第10話 問題
秋のお父さんは無事助かったと知らされた。
秋は今日は学校には来ていない、
きっとお父さんのところにいるんだろうとみなは思った。
悠助は昨日秋のお父さんが居る病院に行ったのだ。
そして、事実を知っていた。
お父さんは助かってなどいないということを。
昨日秋が病院についてしばらくしたとき、
手術室の手術中の文字が消え医者が出てきた。
「全力を尽くしましたが、残念です。」
お母さんは泣き崩れ、秋は頭が真っ白になりボーっとしたままだった。
そこに、悠助がやってきたのだ。
悠助はどういう事情かをさとり二人をなだめた。
このことは誰も知らない。
担任はみんなには話さないつもりらしい。
悠助は亮に話そうか迷ったが話さなかった。
「よかった、助かったんだね」
「あ、あぁ」
「どうかした?」
「別になんでもねぇよ」
「そっかぁ」
悠助は秋が心配であった。
お母さんでさえあの状況だったのに。
秋にはおじさんとおばさんがついている、
だから大丈夫だと心配する気持ちを抑えた。
あまり心配していては誰かに気づかれてしまうと思ったからである。
学校が終わり悠助は秋の元へと急いだ。
「悠助、来てくれたんだ」
「大丈夫か。」
「私は大丈夫よ」
言葉ではそういっているが顔は疲れ果てた顔だった。
きっと寝ていないのだろう。
「おや、君は向かいの沖野君かい?」
「はいそうです」
話しかけてきたのは秋のおじさんだった。
会うのは初めてである。
おじさんはジュースを出してくれた。
そして、奥の部屋へと消えた。
「学校でこのこと知ってるのは教師と俺だけだ。波木はみんなに言ってない。」
「そうなんだ。」
しばらく話した後悠助は自分の家に帰った。
すると、そこには亮が居た。
「なんで、居るんだよ。」
「聞いちゃったんだよ、本当のこと。」
悠助は秋の父親のことだとおもった。
がしかし違うかった。
「俺、恵美と別れる。」
「はっ!?」
まったく想像していたのと違う話なので戸惑った。
しかも、その内容がわかれ話。
悠助は別れたい理由を聞いた。
すると、亮は
「恵美は俺のことが好きなんじゃないんだ。貴之のことが好きなんだ。」
「いやいや、ちょっと待てよ。何でそうなるんだ?貴之だって咲子と付き合ってるだろ」
「別れたんだよ、あの二人は。それで、さっき聞いちゃったんだ恵美と友紀子の会話を」
亮はその会話の事について話した。
二人は恋の話をしていたらしい。
そして、恵美は本当は貴之のことが好きといったらしい。
それを聞いた亮は二人の前に飛び出したそうだ。
そして、案の定喧嘩したのである。
「恵美は冗談で言ったんじゃないのか?」
「違うよ、あれは冗談じゃないさ」
亮は散々うっぷんを晴らして帰っていった。
悠助は頭がどうにかなりそうだった。




