二十一話 「連続戦闘」
よろしくお願いします!
光が収まり、魔法陣は消えていた。その代わりと言っても良いのか分からないが、魔法陣があった場所には黒いローブを纏った骸骨が浮いていた。しかも、片手に大きな杖を持っている。
「なんだよ……あいつ……」
突如現れた敵に、俺は驚きと絶望だった。
「やはり、5体目が来おったか」
リンシアが分かっていたような口振りで言っている。
「そういや、お前の鑑定で5体だったな……ちなみに、あいつ倒せると思うか?」
俺達の体力も、もう余りない中俺は、倒せる気がしなかったのだ。
「うむ。どうじゃろうな。我も最上級魔法をあと1発しかも撃てんからのぅ」
リンシアも魔法を使い過ぎたらしい。これは本格的に死ぬ気がしてきたな。
「おい、そろそろやばくね? なんかあいつ動き出しそうだぞ?」
ローブを纏った骸骨はゆらゆらとサイドに揺れていた。
「お主、今鑑定で分かった事じゃが、あやつはリッチと言うらしいぞ。魔法に長けていて、さっきのスケルトンソーサラーの比ではないの」
鑑定で分かった事をリンシアは伝えてくれた。魔法に長けているとなれば、リンシアの出番なんだが、こっちも消耗している。遠距離攻撃に対して、俺は近距離が得意だ。キッツイ戦いになりそうだな。
「オマエラ、ハナシハオワッタカ」
リッチも喋るらしい。ってか、話を待っていてくれたのか。
「丁度今な、お前を殺す話は終わったぞ」
「ソウカ、ナラバコロシアウトシヨウ」
リッチは3つの魔法陣を展開してきた。同時に詠唱も行っている。
「タクミ!我は最上級魔法のライトニングを詠唱する。あやつは、中級から上級までの魔法を使ってくるから気をつけるんじゃぞ!!」
なんだと!? リッチってそんなに強いのか!俺1人で時間稼ぐとか無理ゲーだわ!!
「お、おう。上級魔法を連発されたら多分、俺は死ぬと思うけどな……」
近くにあったスケルトンソルジャーの剣を手に取り、俺はリッチに突っ込んでいった。
「うおぉぉぉ!!我が力を持ってして、燃やし尽くせ!フレイム!!」
俺は、走りながら詠唱し、リッチに向かいフレイムを放った。まだ俺の使える魔法はこれが限界だからな。
「キカヌワ。ジャクシャノキサマナドコノテイドノマホウデジュウブンダ」
リッチは俺のフレイムを片手で払った後、フレイムの上位魔法、ファイヤーボールを放ってきた。
「あぶね!! ってフレイムじゃやっぱり無理か。んじゃ、斬りに行くとしますか!!」
ファイヤーボールを横に転がり回避した後、俺は剣を両手に持ち、斬りかかった。
「ホゥ、キサマケンシダッタカ」
リッチにとって、俺は魔法使いに見えていたらしい。だが、俺は自称剣士だ。魔法使いに負けるわけにはいかない。
「嘘だろ!!届かねえ!」
リッチは空中に浮いているので、俺には一切届かなかった。
「ヤハリコノテイドダッタカ。ケンシハワレノイチバンニガテナテキダガ、キサマハヨワクテタスカッタゾ」
リッチは口の部分の骨をカタカタと震わせ、俺のことを嘲笑ってきた。
「タクミ!離れるんじゃ!!我の魔法を放つぞ!!」
リンシアの詠唱は終わったらしい。良かった、これで終わるんだな。
「了解だ、リンシア!」
俺は、リッチから距離を取り、安堵した。
「我が最強魔法を喰らうがいい。ライトニング!!」
リンシアの甲高い声と共に、暗かった空間が、暗雲に包まれた。雷鳴も聞こえてきて、リッチも焦りだしたようだ。
「ナンダコノマホウハ、ヤバイ」
リッチはすぐさま何かの魔法の詠唱を始めた。っと同時に、ライトニングは発動し、俺は目を瞑った。
少しの時間が経った後、俺は目を開いた。
辺りには土埃と煙が舞っている。リッチの姿は見えなかった。だが、俺の近くでリンシアが倒れていた。
「おい!リンシア!!大丈夫か!?」
リンシアに大きな声で語りかける。
「……後は任せたぞ……」
リンシアは一言だけ呟いた。か細い声だったが、俺にはしっかりと聞こえた。
だが、リッチの姿は土埃に隠されているのか分からないが、一向に見えない。
「ほんとにリッチは死んだのか?」
一切見えない敵に、俺は疑問を抱き始めた。
土埃が綺麗に晴れた。
中心には、リッチが傷だらけで倒れていた。かろうじで生きているようだ。リッチの声が少し聞こえてきた。
「グヌヌ、ワガマホウショウヘキデモフセギキレナカッタトハ」
リッチはもう動けないようだった。喋るのがやっとのようで、未だに倒れている。
「今がチャンス……か。動けない敵を殺すのはちょっと気が引けるけど、殺るしかないしな」
俺は、スケルトンソルジャーの剣を手に持ち、リッチに対して振り下ろした。
「キサマニマケルカ」
リッチは魔法障壁を展開してきた。俺の剣は弾かれ、俺は勢い余って吹っ飛んでしまった。
「くそ!どうすりゃいいんだ!!」
俺は、防御しているリッチを前に、何も出来ない自分が悔しかった。
だが、リッチの力も尽きたらしい。段々と魔法障壁が消えてゆき、数分後には完全に消えてしまった。
「これで俺の勝ちだ」
俺は剣にフレイムを付呪した。いわゆるエンチャントってやつだ。剣は燃え盛っている。
俺は、剣を振りかぶり、リッチの首を掻っ切った。
「キサマニマケルトハナ……」
リッチの最後の言葉が聞こえてきた。その後、剣の炎によって、灰になってしまった。
「はぁぁぁぁぁぁ。ようやく終わった!!」
俺は、広い空間の中、中心で盛大に寝転んだ。
その後、転移魔法陣と宝箱が現れたが、俺達は全員疲れて眠ってしまった。
そろそろ男キャラとか出したいなぁとか思っております。
土日更新出来るか分かりませんが、ご了承ください。




