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をぐらのさうし 巻之弐十伍  作者: 小椋夏己
2025年  9月

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次の万博

 前回万博に行ってた時、たまたまですが同じ話題で盛り上がっていた二組の前に並ぶことになりました。


 最初は後ろに並んでた若いお嬢さんの二人組。きゃっきゃきゃっきゃと楽しそうに色々と話をしていて、聞くつもりがなくても聞こえてきます。その会話の一部がこういう感じでした。


「なあなあ、次の万博っていつやろ」

「いつやろ、二十年後ぐらい?」

「二十年後かあ、そしたら私らもう40やな」

 

 って、二十年後40歳! 若い! 今二十歳! 


 もちろん赤ちゃんだって来てるんですから二十歳のお嬢さん二人組がいても全然不思議じゃないんですが、素直に、


「いいなあ」


 と思ってしまう若さでした。


 もしも次の万博が二十年後だとしたら、私はその時は生きてるんだろうか、動けてるんだろうか、そんなことを考えてしまっていました。


 もちろん、年齢に関係なく二十年後どうなってるかなんて平等に分からないわけですが、そんなことすら思い浮かばない若さがまぶしー!


 そしてその後、今度はこんなグループの前に並ぶことになりました。


 おそらく50代から60代のご婦人の3人か4人のグループです。二十歳のお嬢さんお二人に負けずおとらずきゃっきゃきゃっきゃと万博を楽しんでおられるようでした。


 今回も聞くつもりもなく会話が流れてくるんですが、この方たちも次の万博のことが話題になっていたようで、こんな会話をしていました。お嬢さんと違って数名の方なので、どの方がどのセリフを言ってるかまでは分かりませんが、大体こういう感じだったとだけ。


「今度の万博っていつかなあ」

「いつやろなあ」

「前っていつやったっけ?」

「55年前」

「55年! もしも次も55年後やったら、私らおばけやん!」


 もうね、吹き出しそうになりましたよ。

 

 多分ですが、お嬢さん二人組よりもっともっと次の万博に行く確率は低そうなグループだったんですが、きゃっきゃうふふとまだまだ楽しそうに次の万博の話題で盛り上がり続けてました。


「そう言うたらこの間テレビで百何歳かのおばあさん見たんやけど、びっくりするほど元気やった」

「へえ、ええやん」

「あのおばあさんぐらい元気やったら、次の万博も来られるな」

「そやな」


 なんでしょうね、この明るさ。不思議なことにお嬢さん二人組よりも、このご婦人たちの次の万博の方がずっとリアルで、本当に行けそうに聞こえてくる。。


 どちらの組も行けるといいなあ。そして私も次の万博が55年後だとしても、なんだか行けるような気がしてきました。


 そんなことを思いながら、少し笑いを噛み殺しながら、その後も列に並んでいました。

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