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魔法の世界へ転移招来!   作者: ねぎとろ
最終章 「帰郷」
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四十四話 「お師匠様? ベルモット?」

進みが遅くて申し訳ないです。末永くお待ち下さい。

「おい、なんだその顔は、このユリウス様に向かって反抗的な目をするとはいい度胸だな」

 俺の顔を見るなり、魔王は威圧してきた。正直言ってめっちゃ怖い。

「ふははははっ!お前らの感動的な再会はここで終わりだ。お前は俺が殺す。あの時殺しそびれたからなぁ」

 俺が一回召喚した時のことを未だ根に持っているらしい。はぁ、やっぱり俺は死ぬ運命なのか。

「何言ってんのこの人。お兄ちゃん、こんな人に負けるの!?」

 おい、妹よ。何を言っているんだ? 相手は魔王だぞ? 一般人が勝てるわけない。とゆうか、この人とか言ったら殺されるぞ。

「ま、まぁ俺なら、か、勝てるよ?」

 妹にいい格好を見せるため、俺は震えた声で言い切った。皆唖然としている。

「ほ、ほう。お前、いい度胸してるじゃねえか。今すぐ殺すんじゃなくて、最後に殺してやるよ。先に妹とこのチビから殺してやる。待ってろよ?」

 や、やばい。俺のせいで、響が、アビスが殺されちまう。どうしよう。

「待ってください。魔王様、私に提案があります。私と梨花で響とアビスを倒します。魔王様は高みの見物をしていてください。そして、最後に匠の相手をお願いします」

 梨花曰くお師匠様のベルモットが魔王に対して提案している。魔王は、なんか頷いている。その提案で良いのか……


「待ってください!匠は私に戦わせてください!!」

 梨花が一際大きい声で叫ぶ。

「ダメだ。お前じゃ匠を殺せない。人間の情などという不可解なものがある時点で、お前には戦わせぬ」

 魔王様は、冷静にかつ、低い声で言い切った。

「お前は、そこで見ていろ」

 ベルモットからも言われ、梨花は渋々後ろに下がっていった。

「ベルモット。やはり、さっきの話は無しだ。お前が一人で全員と戦え。匠とやらがどれほど強いか、俺も気になるしな」


「了解しました。魔王様」

 魔王も後ろに下がり、俺達は戦う羽目になった。

「では、ここでは狭すぎるので場所を移すとしましょう」

 狭い? ここがか? ありえない。ここは、日本で言うと東京ドームくらいあるんだぞ!?こいつ、何する気だ。

「転移魔法発動!!」

 俺達が言い返す前に、ベルモットは魔法を発動してしまった。こうして、俺達と魔王、梨花だけが転移で最も広い場所に連れていかれた。


「ここは、どこだ?」

 いつもならあるはずの転移魔法特有の気持ち悪さがなく、俺は至って普通だった。

「お兄ちゃん。ここ暗い……」

 響は暗いところが怖いようだ。俺だって怖い。前が見えないって言うのがここまで怖いとは思わなかった。

「お兄さん。多分、ここ魔王城の地下だよ。噂で聞いたけど、魔王城の地下には、生き物同士を戦わせる場所があるって言ってた。でも、情報だと明るいって言ってたから僕の情報があってる保障はないけどね」

 かろうじで見えるアビスが淡々と呟いた。

 っと、その時俺達の前が光、一瞬で周り全体まで光ってしまった。そう、ありえない事だが、ロウソクの火が全部一瞬で灯ったのだ。


「そこの君。よく分かったじゃないか。そう、ここは魔王城の地下。お前らの死に場所だ」

 辺りが眩しくなって、ベルモットの居場所が明らかになった。先手必勝だ。倒す!

「響、打て!」

 事前に響にサンダーボルトを溜めさせ、今放ってもらった。俺はその隙に、近くに寄り倒す役目だ。

「アビス!響の援護をするんだ!!」


「う、うん。僕だとあんま役に立てるか分からないけどやってみるよ」

 意外と素直になったアビスがしっかりと聞いてくれた。これで、響は任せられる。

「くっ!お前ら、俺が話している内にこうげきしてくるとは」

 ベルモットは魔法を防ぐので精一杯のようだった。俺には気付いてない。

「ベルモット!お前は、おわりだ!!」

 ベルモットの死角を取り、上から刀を振り下ろす。

「ぐぬぬ。お前ら、絶対殺す。今回は、不覚だったが、次は無いと思え」

 ベルモットは間一髪避けて、俺の刀はベルモットの腕に直撃した。刀は、おじいさんから譲り受けた刀故に、切れ味は鋭かった。綺麗にベルモットの腕は、切れて何処かに飛んでいってしまった。未だ、接合部分から血が出ているのが非常にグロイ。

「俺の本気を見せてやる」

 片腕となったベルモットの周りにオーラが滲み出てきた。どす黒いオーラだ。

「お前は、死ね!ソウルハント!!」

 ベルモットが影に入り、アビスの後ろから出てきた。異常な行動だ。そして、すぐさま、アビスの身体に手を当て、何かを引きずり出した。

「えっ……」

 アビスは身体だけとなり、倒れてしまった。そして、魂はベルモットが瓶のような物に入れ、懐に入れてしまった。これじゃ取り返せない……

「おい!お前、その魂をどうする気だ!!」

 俺は、少し冷静になり、ベルモットに問いかける。

「しょうがない。お前もそろそろ死ぬんだ。答えてやろう。お前らの魂はな、俺が食べて強くするために使う。どうだ? お前らは俺の力の糧となるのだ。良かったな!」

 言葉と共に、響の身体からも魂が抜けていった。二人は虚ろな目をしたまま倒れ、俺は見ていることしか出来なかった。


「匠!!私も手伝うよ!!」

 後ろから声が聞こえてきた。梨花だ。

「おまえ、でも、逆らえないんじゃ……それに魔王も居るし」

 現に、梨花の隣には魔王がいる。だが、魔王は何故か、梨花のことを無視し、攻撃していない。何故だ?

「匠。お前、今何故私が小娘を攻撃しないのか? と思っただろ。そんなこと簡単だ。私にとって、お前ら二人など束になったところで脅威にすらならないからだ。小娘がお前を手伝うなら私は止めない。どちらでもいいからな!!」

 最後に甲高い声を上げながら笑い出した。


「んじゃ、遠慮なく!!」

 梨花が走り出し、俺の隣に立った。梨花が隣に立ってくれたおかげで俺の中にあった恐怖感も消え、安心感だけが残った。

「あんなのもうお師匠様じゃない。優しかったお師匠様はもう居ない。だから、私はお師匠様と決別して匠と戦う。大好きな匠と!」

 最後の言葉はもちろん聞いてなかったことにした。

「ほんとにいいのか? 命の恩人なんだろ?」

 最後の確認だ。途中で裏切られたら終わりだからな。

「うん!だって、優しかったお師匠様じゃないもん!お師匠様なら、響ちゃんを殺したりしない。だから、今のはもう、私の知ってる人じゃない。だから、大丈夫だよ!私を信じて!!」

 唯一無二の友達、俺はそれを信頼するに値すると思った。

「よし、梨花!では、俺達の力で、反撃しようか!!」


 そして、俺と梨花は隣に並び、ベルモットへの反撃を開始した。

明日は、もう一つの私の作品、ゲームで少女は夢を見る。を更新しますので、こちらの方は更新できません。ご了承下さい。


そして、進みが遅すぎて、終わるのがいつになるのやら……

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