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PHASE:03 {人工異世界ゲート}

犯人

「こっちだ、一緒に来てくれ」


 犯人は青山にそう言うと転生ハウスの従業員専用入口へと走り出した。

青山は犯人の後を追い、二人は走り続けながら話す。


青山

「……おい、少しでも妙な真似したら、わかってるだろうな、

こっちは銃を持ってるんだぞ」

犯人

「心配するな、何もしないよ、ここから入るぞ」


 犯人は従業員用カードキーで従業員専用入口を開け、

二人はバックヤードの奥深くへと進み、

モニターや計器類が並ぶ部屋に辿り着いた。


青山

「……おい、何だこの部屋は……」

犯人

「ここは、人口異世界ゲートのコントロールルームだよ……そこから見えるだろ。

それが人工異世界ゲートだ…」


 青山が部屋の大きな窓から外を見ると、

広い空間に複数の制御装置のような物と、

それらに囲まれるように巨大な黒い煙状の渦巻きが、

空間の中心に存在していた。

黒い渦巻きに向かって床には赤い絨毯が敷かれている。


青山

「……あれが、人口異世界ゲートか?……」

犯人

「そうだ。あの黒い渦巻きの中にお客さん達が入って行って異世界に転生する。

俺が異世界との転生座標を、モンスターが多い危険地帯に合わせて

ゲートを開いた。全て俺がやった事だ。俺を逮捕してくれよ……」

青山

「!!お前!ふざけてんのか!?今すぐゲートを閉じろ!」

犯人

「それは無理だ。俺が操作盤をぶっ壊したからね。もう操作出来ない」


 青山が人工異世界ゲートの操作盤に目をやると、それは鈍器のような物で

潰されたように壊れ果てており、操作は到底不可能に見えた。


青山

「……お前、何の為にこんな事を……」

犯人

「……このテーマパークの闇を世間に暴露する為だよ!!

俺を逮捕したら、俺に取り調べするんだろ!?早く俺の話を聞いてくれよ!

なあ、お巡りさんよ!さっさと手錠かけてくれよ!!」

青山

「おい、落ち着け!……いいだろう、何が起きたのか、一から全部話すんだ……」

犯人

「……あれは、今から半年ほど前の事だ……」






「キャーーーーー!」「いやーーーーー!」

脱走したウルフマンが市民に襲い掛かる!

その体躯はゴブリンよりもはるかに大きく、はるかに素早く跳躍力もあり、

その身のこなしは疾風の如く周囲を駆け巡り、

自分の力と存在感を誇示するかのように暴虐を振り回している!


赤城

「やめろーーーーー!!!」 ダーン!


 赤城はウルフマン目掛け銃を撃つ! 

だがウルフマンはその素早さで銃弾をかわす!


赤城

「くそ、ガーディアン!レイブン!撃てーー!!」


 同行して来たガーディアンとレイブンもウルフマンに一斉射撃する。

ダンダンダンダンダン! ダダダダダダダダ!

ロボットの正確な射撃をもウルフマンは横っ飛びやジャンプで全弾かわす!

その直後猛ダッシュで突進し大ジャンプで赤城達に飛び掛かって来る!

ウルフマンの両手の爪が赤城に襲い掛かる!


赤城

「ウワーーー!」


 赤城は咄嗟に飛び退いて避けた。ウルフマンはまた遠くへ駆け抜けて行った。


赤城

「くそ、一撃離脱戦法か?ガーディアン!レイブン!撃ち続けろ!」


 ダダダダダ!  ガーディアンとレイブンはまた銃撃を繰り返すが、

ウルフマンはまるで挑発するかのようにまたしても銃弾をかわす!

「グルルルル・・・」ウルフマンはうなり声を上げ両手を広げ、

威嚇のようなポーズで赤城に敵意を見せつけている。


赤城

「くそ、かかって来いオオカミ野郎!次こそ撃ち抜いてやる!」


 直後、ウルフマンは赤城にくるりと背を向け赤城を無視するかのように

反対方向へと駆け出した。


赤城

「!?おい!待てーーー!」


 赤城はガーディアンとレイブンを引き連れてウルフマンを追いながら、

徐々に相手の行動パターンが読めて来た。


赤城

(…あいつ、俺達とまともに戦おうとして来ない…俺達を追わせて翻弄させて

自分が有利な状況を作りたいのか?……

銃を撃っても無駄弾だ、くそ、どうすればいい?……)


 ウルフマンは走り続け、テーマパークの外に逃げ出そうとしてるのか、

それを追う赤城達は駐車場辺りまで来てしまっていた。


赤城

(…くそ、外に逃げてしまう!仕方ない、もうあれを使うしかない!……)


 赤城はスマホを無線モードにして警察本部の課長に連絡した。


赤城

「課長!こちら赤城!転生ランドでウルフマンと戦闘中!

外に逃げそうだ!緊急対応!強制接収権の付与を求めます!」

課長

「馬鹿言うな、職権乱用だとマスコミの餌にされるだけだろ」

赤城

「そんな事言ってる場合ですか!!あのオオカミが外に出たら

もっと被害が出るんですよ!!」

課長

「…ええい、仕方ない、今そっちにワンタイムパスワードを送る。

あまり派手にやるんじゃないぞ、いいな?」

赤城

「了解!!!」


 赤城のスマホに6桁のワンタイムパスワードの通知が来た。

赤城は警察専用の極秘サイトのログイン画面にパスワードを入力した。

赤城のスマホにログイン成功後の画面が表示された。


強制接収

開始します

     

  [OK]  




赤城

「よし!来た!」


赤城はOKをタップし、スマホに叫んだ!

赤城

「近くの駐車場の車をオーバーライド!全車両の操縦権を掌握させろ!!!」


 ウルフマンは外へと走り続けテーマパークのメインゲートが見え始めた時、

ブオオオオオオ! ドガ!!!

駐車場の車が猛スピードでウルフマンに突っ込んだ!   

素早いウルフマンでも車のスピードには勝てず、車の突進を避けれずに

ウルフマンは全速力で突進して来た車に追突され、

横に吹き飛ばされ転がりながら倒れる!


「グオオオ・・・」予想外の攻撃をもろに喰らい、ウルフマンは苦しんでいる。

そこに後を追って来た赤城が辿り着いた。


赤城

「…ハア…ハア…俺が車をハッキングしてぶつけてやったんだよ…

異世界には車なんて無いだろ…これが俺達人類の力だ……」


 ウルフマンは立ち上がり、赤城とウルフマンは対峙する


赤城

「……ここは異世界じゃない、俺達の世界だ……

これ以上好きにはさせないぞオオカミ野郎ーーー!!!」




[TO BE CONTINUED]

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