二十四話 「貴重な情報」
よろしくです!!
俺達は街の中を探索しつつ情報を収集していた。
「この街広いなぁ……まぁその分人も多いし、情報も多いだろうけどさぁ」
ただ歩いていても暇だった俺は、隣にいる響に話しかけた。ちなみに、俺達は円滑に情報を集めるため、俺と響、リンシアとアビスに分けている。
「やっぱりこの街広いよね。どうしよう、お兄ちゃん……響疲れてきちゃったよ」
響が疲れてきたらしいので、俺はおんぶをしてあげることにした。おんぶをしている最中、響は寝てしまった。
その後、俺は自分一人で街の人に話し掛け、結構な量の情報を入手することができた。
「ふぅ。割と手に入ったが情報が多いなぁ。この中にガセネタはいくつあるのやら……」
たとえ偽の情報だったとしても、可能性があるならば嬉しい。情報は多ければ多いほど良いからね。
「ふにゅぅ……お兄ちゃん、おはよう。情報は集まったぁ?」
背中で目覚めた響は、寝ぼけながら聞いてきた。
「おう、めっちゃ手に入れたぞ!後で、リンシア達と合流したら話すからな!」
とりあえず、皆と合流することが大切だ。俺と響は、事前に約束した門の下に到着した。一応3時間経ったら門の下に集まる話をしたから大丈夫なはずだ。
「うーん。あれ? まだ誰も居ねえなぁ。そろそろ3時間経つはずなんだが」
アビスは約束を破るかもしれないが、リンシアが破るとは思えない。ただ遅れてるだけなら良いんだが。
「ま、お兄ちゃん!ただ待っていてもつまらないしさ、情報でも纏めようよ」
ぼーっと突っ立っていた俺に、響は提案してきた。
「そうだな!暇だし、情報を整理するか!」
俺と響は、今まで聞いた情報をメモした紙を見て、一番信憑性の高い情報を選ぶことにした。
「うーむ。やっぱり、この宿屋で聞いた情報が良いと思うんだよね。その人色んなこと教えてくれたし、結構信頼できると思う」
宿屋の人から聞いた情報は、この世界の種族についてと、ノースさんっぽい人の情報だ。
まず、この世界には、五つの種族があるらしい。西には、エルフ、北にはドラゴニュート、東には、ドワーフ、そして、ヒューマンがあらゆる所に居るらしい。魔族がこの世にも居るらしいが、滅多に居ないので、逆に会ったらレアらしい。
「お兄ちゃん? ノースさんっぽい人の情報ってどんな感じの情報なの? 響寝てたから分かんないや」
そうか。響は寝てたからどんな情報なのか分からないのか。種族についてはもう教えてあるから良いとして、とりあえずノースさんっぽい人の情報を教えるとしよう。
っとここで、
「おーい!お主たち!!遅れてすまんのぅ」
リンシアが手を振りながらこちらの方に走ってきた。アビスの方は、めんどくさそうに歩いている。
「お、リンシア遅かったな。なんかあったのか?」
「我も早く行きたかったんじゃがな、最後に聞いた人が魔王の場所を教えてくれてな、長々と話してしまったのじゃ」
なんだと!?魔王の情報か。それは、遅れてもしょうがないな。
「ふむふむ。リンシア、今回は普通にしょうがないから遅れても大丈夫だな。所で魔王の情報はどんな感じだったんだ?ってダメだ。魔王よりも先に大事な事がある」
魔王と聞いて、過剰に反応してしまうのはダメだ。俺の中で、魔王の優先順位は二番目。先にノースさんを見つけなければ。
「うむ。そうじゃな。魔王よりも、ノースを見つけることが大切じゃ。お主たちは、ノースの情報を入手出来たかの? 我らは全く入手出来なかった。我が最後に手に入れた魔王の情報以外は信憑性に欠けるものばかりじゃ」
「ちょっと待った!!」
アビスがようやく俺達の所に着き、声を張り上げた。
「リンシアさんさぁ、おかしくない? その情報俺が入手したんだよね。リンシアさんはただ聞いてただけじゃん」
アビスの話だと、リンシアはアビスが見つけた人からの情報を一緒に聞いていただけらしい。なのに、リンシアが自分の手柄のように言うのが気に入らないようだ。まぁ、横取りは駄目だからなぁ。ちょっと叱るか。
「全く。駄目だろリンシア。横取りは良くないな。次回からは気を付けるんだぞ」
リンシアの頭をポンと叩いた後、皆に情報を話すことにした。アビスもあんまり怒ってなさそうだしな。逆に面白がってそうだし。
「よし。気を取り直してノースさんの情報を話すからよく聞くんだぞ? まずノースさんは、ここから西にある、エルフの森に入っていった所の目撃情報があるそうだ。まぁ、ノースさんかどうか、確かではないけどな」
「お兄さん、エルフの森に行くの? あそこは危険だから辞めといた方がいいよ。エルフ以外の種族が入ると一生出れなくなるからさ」
アビスはまるで行ったことあるかのように話している。
「まぁ、これも全部聞いた情報なんだけどね」
行ったことないのかよ……ま、まぁ情報としてはかなり良い情報だからいいか。
「エルフかぁ、どっかで仲間にするか、一緒にエルフの森に行ってくれる人を見つけないとなぁ」
今の俺達だと、入ることは出来ても出ることは出来ない。まずは、エルフを味方にすることから始めないと。
「お兄ちゃん〜。響ね、そろそろ宿屋で休みたいよぉ」
響の声で気付いたが、既に日は沈み、もう夜だった。
「お、そうだな。とりあえず宿屋で一回寝てから考えるか」
俺達はとりあえずアストロヘイムの中で宿屋を探し、休息することにした。
次の日の朝、俺達は早くに目が覚めた。
「昨日さ、一晩考えたんだがよ、とりあえずエルフの森に行ってみようぜ。西には、エルフが多く居るらしいし、もしかしたら味方になってくれるかもしれない」
エルフが優しいことだけを信じて、俺は提案した。
「そうじゃなぁ。他に手も無さそうだし、そうするかのぅ」
リンシア以外の皆も了承してくれて、俺達はエルフの森にとりあえず行くこととなった。
「とりあえず食料とかも買わなきゃダメだよな。また手分けして、調達するか。リンシアとアビス任せたぞ」
2人に、必要な物のメモを渡し、俺達も買出しに向かった。
「とりあえずこんなもんかな」
皆はしっかりと必要な物を買って来てくれた。リンシアが変な物を買わないか心配だったか杞憂だったらしい。
「よし!お兄ちゃん!!出発しよー!!」
響はエルフの森に行くのが楽しみなようだ。まぁ、多分エルフの森がどんな所なのか分からないから楽しみなんだろうけど。
「まぁ、このくらいあれば僕も餓死は死なさそうだし良いかな」
ちゃっかりと杖を手に持っているアビスが言い放った。ここはあえて、杖には触れないでおく。めんどくさそうだし。
「早く行かねば日が暮れるぞ? もう既に昼頃だしのぅ」
「そうだな。そろそろ出発するか!!」
こうして、俺達は来たばっかの街から足を踏み出したのだった。
「出発しんこーーーーー!!!」
響の高らかな声と共に。
今回で1章終了です!




