾山御坊は内陸にあるため、犀川を遡り迫撃砲で狙うしかない。問題は──どうやって、両御坊に信者を集めるかだ……」


「尾山御坊と吉崎御坊に信者を誘導し、坊主も信者も兵士もろとも砲撃で葬ることは可能だ……」


(……砲撃で殺せる……。見えないところから殺せる……)

(だが……洗脳され、死兵と化した民を皆殺しにするのか……)

(――本当に、それしか道はないのか――)


「……可能ではあるが……さすがに、数万──いや十万を超える人間を殺すのは……どうだろうか? しかも洗脳された、騙された民だ。この作戦は、最後の選択としたいな。なにか、他に……もっと良い手はないだろうか?」


……3人とも黙っている……

その時、俺の頭に聞き慣れた声が響いた。“豊穣神様”だ……


『そんなに多くの人を殺してはいけませんよ。信者たちの洗脳は、私が解きます』


『あなたたちは、信者を食い物にしている“坊主と名乗る者”、“僧兵・雇われ兵”を、どうにかしなさい』


『……ありがたきお言葉。坊主とその兵だけは、我らで必ず始末いたします』

そう、豊穣神様に答えた。


俺は深く息を吸い、皆に向けて高らかに宣言する。

「たった今、豊穣神様の神託が降りた──!」


「一向宗の信者を殺してはならぬ。彼らは洗脳されているだけだ。しかし、その洗脳は、豊穣神様が解いてくださるという」


「我らが討つべきは、信者を操り、食い物にしている“坊主と名乗る者たち”──

そして、その坊主もどきが雇った兵のみである!」


「おお、ありがたきこと――我らとて、さすがに10万を超える信者どもを、皆殺しにいたしたくはございませなんだゆえ!」


幸隆、勘助、信長が安心したように大きく頷いている。

俺も同じだ……さすがに無理……


「その方向で行くとして──具体的にはどう動く?」


信長が答える。

「現在、坊主どもは尾山御坊と吉崎御坊に兵糧を貯め込み、信者に米を盗まれぬよう、雇った兵に守らせております」


「つまり、あの2つの寺にいるのは、坊主と兵だけ。信者たちは、米も与えられず外に放り出されているのです」


「……とことん外道な連中だな……!」


俺は即座に命じた。

「吉崎御坊には蝦夷丸10隻、尾山御坊には日本丸20隻を差し向けろ」


「それぞれの船には、信者たちに配る米を満載しておけ。準備が整い次第、加賀に向けて出港し、攻撃を開始する!」


こうして──加賀攻略作戦が決まったのだった。


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