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エアウォーク  作者: 隠戸海斗
夏休み&秋休み編
51/102

海 準備

「夏だねぇ」

「夏だな」


いつもの公園のバスケットコート。

その脇のベンチで俊介と竹内が腰掛け、休憩を取っていた。

なんせ暑い。

拭っても拭っても汗は出てくるし、喉は渇くしひたすら暑いし。


「こんだけ暑いとさすがにバスケなんてやる気力がなぁ・・・・・・」

「バカぁ!!!」

「ぐほぁ!?」


コートで練習していたはずなのに竹内の言葉を聞きつけたらしい周が、竹内の後頭部に拳を叩き込んだ。

ドターンと音を立てて195cmの身体が沈んだ。


「暑いからバスケやる気力がないですって!?

 何を言っているのよ竹内君は!

 そんなのもはや竹内君じゃないわ!

 もうあれよ!何ていうの?忘れた!もういいよ!」

「・・・・・・何が言いたいんだよ・・・・・・」


殴られた頭をさすりながらむくりと起き上がる竹内。


「でも気持ちは分かるねぇ、さすがに暑いし・・・・・・」

「ええっ!?麗奈ちゃんまで!?」

「だって暑いし」


周の練習に付き合っていた麗奈が持ってきておいたドリンクを口にする。


「う~・・・・・・確かに暑いのは分かるけどさぁ」

「周ちゃんも少し休憩しなよ、倒れたら元も子もないよ」


俊介の言葉にしぶしぶベンチに座る周。

なんだかんだで周も汗だくだ。


「んぐ、んぐ、んぐ・・・・・・ぷはぁ!

 あ~、結構ぬるくなっちゃってるねぇ」


麗奈が口元を拭いながらそう呟く。

さすがにこの暑い空の下に置いておいた飲み物はぬるくなってしまっているようだ。


「まろ~ん、あんたも休みな~」


麗奈がコート上のまろんにそう声をかける。

と。


「あれ?子供達が集まってるね、どうしたんだろう?」


なにやら子供達が5人で輪になっている。


「ホントだ。

 お~い、皆何してるの~?」


それを見た周が声をかけると。


「お姉ちゃ~ん、まろんちゃんが溶けちゃってるよ」

「まじで!?やばいじゃん!!」


どだだだだだ、と駆け寄る周。


「大丈夫!?まろんちゃん!」

「ふぇ~~~・・・・・・」


そこには目をぐるぐるにして横たわるまろんの姿があった。


「大変!早く木陰に連れて行かないと!」


公園のコートには基本的に影がない。

が、すぐ外に大きな木がある。

それがコートの隅に少しだが影を作るのだ。

周はまろんを抱えて即座にそこに運んだ。



「大丈夫?まろんちゃん・・・・・・」


周が心配そうにまろんの汗を拭う。

まろんはもう起き上がり、金網に寄りかかっている状態だ。


「はい、もう大丈夫です。

 ごめんなさい・・・・・・心配かけましたです・・・・・・」

「暑いからな、仕方ないだろう」


竹内がそう言ってまろんに飲み物を渡している。


「ありがとうございます」

「う~む、これはゆるしき事態ね」


周がそう呟く。


「・・・・・・ゆるしき?」

「由々しき事態っていいたいんだと思いますよ」


麗奈が首をかしげると俊介がフォローする。

そんなことはお構い無しに周はバッと立ち上がった。


「よし!海にでも行きましょうか!」

「海?」

「そうよ!海よ!広大な海にダイブしにいきましょうよ!

