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主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?  作者: 玉響なつめ
第九章 だからいやだっつってんじゃん

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「馬鹿じゃねえのか」


 おっと思わず口が悪くなってしまった。

 しかしながら仕方ないと思うんだ。


 だって我が家の前に届けられた荷物――例のカーリーン王女と、ルーラント・クレイからそれぞれシリウスと私宛ての贈り物(・・・)なのだ。


 中身は何かって?

 カーリーン王女はラブレターを中心に(分厚いの怖い)、お金、宝石、宝飾品、革手袋各種、武器防具、馬具、お菓子類。

 ルーラント・クレイは花、宝石類、鉱山の権利書(!?)、暗殺に使い勝手の良さそうなナイフ類、ドレス、下着類ときたもんだ。


 ちなみに下着類は速攻シリウスに燃やされていた。

 私もその対応でいいと思う。


 こんなんが家の前に届けられるとか、そりゃ悪態もつくってもんだろう。


「俺の妻にこんなもん送りつけてきて切り捨ててやろうか……!」


「いやいや自分ももらってるでしょうが」


「俺は受け取っていない!」


「そういう意味なら私も受け取ってませんけど?」


 この不毛な言い争いよ……。


 とはいえ宝石やドレス、新品の武器防具類などなどに罪があるわけでもないのでこっちは焼き払うわけにもいかないだろう。

 かといって無駄に我が家に置いておくラインナップでもないっていうか……武器防具に関しては別に今新調する予定もなければ、人からもらっておいてなんだけど趣味じゃないっていうか……。


「売り払って美味しいお肉に変える?」


「あんな奴らからもらったものを換金した金で買った肉をセレンの胃袋に入れるのは許しがたい」


「あー、そこもダメ判定か」


 結構今回は狭いな?

 それだけシリウスにとっては日々のストレスがすごいのか……まあそうか。


「サフィアン王子はなんて?」


「あちらの国からは迎えが来るそうだが、どうか穏便にと言われたらしい」


 イライラした様子でラブレターを開けもせずに薪代わりにくべていくシリウス。

 私がちょっとした興味本位でそのお手紙(・・・)を開いてみると、そりゃもう綺麗な字でめっちゃロマンス小説かな? っていうような内容の愛が綴られていましたとも。


 ただ愛が重苦しいって言うか、私が私が私がーって感じの内容で辟易したね、うん。

 こりゃあシリウスに読んでもらえないわけだよ……。


 っていうか便箋毎回十枚以上って、あのお姫様は暇なのかな?


(違うか、彼女にとってはシリウスを口説くことが目的だもんな……)


 だからこれはこれで正しい戦法ってわけか?

 いや正しくはないか……シリウスバチギレ気味だもんな……。


 そういう意味ではバチギレた恋人のギスギスした空気に耐えかねて、カップルにも影響が……っていうものすごーく迂遠な手段とも考えられるのか。

 ……絶対そんなこと、考えてないな。

 遠回しがすぎるもん。


「……貴族的な嫌がらせ、とか?」


「財力を見せつけるっていう点ではそうかもしれないがやりかたが雑すぎるだろう。まあうちの領としてはいいカモだと喜んでいるかもな」


「あー、みんな商魂逞しそうだもんなー」


「カーリーン王女は特に箱入り娘だからな。自分で買い物に出るのが楽しくて余計なものもまで買っているんだろ」


「そっかそっか……」


 可愛いね!

 と思ったけどやっぱ可愛くはないわ。

 やってることは人の男略奪しようってんだから可愛くはないだろう。


 じゃあやっぱだめだな!


「ならまあ売り飛ばして全部寄付しちゃおっか。教会もお布施に喜ぶよ」


「そうだな。そうしよう」


 結果としていいことしたんだから、最高でしょ。

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