表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?  作者: 玉響なつめ
第九章 だからいやだっつってんじゃん

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/93

86

 家の中には入れたくない。

 かといって親切にしてやるいわれもない。


 なので私は考えた。

 彼女に最低限失礼にならない程度に、穏便に(・・・)お帰り願うにはどうしたら一番なのか?


 答えは簡単。

 眠って貰えばいいのだ!


 連れて行く分には気を失った人間を運ぶのは大変ではあるものの、騒がれることはないし魔獣が出て突飛な行動を取られてこっちの負担が増えることもない。

 なんなら荷物を運ぶ仕事だと思えば気楽なもんである。


 なので私は久々にいくつか(・・・・)の装備を取り出して装着する。


 なんせこの家そのものは結界に守られているが、あの姫様を連れて一番近い人里まで運ぶのだから当然の如く魔獣対策は必要なのだ。

 とはいえ私もか弱き乙女――武器がしっかりしてりゃなんとかなるだろうの精神である。


 さすがに素手は無理ぃ!


「はあ……」


「まあ! ようやく出てきましたのね!? ……ってなんですのその粗野な格好」


 粗野って酷いな。

 ただのマントに軽鎧とナイフ各種と鞭ですけど!?


 これに弓矢があったら一般的な狩人スタイルですけど!?


「はあ、まあ……動きやすい格好とだけ理解してくれればいいです、もう」


 説明すんのも面倒臭いし。

 ちなみに一応言っておくがちゃんと手入れは常にしているし、軽鎧に関しては新品同然だから臭くないし、このマントはつい先日シリウスからの貢がれ……じゃなかったプレゼントとしてもらったものなので新品である。


 別に狩りに行こうとかそういう誘いではなく、あくまで『自分と一緒に』出かける時にマントがあった方がいいよね? くらいの気持ちだと思う。

 初めて使うタイミングがカーリーン王女ってことで拗ねられる予感しかしないが、そこはまあ……なんとかご機嫌を取るしかあるまい。


「とりあえずカーリーン王女殿下」


「何よ?」


 キッとこちらを睨み付けてくる姿は可愛いっちゃ可愛いんだけど、よくそんなバリッバリのメイクにやや薄めのメイクでこんなところまで来たね……?


 周りをよく見れば、馬車か何かで来たのは足跡でわかるけど本当に護衛とかが近くにいないな。


(……私が見捨てられないって前提でいるわけね)


 まさかの王女様が囮ですか、餌ですか。

 はいはい、それに釣られクマーってすればいいわけね?


(釣られた先で何があるか、が問題だけど)


 でもとりあえず目先の問題である王女様を無事に送り届けて、その後シリウスと合流がベストかな。


 いつでも逃げられるようにだけしておかなくちゃね!

 あ、いやシリウスからって意味じゃないよ。


 そんなことしたら後が怖すぎるわ!!


「それじゃあまあ、失礼して?」


「え?」


 ぷすっとな。

 非戦闘員で油断だらけの王女様は狙いやすかったわ。

 護衛がいたらこんな簡単にはいかないね!


「おやすみなさいませ」


「……」


 もう返事はない。

 さすが変人とはいえ、私のビジネスパートナーでもある薬師が作った薬だけあるわあ。

 あいつ変人だけど最高に腕だけはいいからね!


 安心安全な昏倒薬だから、次に目が覚めたら人里だよ☆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
「安心安全な昏倒薬」(笑) いいもん持ってますね(*´ω`*)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