 やっぱり夏に一度は海に行かないと!」


そう言ってガッツポーズをとる。

その言葉に皆は顔を合わせる。


「海か・・・・・・」

「へぇ~、海ね」

「いいですね~、海」


皆も賛成のようだ。


「よし決定!!皆で都合確認して海に行こう!!」

「「「「お~!!」」」」


周の言葉に、全員で手を高く掲げた。


「よし、そうと決まれば早速・・・・・・」

「え?今から行くの?」


周の言葉におもわず麗奈が聞き返すが。


「違うよ、準備しないと。

 幸いまだ日は高い、店じまいには時間があるわ」

「・・・・・・昼間に店じまいの心配する必要はないでしょ」

「今日中に準備できれば、明日にでも行けるでしょ?」


周は思い立ったが吉日とばかりに準備を急かす。


「ずいぶん早急だな。

 まぁ、でもどうせ電車で行けるしな」


竹内も乗り気なようだ。


「あの~、私達も行っていいの?」

「もっちろんよ!」


愛奈が心配そうに言うが、周は「任せなさい」とばかりに胸を叩く。

何を任せるのかは分からないが。

一応俊介が「ちゃんと両親の許可を貰ってからね」と付け加える。


「よ~し、じゃあ今日の練習はこれくらいにして、必要な物のお買い物に行きましょう。

 一度帰ってお金を貯めて、それから商店街に集合でいいよね?」

「貯めてる暇はないだろ、お金持って集合な」

「それから商店街よりも駅近くのデパートの方が品揃えいいと思うよ」

「そうそう、じゃあそれで」


竹内、麗奈と適当にやり取りをする周。


そんなわけで今日のバスケの練習はお開きとなった。

そして全員一時帰宅して必要なものを買いに行くことになったのであった。




「え~と・・・・・・海行くのに必要な物は・・・・・・っと・・・・・・」


自分の部屋の引き出しの中をがさごそと探る周。


「タオルは・・・いつものスポーツ用よりもバスタオルみたいな大きいのが・・・・・・プールのときのがあったかなぁ・・・・・・?

 お母さんに持っていってもいいのがあるか聞いてみよっと。

 それから・・・・・・う~ん・・・・・・」


押入れの中も一通り探し、やがて腕組みして考え込んだ。


一方俊介も自分の部屋を探し回っていた。


「えっと・・・・・・砂場に敷くシートは・・・・・・ん~、あの人数じゃちょっと小さいか。

 大き目のを買うことにしよう。

 パラソルとかもあると・・・・・・あ~、でもどれくらいするか値段が分からないし・・・・・・。

 海で借りたりできるかな?」


とりあえずまた集合してみないことには誰が何を持っているのか分からない。

自分が思いついていない、何か必要なものを思いついた人とかいるかもしれないし・・・・・・。

逆に誰も持っていなかったら買わなきゃならないものもあるし。

となると・・・・・・。


「・・・・・・お金は少し多めに持っていった方がいいかな。

 それから・・・・・・」


一通り部屋中を探し回り、やがて俊介も周同様腕組みして考え込む。

そして二人は同じ思考に至る。



「「やっぱり水着は新しく買わないと」」




がちゃり、と家を出る俊介。


「あ、しゅんくん。

 丁度よかった、今呼びに行こうかと思ってたんだ」


ばったり周と出くわす。

いいタイミングだったみたいだ。

と、俊介の思考が暫し止まる。


俊介と周はほぼ毎日顔を合わせている。

バスケをやるようになってからはなおさらだし、学校に行くのも一緒。

お隣さんなのだからおかしくはないが。

しかし学校に行く時は制服、バスケのときはTシャツとハーフパンツ。

まぁ、ようするに、俊介が周の私服を見たのはずいぶんと久しぶりなのだ。

ボーダーの薄手の半袖シャツと青のジーパン。

大人し目の服装だが普段活発な周が着ても似合っている。

スカートではなくジーパンというのが周らしい。

そう、周らしい。

だから決して俊介は、珍しい周のスカート姿が見れなくて残念だなどとはこれっぽちしか思っていなかったのである。


「じゃあ行こっか」

「うん」


二人は並んでデパートに向かって歩き出した。



「・・・・・・にしても」

「ん?どうしたの?」


ふと、道中周が話しかけてくる。


「しゅんくんの私服見たの久しぶりだな~って。

 いつもはバスケ用の動きやすい服装だし」

「うん、周ちゃんの私服見たのも久しぶりだよ」


周の言葉に返事をする俊介。


「毎日顔合わせてるのになんだか照れるね」


えへへ、と笑いながら周は笑顔になる。

途端に俊介の鼓動がドクンと跳ねる。


そ、そうか、周ちゃんもそんなこと思ってたんだな~。

意識してたのは僕だけじゃなかったのかも。


え、周ちゃんが僕を意識して・・・・・・?


ちょ、お、落ち着け僕、何を考えてるんだそんな意識されてるなんて思ったら恥ずかしい以上に嬉しいけど凄く緊張してまともに顔も見れなくなってドキドキして落ち着かなくてそんな何を話していいのやら分からなくなってきちゃうじゃないか!


