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エアウォーク  作者: 隠戸海斗
夏休み&秋休み編
48/102

呼び名

小ネタの大本命。

「夏だね~」

「夏だね」

「ああ、夏だな」


屋上での昼食中、周、俊介、竹内の三人は暑い日差しを浴びながらそうつぶやいていた。


「大分暑くなって来たね」


俊介がサンドイッチを食べながらそういうと竹内が口を開く。


「ああ、そろそろ外で食べるのはきついかな。

 教室内もクーラーがあるわけじゃないけど、多少は違うだろう」

「そうだね~」


その言葉に周も頷く。

障害物が無い屋上では倉庫や貯水タンクの陰に隠れる以外日差しを遮る物が無い。

こんなところでのんびりしていては流石に暑くてたまらない。


「でもやっぱり夏といえば・・・・・・」


周がそうつぶやく。


(プールか・・・・・・)

(海じゃない?)


周の言葉にそんなことを考える二人だったが。


「やっぱりバスケよね」

「「なんで!?」」


その言葉に揃ってずっこける。


「・・・・・・なんで?」

「それはこっちが聞いたんだよ」


キョトンとした周に突っ込む竹内。


「二人が何を疑問なのか分からないよ。

 暑い日も寒い日もやっぱりバスケが一番でしょ」


周は指をピッと立てながら諭すようにそういう。


「・・・・・・なぁ、林田。

 俺は今質問をしたはずなんだが今の返事に答えが無かった気がするんだ」

「奇遇だね、僕もそう思ったところだよ」


会話が成り立たないことに呆れる二人。

だが周は自分の言い分を理解できない二人にさらに呆れていた。


「はぁ~、ダメだね二人とも。

 そんなんじゃ立派な「バスケッター」にはなれないよ」





「・・・・・・すまん、ちょっとボーっとしてたみたいなんで良く聞こえなかった。

 もう一回言ってくれるか?」


竹内が耳に手を当てながらそういう。


「もう、しょうがないなぁ。

 バスケって言うのは最高のスポーツなの。

 暑い日も寒い日も、スポーツといえばバスケなの。

 それが分かるようにならないと、一人前の「バスケッター」にはなれないよ」




「・・・・・・悪い、ちゃんと聞いてたはずなんだが聞き慣れない単語が聞こえたんだ。

 もう一回頼む」

「もう!竹内君ちゃんと聞く気無いでしょ!」


周がプンッと怒りながら竹内に文句を言う。

そこにフォローを入れるように俊介が口を開いた。


「竹内君、残念だけど何回聞き直しても変わらないよ」

「・・・・・・やっぱりコイツ今「バスケッター」って言ったのか?」

「うん、中学の頃からそうなんだ」

「・・・・・・なんだよ「バスケッター」って」


竹内の言葉に周は再度ため息をつきながら話を始めた。



「ゲームをする人のことはゲーマーっていうでしょ?」

「ああ、言うな」

「遊びとかスポーツとか、プレイする人の事はプレイヤーっていうでしょ?」

「ああ、言うな」

「ボーリングのプロはプロボーラーっていうでしょ?」

「ああ、言うな」

「レースする人の事はレーサーっていうでしょ?」

「ああ、言うな」


「テニスする人の事は「テニサー」っていうでしょ?」

「いや、それはない」

「漫画書く人の事は「マンガー」っていうでしょ?」

「聞いたことねーよ」

手品(マジック)する人の事は「マジッカー」っていうでしょ?」

「マジシャンだろ」

「音楽を仕事にしている人は「ミュージッカー」っていうでしょ?」

「ミュージシャンだぜ」


「家を作る人は「ケンチカー」」

「建築家だ」

「小説を書く人は「サッ↓カー↑」」

「作家だろ、サッカーって・・・」

「キティちゃんが大好きな人は「キティァー」」

「きてぃあー?」

「JOJOが大好きな人は「ジョジャー」」

「じょじゃー!?」

「カイジが大好きな人は「カイザー」」

「格好いい!?」

「ガンダムが好きな人は「ガンダマー」」

「もうめちゃくちゃ・・・・・・」




「だから、バスケをする私達は「バスケッター」なのよ!」

「・・・・・・もうそれでいいよ・・・・・・」


がっくりとうなだれる竹内を尻目に勝ち誇る周。



今日も日差しが暑い。





「ちなみにアレを論破できた人いないから」

「あっそう・・・・・・」


日本語って楽しいです。


追記:このお話公開した日だけ普段の4倍以上のアクセスがあってワロタw

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