15.鷺洲漣・meets・異星の神
やあ、俺は鷺洲漣。珍しい名前だろ?
ああ、オヤジは鷺洲雨水、かの御高名な日本画家サマさ。絵描くヒト、ね。
坂下からメールをもらって、異世界いいかも、とか準備中だ。
なんか問題ありそうなんだよな、結構ワクワクしてる
帝国って、どんな感じだろう?
ハプスブルグ的? ローマ帝国的? ロマノフ的? 大英帝国的?
なんか、王国があって、それを併合して行って帝国だよね?
いや~王国とか大変だろうと思うぜ、何しろ政治能力があろうがあるまいが、王家に生まれりゃ統治者さ
能力がありゃいいけどさ~
ああ、神サマ、来たね~、待ってたよ。
「鷺洲漣、初めまして」
ああ、すごいね、すごい映像だ。どこから投影してんのかな?
「異世界の神サマ、初めまして。
いきなりで悪いけど、坂下、元気?」
うわっ、笑った、すご。 リアルタイム・3D・アクティビティかよ、ノン‐エキップ電磁波干渉VR? マジスゴ!
「ああ、こよりちゃんから連絡来てたんだよね。
うん、元気に魔獣と戦ってるよ? 映像見る?」
え、えいぞう? 映像が見れるのか!
「あ、は、はい。見られるのならぜひ」
「ん、いいよ」
うわーすっご! すごいね、こりゃまたチョー・スペクタクル? 実写なんだよな?
まさかリアルタイムじゃないだろ~、さすがにそれはないか~
うわ、あれ何?魔獣? 首がふたつある? ケルベロス?オルトロス?
げ、剣で切り付けてんよ、どこのオデッセイ~~、なんつームチャ振り!
「あ、あの~、坂下どれでしょう?」
「ああ、青い鎧着けてる子ね、後ろの方で魔法を詠唱してる」
「は、はあ、これが坂下ですか?」
え~~と、もとの坂下、影も形もないんだけど?
「えっとね、こよりちゃんの希望で、エレクトラ王女の双子の姉になってもらったんだよ。だから、エレクトラと全く同じ容姿なんだ」
「ああ、クローニング?」
「よく知っているね、地球はもうできるのか。
僕はパーフェクト・コピーと呼んでいるよ」
いや、まだ羊だけどな、「ドリー」な。
「なるほど、でも脳の情報は、坂下なんでしょ?」
「ああ、そうだね。記憶情報はこよりちゃんからコピーしたよ、そこにエレクトラの生活情報を添付する、そういう手法だね」
う~ん。しばらく考え込んでいたいところだが、今ココ、神サマの目の前。
ふよふよと浮かんで俺を観察している。
「レンくん、話はどこまで聞いた?」
「あ、はい、坂下は、公爵令嬢の侍女は無理だって言ったそうですね?」
「そうなんだよねぇ。皇太子とか見たら大気圏外まで蹴っ飛ばすって」
「あはは、いかにも坂下」
「そういう子なんだ? もともと?」
「うん、そういう子。理不尽、許せない系」
「なるほどねぇ、そうだろうねぇ、なかなか立派な弁論だったよ、王子兼父親に、凄みのある啖呵切ったねぇ」
「ああ、わかる気がする。あいつと結婚して、浮気した夫は身ぐるみはがされて路上に放り出されるわ、俺は確信するね」
「あはははは、だろうねぇ、だろう、だろう」
「だよね、うん」
いや、坂下ネタで盛り上がってる場合なのか?