「おっす、二人とも」

「あ、麗奈ちゃん」


俊介が一人で動揺しているところに麗奈がやってきた。

麗奈の私服を見るのは初めてだ。

ジーパンをはいているのは周と一緒だが、上に着ているのは運動用ではなくおしゃれ用の、なんというかつまりようするに襟首が大きく開いて。


(な、なんだか胸が強調されている気が・・・・・・)


俊介はチラッとそんなことを思った。


「な~に?二人でいちゃついて来たってわけかい?」

「ふえ?」

「な、ち、違いますよ!」


俊介が慌てて否定する。

別にそんなドキドキしてたのは確かだけど腕を組んだりしていちゃいちゃしてたわけじゃないし!

そんな(心の中で)必死で弁明している俊介をよそに周が普通に話し始めた。


「それより麗奈ちゃんの私服初めて見たよ」

「あたしもあんた達の私服姿は初めてだよ。

 それどころかあんた達とバスケ始めてから、あたし自身あんまり私服は着なくなっちゃったよ」


練習の時は半袖ハーフパンツが一番動きやすいからね、と続ける麗奈。

同様の理由で周と俊介も私服を着ていないので共に頷く。


そして三人はデパートに入るところで恋二、修也、大紀と、デパートの中の待ち合わせ場所で竹内、まろん、愛奈、真美と合流した。



「・・・じゃあ、まずは何を買うの?」

「一応必要そうな物はメモって来たよ」


真美の言葉に俊介がメモを取り出すが。


「まずは水着買っちゃおうよ」

「そうだね~」


愛奈の言葉に周が賛成する。

が、恋二が口を開いた。


「え~、水着なんて学校のでいいだろ」


すると、周、麗奈、愛奈は顔を合わせてため息をつく。


「「「まったくこれだから・・・・・・」」」

「な、なんだよ!」


何が言いたいのか分からない恋二は一人でわめいていた。

やれやれと、麗奈が説明する。


「女の子の水着姿を楽しみにしている奴らがいるってことさ。

 なぁ、しゅんと竹内」


指摘されてビクッとする俊介と、少しだけ身体が動く竹内。


「・・・・・・図星だね」

「さて、なんのことやら」


麗奈の言葉に竹内はすいっと視線をそらす。

俊介はなんとも反応が出来なかったが。


「じゃあ、とりあえず水着売り場に行きましょう。

 えっと・・・・・・」


修也が各階の説明が書かれている図を眺める。


「水着ってどこに行けば・・・・・・」

「書いてない?どれどれ」


目的の場所が見つけられない修也を助けようと俊介もその図を眺める。

と、愛奈がタッタッタッと走り出した。


「すみません、水着ってどこで売ってますか?」

「はい、五階になります」

「ありがとうございます。

 みんな~、五階だって~」


デパートにある案内の受付、そこで話を聞いてあっさりと目的の階が分かった。

スッと竹内が俊介の後ろに現れる。


「・・・・・・小学生に発想で負けたな」

「違うよ、今日は色々と動揺することがあったから調子が出てないだけさ」

「そうかい。

 まぁ、バスケの最中ではそういうことのないようにな」

「もちろんさ竹内君」


と、竹内の言葉になにやら単調な返事をする俊介であった。



エレベーターで五階に移動する一同。

辺りを見回すとわりと近くに「水着コーナー」が見つかった。

そこで男女に分かれて探すことにしたのだった。



「おい、林田」

「ん?何?竹内君」

「お前これなんかどうだ」


ざっと水着を見て回っている俊介に、にやにやしながら水着を放り投げてくる竹内。

受け取ったそれはビキニタイプだった。


「・・・・・・嫌だよこんなの、竹内君がはけばいいじゃない」

「あいにく俺も御免だな。

 どちらかといえば普通の・・・・・・」


投げ返された水着を受け取った竹内は変わりにボクサーパンツタイプの水着を二着抜き出した。


「これなんかどうだ、普通にいいと思うんだが」


黒地の水着と青地の水着、確かに普通だ。


