PHASE:04 {オーバーライド}
「ウオオオオオ!!!」ウルフマンは怒りを露わにして咆哮を放つ。
赤城はオーバーライドによって操縦権を得た駐車場の車をスマホで操縦し、
再びウルフマンに向けて走らせた!
ブオオオオオ!! 車はウルフマン目掛け突っ込む!
ウルフマンは両手を大きく広げ構えた!
ズシン!!!
ウルフマンは猛スピードで突進して来た車を真正面から受け止めた!
ズズズ・・・ ウルフマンは少しずつ後ろへ押し滑らされるが、
車をその怪力で押さえ込み動きを止めた!
キュルルルル・・・
止められた車のタイヤは回転し続け地面を擦り白煙を上げる。
車と言う鉄の塊が猛スピードで突進してくる事を学習したウルフマンは
二度も同じ手を喰うかと、そして自分の真の力を赤城達に誇示するかの如く
両手で受け止めた車をその怪力で持ち上げ始めた!
赤城
「!?な…馬鹿な!?」
「ウオオオオオオ!!!」ウルフマンは叫び声を上げながら
車を持ち上げひっくり返した!
ガシャーン!
直後、赤城に向かって疾風の如く襲い掛かって来る!
赤城
「!!!」
ダンダンダン! ダダダダダ!
ガーディアンとレイブンが赤城を守る為に銃で応戦する!
ウルフマンは飛び退いて銃撃をかわす!
赤城
「喰らえーーー!」
赤城はスマホで車を操縦しウルフマンにぶつけようとするがかわされてしまう!
ウルフマンの素早さに対抗して高速で車をぶつける作戦も
ウルフマンの回避能力がそれを上回り制止出来ずにいる。
赤城
「くそ!作戦を変えないと!
ガーディアン!俺のスマホと同期しろ!お前にも操縦権を与える!」
赤城がガーディアンにそう言った直後、ガーディアンも赤城と同じく
車の操縦権を手に入れ、遠隔操作で車をウルフマンに差し向ける!
ブオオオオオ! キュルルルルル!
ウルフマンに襲い掛かる車が2台に増えた。
素早いウルフマンも2台同時の攻撃をかわすのは過酷らしく、
徐々に焦りと疲れが見え、ウルフマンは主導権を失い始めた。
赤城
「ガーディアン!挟み撃ちにするぞ!」
ガーディアンが遠隔操作する車がウルフマン目掛け突進する!
「ウオオオオ!」ウルフマンは大きくジャンプしてかわす!
ジャンプの着地点を読んだ赤城は車を突進させる!
ウルフマンの着地と同時に赤城が操縦する車が突っ込んで来る!
「ウオオオオ!!!」ズシン!!!
避けきれないと判断したウルフマンは
突っ込んで来た車をまた両手で受け止めた!
赤城
「今だ!ガーディアン!挟み撃ちだー!!」
ブオオオオオオオオ!
直後、ガーディアンが遠隔操作する車がウルフマンへ背後から襲い掛かる!
車を受け止めているウルフマンは予想外の攻撃に対処出来ず
背中がガラ空きになっている!
ズシャアア!
「グエエエエ!」
背後からの車の猛スピードの突進攻撃をもろに喰らい、
ウルフマンは苦悶の叫び声を上げる!
赤城
「ガーディアン!逃がすな!アクセル全開!」
赤城とガーディアンが前と後ろから挟み撃ちにした両方の車は
全速力でタイヤを回し続ける!ウルフマンは前後からの圧力で逃げられない!
赤城はウルフマンを押さえ込んでいる車に近づき銃を構える。
赤城
「これで終わりだ!!」
ダーン!
赤城が撃った銃弾は車の燃料タンクに着弾した!
ドゴーーー!
直後、車は爆発炎上し炎は
挟まれて身動きが取れないウルフマンの体毛へ迫って行く。
「グオオオ・・・グエエエ・・・」
燃え広がる炎はウルフマンの腕からやがて全身へと進み、
ウルフマンは激しい炎に包まれ、やがて動かなくなった。
赤城は、焼死によるウルフマンの無力化を確認した。
赤城
「………終わった………」
強敵の撃破成功に安堵し、放心状態の赤城を現実に引き戻すように、
突然青山からの無線モードの通信が入った。
青山
「赤城!そっちはどうだ!?」
赤城
「!!おどかすなよ!今ウルフマンを倒した所だ」
青山
「さっきの、逮捕してくれって言ってた犯人から聞いて、
色々分かって来たぞ」
赤城
「ああ、さっきの奴だな、何が分かったんだ?」
青山
「どうやら犯人が言うには、この人工異世界ゲートってのはまだ制御不安定で、
施設側は完全制御出来てない状態で
無理矢理このテーマパークを開園したみたいだな。
それで、半年ほど前にある一家が転生ハウスで異世界転生体験してた時に、
ゲートが突然制御不能になってその一家は
こっちに戻って来れなくなったらしい」
赤城
「なんだって?」
青山
「驚きだよな。それで施設側はその一家の事件を
金の力や圧力でもみ消したらしい。
今もその事件の原因はわかってないみたいだ。そして原因が分かってないまま
今も転生ハウスは稼働を続けてるんだってよ」
赤城
「……って事はまた戻って来れなくなる事件が起きるんじゃないか?」
青山
「そういう事だな。犯人はこれ以上同じ事件を起こさない為に、それと、
その戻って来れなくなった一家の事件をおおやけにして警察に動いてもらう為に
事件を起こしたって所だ」
赤城
「そうだったのか……真相が見えたな。青山、お前今何処にいるんだ?」
青山
「俺は転生ハウスのバックヤードにいる。この犯人を警察本部に送るよ。
そっちはどうなってる?モンスターはまだいるのか?」
赤城
「俺の方でウルフマンは倒したが、緑谷が心配だ。あいつに合流する!」
青山
「そうか、悪いがそっちは頼む。この犯人を逃がす訳にはいかないからな」
赤城
「ああ、こっちは任せろ、以上!」
赤城は緑谷と合流する為に転生ハウス前の広場へと走って行った。
[TO BE CONTINUED]




