PHASE:09 {発進}
PHASE:09 {発進}
赤城達その場にいた一同は、転生ハウスから現れた
これまでのモンスター達とは桁違いの巨体のモンスター、
ドラゴンを目の当たりにし、言葉を失っている。
あまりの巨大さと存在感に脳の理解が追いついていない様子だった。
赤城
「……ありえない…」
緑谷
「……あんなの勝てる訳ねえよ……」
絶望で思考停止している赤城達を現実に引き戻すように
無線モードで連絡が入った。
戦闘機パイロット
「こちら戦闘機部隊!テーマパーク中央に現れたドラゴンの様なモンスターの
周囲を旋回中。大きさはおよそ40メートル前後と推測。警戒を続ける」
赤城
「……40メートルだって?……もう終わりだ」
赤城が戦意を失い始めたその時、
「ギアアアアアアアアアアアア!!」
ドラゴンが自身の存在を誇示するかの如く咆哮を上げ、
大きな翼を広げ、羽ばたき始めた。
バサ、バサ、バサ、
赤城
「おい…おいおいおい、ウソだろ」
ドラゴンは空へと舞い上がり、
TOKYO転生ランドの施設の外へと飛び去って行った。
緑谷
「行っちまった!あっちは方角的に渋谷方面だぞ!」
赤城は無線モードで課長に連絡する。
赤城
「課長!こちら赤城!ドラゴンが現れました!推測で全高40メートルです!
翼でテーマパークの外に飛んで行きました!渋谷方面に逃走中!」
課長
「ん?お前本気で言ってるのか?」
赤城
「本気ですよ!何か作戦とか支援は無いですか!?」
課長
「今戦闘車両送っただろ、そいつで対処しろ」
赤城
「無理ですよ!敵は40メートルですよ!?踏みつぶされますよ!
もっとデカい装備は無いんですか!?」
その時、赤城は雷に打たれたように閃いた。
赤城
「ああ!……剛神丸!!あいつを使いましょう!あれなら戦える!」
課長
「馬鹿言うな。あれは明日の式典用に準備してるだけで、
まだ一度も戦闘テストもデータも無いんだぞ。
それに実戦能力も備えてはいるが、あくまで大規模災害用のロボットだぞ」
赤城
「そんな事言ってる場合ですか!?あのドラゴンこそが史上最悪の災害ですよ!
今使わなくて何の為の剛神丸だ!?」
課長
「無茶言うな。まだパイロットも決まってないんだぞ?」
赤城
「俺が乗ります!俺は整備担当です!俺なら剛神丸を操縦できる!
課長!俺が剛神丸に乗って、あのドラゴンを倒して、市民を災害から守る!!」
課長
「……いいだろう、赤城、格納庫に戻れ。剛神丸の使用を許可する」
赤城
「了解!」
課長
「エネルギーも満タンにしておくようこっちから指示しておく。
……お前に託そう。暴れて来い赤城。以上だ」
赤城はレイブンを呼ぶ。
赤城
「レイブーーーン!」
緑谷
「おい本気か?いきなり実戦なんて無茶すぎるぞ!」
赤城
「もうこれしかあのドラゴンを倒す方法はない。
俺しか操縦出来る奴がいない。俺がやるしか無いんだ」
降りて来たレイブンに掴まり、赤城は剛神丸の格納庫へ飛んで行った。
赤城
「レイブン、格納庫まで飛べ、全速力だ!」
赤城が格納庫に着くと、他の整備士達が待っていた。
整備士
「赤城、お前本当に乗るのか?」
赤城
「ああ、時間がない、今すぐ出るぞ!」
整備士
「わかった。エネルギーも満タンにしといたぞ、行って来い!」
赤城はコクピットに乗り込み、システムチェックを始める。
赤城
「システムチェック開始!
統合戦術制御OSセルフチェック: 正常
エネルギー残量: 100%
各部アクチュエータ接続チェック: 正常
油圧系統チェック: 正常
三次元ジャイロシステムチェック: 正常
空中自動姿勢制御システムチェック:正常
推力偏向スラスター動作チェック: 正常
近接打撃連動ブーストチェック: 正常
前腕電磁加速ユニットチェック: 正常
操縦士バイタルチェックシステム: 正常
自動脱出装置起動システムチェック:正常
自爆装置システムチェック: 正常
全システム: オールグリーン
いつでも行ける!ハッチ開けてくれ!」
整備士
「ハッチオープン!」
格納庫のハッチが開き、コクピットのモニターに外の景色が映る。
赤城
「剛神丸、発進!!!」
ズシン、ズシン、
剛神丸は一歩一歩その巨体を前へと進める。
赤城
「全速前進!最高速度!」
ズシン、ズシャン、ズシャンズシャンズシャンズシャン・・・
剛神丸は全速力で駆け出した。
ドラゴンが飛び去って行った渋谷区へ向けて。
想像を超える剛神丸の速力にコクピットで操縦する赤城は予感していた。
赤城
「……こいつなら、本当にあの40メートルのドラゴンを
倒せるかも知れない……やってやる!行け!剛神丸!」
ドラゴン対剛神丸の戦いが、今始まろうとしていた!
[TO BE CONTINUED]