「う~む・・・・・・この青いのは少し派手か?」


竹内が俊介に意見を求める。

確かに青地の水着には黄色で稲妻のようなマークがちらほら描いてある。

そちらに目が行くせいだろうか・・・・・・いや、単純に気づいていないだけだろう。

俊介の側から見れば明らかなのだが、黒地の水着はお尻の側にピンクのハートマークが描いてあった。


「・・・・・・いや、どちらかといえば青い方がいいんじゃない?」

「そうか?地味かもしれないが黒の方がいいだろ。

 あとはサイズが合えばいいんだが・・・・・・」


竹内はそう言って同タイプの水着を探している。

その様子を「一応止めたからね」という表情で見送る俊介であった。



「水着っつっても色々あるんだな」

「そうだね」


子供達も水着を探し回っている。

が、いまいち「これだ」というものが見つからない。

女性用と違って男性用はそれほど大きな違いが見つからないためだろう。

特に学校用の水着でいいやと思っていた恋二にはほとんど区別が付かない。


「模様が違うだけだろこんなの・・・・・・。

 うわ、ハーフパンツみたいのまであるぞ。

 こんなの泳ぎづらいだけだろ」

「泳ぐ機能

 重視してない」

「そうですねぇ」

「けっ、水着なんて泳げりゃいいんだよ。

 ん、俺はこれでいいや」


適当に取った水着のサイズを確認して、さっさと会計に持っていく恋二。

その様子を見て修也と大紀も早急に買い物を終えてしまった。



「あれ、竹内さんは?」


買い物を終えた修也が俊介に話しかける。

俊介も水着は決めたらしく手に持っているが、まだ買っていないらしい。


「竹内君はそこで試着してるよ」


近くの試着室を指差しながらそういう俊介。


「へぇ~、サイズ確認ですか?」

「・・・・・・似合ってるかどうか見てるんじゃないかな」

「別に見た目なんていいのに・・・・・・」


俊介の言葉に頭を掻きながらあきれる恋二。

その言葉に苦笑いする俊介。


「それで

 何か

 探してるんですか?」


大紀がそう聞くと、俊介はつぶれたビーチボールを手に取る。


「うん、こういうのもあった方がいいでしょ?」

「あ~、確かに」


修也もそれにつられてイルカ型の浮き輪に手を伸ばす。


「別に泳げりゃ・・・・・・」


本当にその手の事に興味がない恋二。

俊介もそれが分かるのか頷きながら返事をする。


「まぁ、確かに僕らはそうだけど・・・・・・女の子が必要とするかもしれないでしょ?」

「・・・・・・女の子・・・・・・?」


そう言われて遠くにいる女性陣に目をやる恋二。

ピックアップされているのは周。

そして思い浮かべる。



水着|(なんか適当なワンピースタイプ)を身に付け、砂浜に腰を下ろしてビーチボールを抱える周。



「・・・・・・・・・・・・」


・・・・・・いいかもしれない。


「おう、林田。

 まだ水着選んでんのか?」


その想像(もうそう)は竹内によって破られた。


「ああ、ビーチボールとかも買っておいたほうがいいかなって」

「ビーチボール?

 おう、確かにビーチバレーも盛り上がりそうだな。

 泳げない奴の為に浮き輪もいいだろう」

「そういえば誰か泳げないのか?」


恋二の質問に首をかしげる男たち。

この中には泳げない人はいないようだ。


「まぁ、とりあえず買いに行こうぜ。

 足りない物があったらまた買えばいいし」

「そうだね、じゃあ買ってくるよ」


竹内の言葉に俊介は水着とビーチボール一つを持って会計に行った。



一方の女性陣はそれはそれは盛り上がっていた。


「お~い、周。

 アンタこんなのはどう?」


ポーンと水着を一式周に放り投げる麗奈。


「どれどれ?

 って、ちょ!こ、これはさすがに!」

「なんで?似合いそうじゃん。

 男共も喜ぶんじゃない~?」

「え~!いやいやいや!

