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魔法の世界へ転移招来!   作者: ねぎとろ
一章 『魔法の強さ』
15/50

十五話 「旅支度!」

お願いします!

 俺たちは、旅の準備というか、普通に観光をしていた。


「にひひ、お兄ちゃん楽しいね!!」

 響は若干ニヤつきながら俺に話しかけてきた。

「こわ!お前、自分の顔を見てみろよ。凄い変な顔してるぞ」

 俺は響の方を見て笑ってしまった。俺に言われた響は、突然真顔になり、こっちを睨んできた。それを見てまた笑ってしまった。

「ごめんごめん。つい笑っちゃっただけだよ。リンシアも今の顔面白かったよな?」

 俺は、話を逸らすためにリンシアに話しかけたが、リンシアに無視されてしまった。リンシアは、自分の欲しいものを見つけたようだった。


「なぁ、タクミ〜。我な、お願いがあるんじゃが、聞いてくれるかの?」

 リンシアは自分には、絶対に似合わない上目遣いを使って聞いてきた。なんとなく分かっているが聞くことにした。

「ん、なんだリンシア。もしかして、あの杖が欲しいのか?」

 俺はリンシアの図星を突いたようだった。

「な、何を言っとるんじゃ? 我があんなもの欲しがるわけなかろう」

 リンシアは口笛を吹きながら、斜め上を見ている。これは絶対に当たっているな。俺は確信してしまった。

「へぇー。じゃあいらないのか〜。んじゃ、響行こうぜ。早く食料買いたいしな」

 俺は、響と手を繋ぎ歩きだしてやった。リンシアの方を見てみると、涙目で立っていた。


「や、やめろよ。俺が泣かしたみたいじゃんか。なんか買ってやるから欲しいもの言ってみろし」

 俺は、とりあえず泣き止ませることが最優先だと思い、結局買ってあげることにした。

「ほ、ほんとか!?」

 リンシアは、急に笑顔でこっちを見てきた。

「お、おう」

 内心、泣き止むの早すぎだろとか思いながら、頷いてしまった。

「んじゃ、我はあの杖が欲しいのじゃ!!」


「やっぱり、あの杖欲しいのか」

 何故、さっき隠してたのか理由が分からないが、買ってあげることにした。



 買ってあげた後は、リンシアは凄く大人しかった。まるで、泣いている子供におやつを与えた後のようだったのだ。


「リンシア、お前、相当嬉しいんだな。さっきの響と同じ顔してるぞ」

 リンシアは超ニマニマしながら歩いていた。周りの目を考えないでニヤニヤするので、俺達は凄く恥ずかしかったのだ。

「えっ!? 我ってそんなに変な顔してたのか!? 普通の顔してるつもりだったのに……」

 リンシアにとってはあれが普通らしい。


 その後、旅の準備は着々? と進んでいった。途中で、響に武器を買ってあげたりしたが、特に問題もなく進んでいった。自分でもびっくりだ。


「よし! 大体の物は買ったな。食料もめっちゃ買ったし、テントも買った。これでいつでも旅に出れる」

 大体の物を買えたのは良いのだが、お陰で、報奨金も全て無くなり、また一文無しになってしまった。

「お兄ちゃん〜。いつごろ行くの〜?」

 響は若干旅に出たくなさそうだった。やっぱり、怖いらしい。

「のぅ、タクミよ。我としては、すぐに旅に出たいんじゃが」

 リンシアは響と相対的に、旅に出たいようだった。


「うーむ。俺も早く旅に出たいが、響が心配だしなぁ」

 旅に出たいのは山々なのだが、俺にとって、響が何よりも大事だった。ただ1人の家族、もしも死なせてしまったら俺は多分、自殺してしまうだろう。なのに、死の危険がある旅に連れて行ってしまっても良いのかどうか、考えるばかりだった。


「お兄ちゃん。そんなに悩まなくていいんだよ? 響大丈夫だから!」

 響は、俺に心配させたくないようだった。

「ほんとに大丈夫なのか?」


「うん。大丈夫。なんてたってリンシアちゃんが居るからね!」

 響は笑顔で俺に返してくれた。リンシアも隣で頷いている。俺は、その言葉を聞いて安心してしまった。

「そ、そうか。 怖かったらいつでも俺に頼るんだぞ? あんまり頼りにならないかもしれないけど……」


「響よ。タクミに頼らないで、我に頼るべきじゃぞ。我のが強いからの!」

 リンシアはドヤ顔で響に言っている。さらにその後、俺の方を向いてドヤ顔してきやがった。


「ま、まぁいっか。旅の準備も整ったし、あとは、次に向かう場所だな」

 俺は、ノースさんを探すことが何よりも優先だと思い、とりあえず色んな街を行くことにしたのだ。


「よし。リンシア。俺と響はノースさんのことを聞いてくるから、お前は、次に向えそうな街を聞いてくるんだ!」

 手分けをして聞いた方が早いと思ったのだ。


「えー。我だけ1人なのか……」

 リンシアはトボトボ歩きだし、俺の方をチラチラ見ながら聞きに行ってくれた。



 聞きに行ってから数十分後……

 俺達は、王都の門の前で話していた。

「いやー。俺達の方はほとんど情報無かったな」

 1番欲しかった、ノースさんの情報を得れなくて俺は凄く残念だったが、リンシアは色んな情報を貰ってきたらしい。

「我の方はな、ノースっぽい人の居場所と、その街の名前を教えて貰ったぞ! 褒めるがいい」

 リンシアは俺と響の方を見て、誇らしげに言っている。

「おー。よく頑張ったな」


「リンシアちゃんすごーい」

 俺達は適当に褒めてやった。

「ま、まぁそれほどでもないぞ」

 こいつ、チョロイな。

「とりあえず、どこに行けばいいんだ? 次はそこに行くから」

 ノースさんらしき人だとしても行く以外の選択肢はない。

「確か、東に進んでいけば街があると言っていたな。街の名前は思い出せんが、その街のダンジョンに居るとか居ないとか……」

 最後らへんボソボソ言っていて聞こえなかったが、要は東に向かえばいいらしい。


「よし!行き先は決まった!出発するぞ!!」


「おーー!!」

 リンシア以外の俺達は、歩き出した。

「ちょ、ちょっと待つのじゃ!」


 リンシアも遅れて歩き出し、俺たち3人は王都の門を潜り抜け、東の街へ向けて歩き出したのだった。

後で章を追加する可能性あります!

ご了承ください。

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