新生活で最初の問題
黒蓮の新生活初日は、彼が期待した通り、すべてが順調に進んだ。そして彼は、これからもそうであってほしいと願っていた。
昼休みになった。
(さて、母さんは何を作ってくれたんだ……)
「ご飯、味噌汁、焼き鮭、それから――」
蓮はそこで手を止めた。
問題にすぐ気づき、弁当箱を勢いよく閉じた。
(くそ……納豆は大好きなんだが、こんな場所じゃ間違いなく目立つ。匂いが強すぎる……)
クラス全員が自分を見ている気がした――匂いのせいではなく、弁当箱を閉じた音のせいで。
「どうしたんですか、黒さん? 何か嫌いなものでも入ってましたか?」と明智が尋ねた。
「そういうわけじゃないんだが……ああ、ちょっと行ってくる」
蓮は走り出し、後ろに自分の軌跡を示すような空気の流れを残した。
「黒さん?」
◇
汗だくになりながら、それが校則の重大な違反だと知る由もなく、蓮は清流高校の屋上へと向かった。
「やっと……腹が減って死にそうだ」
もう一度弁当を開けようとしたが、何かに警戒した。屋上に近づいてくる足音。
給水塔の近くの屋根へ跳び上がった、ちょうど扉が開いた瞬間に。
「黒さん? おかしいな……確かこっちに来たはずなんだけど」
「明智さん?」と蓮が上から言った。「よかった、先生が来たのかと思った――」
「あああああああ!」
明智は姿のない声を聞き、一瞬体がすくんだ。
「バカ、ここだよ、上だ」
明智は屋根を見上げた。確かに、そこにいた。
勢いよく扉を閉めた。
「黒さん! もうあんなことしないでください! 心臓が止まるかと思いました!」
「驚かせたのはそっちだ。先生が来たのかと思ったぞ」
「へへ。実は、一人こっちに来てるんですよ」
「なに!?」
「だって、屋上は立入禁止ですから」
遠くから声が聞こえ、だんだん近づいてくる:
「ですから、土川校長。あの手芸部……ええと、手技部でしたっけ? とにかく、あの手芸系のクラブの閉鎖を検討されるべきだと申し上げているんです」
扉が開いた。話していた人物は何も見なかった。
「おかしいな……誰かがここに入るのを見たと思ったんだが」
扉を閉め、鍵をかけた。
蓮と明智は屋根の上で身動き一つせず、音も立てず、蓮の手が明智の口を塞いでいた。足音が階段を下りて遠ざかるまで待った。
「これはなかなかスリルがありましたね……」と明智が、ずっと堪えていた息を吐きながら言った。
「バカ。どうして追わせながら上ってくるんだ」
「すみません……でも、もっと大事なことが! 扉に鍵をかけられました!」
「それは心配するな。まず、飯にしよう」
「はい、そうですね」
明智は弁当を開け、いただきますをして食べ始めた。蓮もようやく自分のを開けた。
明智は夢中で食べていたが、ある匂いが鼻に届いた。
「黒さん! それはマナー違反です!」
「何が?」
蓮は何を指しているのか気づいた。
「納豆だ、バカ」
「納豆食べるんですか!? じじいかよ!」
「納豆の何が悪い。俺は大好きなんだ」
「まあ……ごゆっくり」
ちょうど鐘が鳴ったときに食べ終わった。
「戻る時間です!」
「ああ。行こう」
蓮が手を差し出した。明智はよくわからないままその手を取った。蓮は明智を抱えたまま屋根の端から跳び、明智は着地のときに蓮の上に倒れ込んだ。
「下りたけど……どうやって出るんですか?」
「明智さん。よく聞け。このことは誰にも言うな。わかったな?」
「え……うん、はい……」
蓮は扉に耳を当てた。
「よし。誰もいない」
息を吐き、一発の蹴りで扉を破った――ただし、正確な反射で、階段を落ちて音を立てる前にドアノブを掴んだ。
明智は悲鳴を上げないように両手で口を塞いだ。
「行くぞ!」
蓮は扉を元の位置に慎重に戻したが、結果は明らかだった。金属は蹴りの衝撃で目に見えて歪んでいた。
廊下へ下りた。明智が下りきる前に、蓮は誰にも見られていないことを確認した。
「よし。戻る時間だ」
明智はまだ状況に圧倒されながら、ようやく言った:
「怒られますよ……しかも初日ですよ……」
「その顔を変えないと、本当になりそうだな」
教室に着いた。扉を開けようとしたが、開かなかった。
「明智、黒。何をしているんだ?」と森重先生が、すでに二人の前に立って尋ねた。
「森重先生、扉が……開かないんですけど」
「その通りだ、黒。昼休みはもう終わった」
「森重先生、お願いです、入れさせてください!」と明智が懇願した。
先生が扉を開けた。蓮と明智が席に着こうとしたとき、先生の声が止めた。
「お前たち、何をしているつもりだ?」
「せ……席に?」
先生は二人を黒板の前に立たせた。
「クラスのみんなに謝りなさい」
(くそ、目立ってる……)と蓮は思った。
二人は新しいクラスメイトに謝罪した。
「もう座っていい。だが忘れるな、授業が終わったら教室を掃除してもらうからな」
明智と蓮は遅くまで残り、黙って掃除をした。
◇
家に戻ると、蓮は完全に疲れ果てていた。
「蓮くん、また何かやったの?」と愛美が、帰ってくるなり尋ねた。
「母さん……お願いだから……もう弁当に納豆を入れないでくれ……」
蓮はカーペットの上に倒れ込んだ。
彼の初日は、こうしてようやく終わった。