 こ、こういうのは麗奈ちゃんがどうぞ!」


顔を赤くして突っ返す周。

はたしてどんなのだったのだろうか。


「ねぇねぇ、これはどう?似合う~?」


愛奈が胸元がクロスしているタイプの水着を服の上から当てている。


「ん~・・・・・・あんたにはちょっと早いかもね」

「な!?そ、そんなことないもん!ちょっと着てみる!」


そそくさと試着室に入っていく愛奈。


「あ、まろんちゃんと真美ちゃんは?何かいいのあった?」


二人に声をかける周。

見ると丁度まろんが水着を手に取っていた。


「ふ、普通にこの辺でいいかなと・・・・・・」


ピンクのワンピースタイプ、ついでに腰の辺りにフリルが。


「子供かアンタは」

「えー!でも他のはちょっと・・・・・・」

「そんなの着てるほうが恥ずかしいよ。

 どれどれ」


見かねた麗奈が水着を取ってはまろんにあてがっている。


「・・・お姉ちゃん、私どうしよう?」

「ん~?どうかしたの?」


真美が周に助けを求めている。

どうやら水着が決まらないようだ。


「この辺のでいいんじゃないかな?」


スッと一つとって差し出してみるが真美は首を振る。


「・・・・・・恥ずかしい」

「そう?あ、確かあっちの方に・・・・・・」


何か思い当たったのか、周は真美を連れて少し離れる。


「え~と・・・・・・あった!これならどう?」


そして一つの水着を差し出した。


「どうどう?これなら」

「・・・こ、これもちょっと・・・・・・。

 あ、でもこういうの探してみる」

「うん、頑張って。

 私も何かいいのないかな~?」


周も自分用の水着を探し回る。



「ほい、まろん、これならどう?」


まろんはびくっとする。

何せこれまで差し出されたものといったら、今まで雑誌などでしか見たことないようなものばかりだったからだ。

具体的には上下が別れている水着の上の方が更に左右に分かれていたり、布の面積が頼りなかったり。

しかし差し出されたのは水色のワンピース水着。


「・・・・・・あ、これならいいかもです」

「そう?これいい?」

「はい、いいです」

「じゃあ買ってきな」

「はいです」


まろんは喜んで会計に持って行った。

それを見送る麗奈はやけに笑顔だった気がする。

と。


「ジャーン!これならどうよお姉ちゃん!」


シャーッと試着室のカーテンが開いて、胸元がクロスした水着を上半身にだけ身につけた愛奈が現れた。

麗奈はそれをじーっと見て。


「・・・・・・やっぱり早い」

「えー!どの辺が!?」

「胸が」

「!!!」


率直な意見にがくっと膝を着く愛奈。


「せめてサイズを変えなよ」

「うぅ・・・・・・大丈夫、めげないわ私」


懲りない愛奈はまたあちこち水着を見て回り始めた。


「・・・・・・そういえば周たちは何かいいの見つかったかね?」


キョロキョロと辺りを見回す麗奈。

と、周の姿が見つかった。


「どうだい、何かあったかい?」

「あ、麗奈ちゃん。

 えと・・・・・・こ、こういうのどうかな~って」

「どれどれ」


周の事だ、できるだけ露出が少なそうなのを選んでるってとこだろう。

そう思って覗き込んだ麗奈はわずかに驚く。


「・・・・・・へぇ~、いいんじゃない?」

「そ、そう?えへへ、じゃあこれにしようかな」

「さっきあたしが渡した奴は?」

「あ、あれはちょっとダメ!」


必死に手を振って拒否する周。

それを見て麗奈はあははと笑っていた。



「・・・・・・うん、これなら」


一方の愛奈も気に入った水着を見つけたのか、会計に持って行った。



30分ほど時間をかけた女性陣が買い物を終えて集合場所に向かうと、そこにはアイスを食べている男性陣が。


「・・・・・・さすがに遅いぞ」

「うっさいね、女は買い物に時間掛けるもんさ」


竹内と麗奈がそんなやり取りをする横で周が声を上げる。


「ああー!みんなしてアイス!ずるい!私も!」

「じゃあ私も!」


愛奈も声をあげ、二人して近くにあったアイス屋さんにダッシュしていった。

麗奈、まろん、真美もそれに続く。


(・・・・・・にしても)


と麗奈は思う。

子供含めてとはいえ男五人で座ってアイスを食べている光景は・・・・・・。


プッと噴き出した。



アイスを食べ終えた一同は足りない物がないか等確認して買い揃えた。



「じゃあ、明日は9時に駅ね。

 皆遅れちゃダメだよ!」


「「「「「はーい!」」」」」


こうしてその日は解散になった。


明日は海、お楽しみに。



まだ暑さ的にタイミングは悪くない掲載のはず。

でもこのネタmixiに載せたのは1月だったんだ、テヘリ☆

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