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電脳狂戦士 現代ダンジョンに挑む  作者: saikasyuu
電脳狂戦士 見つける
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戦いは更に

仕事が忙しいのもあるんですが今回期間が空いたのは単純に続きが書けなかったからなんですよね。

もうちょい先の話数の話かいたらこう・・・Rいくつになるんだって内容に気が付いたらなってたというか・・・一から書き直してました

加速していく戦いを捉えられている人間はほぼいない。

逆に言うと、何名かは目で追えているわけで。


そのうちの一人は当然千尋・・・ジンセンなわけなのだが。

彼女の目から見ても今の二人は異常だった。


蒼の方はまだ理解できる。だがアーサーの方が訳が分からない。

天才で努力家なのは知っている。

だけど兄程ぶっ飛んではいない。あくまでも人間の範疇での最強格。


それが今やそこを飛び越え、化け物に食らいついている。


「いや?元から出来たけど足りなかっただけ?私と同じパターンだった??」

「何の話です?」

「私に肉体的な馬鹿みたいに能力を足すとお兄ちゃんになるって話」

「言いたいことは分かりますけど。今関係ある話です?」

「アーサーさんもそうだったって話に繋がる」

「あ、そういう?」


千尋に肉体面での能力を付けたすと宗次になる。

千尋に出来る事は宗次にも出来るようになるから間違いではない。


そしてアーサーもそうだった。

五感の鋭さや、肉体の強度。

そういった能力が最強だから、戸村宗次は化け物。


だがここにきてアーサーは、五感の鋭さの点で追いついてきた。

それだけで全体的な強さの面で蒼に追いつきつつある。

いや、既に並んでいるのかもしれない。


「感覚だけでああも追いすがれるもんかなぁ」

「あー・・・多分、そこは性格の問題かと」

「性格?」

「多分ですよ?アーサー今回、最初から最後まで動き方を考えてきてると思うんですよ」

「はっ?」

「まぁそう言う反応になりますよね」


何を言っているのか。

千尋はマナの言った事が理解できなかった。


だってあり得ないだろう。

あの兄を読みきるなんてことが出来るわけがない。

読みきった所で直感で反応されてすぐに別の動きに代わり、対策される。

先読み何てものは兄にとってはただもカモだ。


だがマナがそう言い切るからにはそれ相応の理由があるに違いない。


「なんでそう思ったの?」

「だってアーサー。さっきから同じ動きしかしてないですし」

「えっ・・・ん?おお??・・・おお!!」


そう言われてふと違和感を覚えた。

改めて二人の戦いを見てみる。


蒼の方は縦横無尽に駆け回っている。動きがいつも通りよく分からない。

前に進むと思ったら直角に曲がることもある変態機動。


ではアーサーの方はどうか。

縦横無尽に動く蒼に対応するためにかなり変則的な動きにはなっている。

これだけでは全く同じ動きは内容に見える。


だが各動作を切り取ってみるとどうか。

これが不思議なもので、完全に同じ。


「細かい動きをパターン化して組み合わせて動いてる!?」

「感想は?」

「変態だ!!!」

「デスヨネー」


右に動く、攻撃を避ける、距離を取る、魔法剣を操る。

他にも様々な動きが全て統一されている。

無駄が無いように何度も何度も繰り返したであろう簡単な動作。


それらの動作を蒼の動きに応じて組み合わせて対応している。

これがアーサーが身体能力で僅かに劣っているのに蒼に追いつく事が出来ている理由だった。


それを見たジンセン。思わずドン引き。

やりたいことは分かるし、それが有用なのも分かる。

だが実際にあの速度で、時折変則的な事をする蒼に合わせるとかあり得ない。


初めから考えて、決めてるのだ。

蒼がどう動いたらこうするとかの何百何千何万あるパターンを全て予測した上で。


変態である。まごうことなき変態である。


「そこまでするか!?」

「そこまでしないと勝てないと思ったんでしょうね」

「わ・・・わぁ・・・ホラーだよこれ。逆に」

「ちなみにこれの戦い方は私がやってたりします」

「えっってあれか。ゴーレムの操作?」

「はい。あれは相手に合わせてセットの動きを繰り返す様にしてますから」


この戦い方の大元。

アーサーが参考にしたのはマナの戦い方だ。


マナはゴーレムを使うとか関係無しに予め相手の動きを予測して、一番いいタイミングで魔法をぶつけてくる。

つまりこの距離ならこの魔法、このゴーレムとかを決めているわけだ。


アーサーはこれに目を付けた。

加えてアーサー自身が得た蒼に並ぶ動体視力や思考速度。

これを組み合わせれば、蒼がどう動いても反応して対応できると。


「咄嗟の動きだと蒼に劣りますからね。そこは戦闘センスの問題ですけど」

「しかも直感対策にもなってるんだこれ」

「はい。反応されるのが分かってるので組み替えればすぐに逃げたり防いだりできます」

「妙に二人とも余裕をもって動いてるのはそのせいかぁ」


アーサーが剣を振るうと蒼が爪を合わせてくる。

離脱しようとしたアーサーに蒼が逆の爪を振るう。


そこに魔法剣が殺到して爪を迎え撃つが、直感的に受け止められることを知った蒼は剣と合わせた爪を押し切ることを決めていた。


一気に押し切られるアーサーだがここで組み換えが発生。

爪の迎撃に向かわせた魔法剣を戻して自身の足場にしてさらに踏ん張る。


だがまた直感で踏ん張られると分かっていた蒼が追撃。

押すのではなく横に倒す様に力の向きを変える。

勁の応用も使用して抵抗させずにアーサーを地面に叩きつけて追撃を試みる。


だがアーサーの倒れた体の下に魔法剣がいつの間にかあった。

それに乗ったアーサーの体はそのままその場を離脱。

当然追いかけようとする蒼だが、それより早く魔法剣が殺到する。


この攻防が数秒で行われている。


そして仕切り直しになると二人の姿がまた消える。

加速した二人はまた影しか見えない。


「あの魔法剣サーファーも最初から考えてた系?」

「あれ自体は結構いろんなプレイヤーがやってますよ」

「そっかぁ・・・」


距離を無理矢理取る時はああするのかとジンセンは理解した。

それも蒼に地面に叩きつけられた時限定の動きだ。

それをやられる時に備えて、一本だけ魔法剣を近くに控えさせている。


「あ、だからあのアーツ何だ」

「楽に動かせて耐久度がある代わりに攻撃力は控えめ。あと乗っかれるくらいに大きく出来る自由度の高さ」

「お兄ちゃんの動きに対応するとなると腕二本じゃ足りないってのもありそうだね」


実際それもある。

蒼の速度に合わせられて、アーサーの考えを補える。

そう言う意味でアーサーが使える物はこれしかなかった。


扇雀が使っていた【浮遊刃】では脆い。

合体武器をバラして浮かせる形では速度が追いつかない。


これまでの戦いは、ここに至るまでの最終確認だったわけだ。


ジンセンはようやく兄がアーサーをライバルで友人だという理由を理解した。

これは確かにライバルだ。

自分を超えるためにここまでやってくる。

そんな存在は貴重で、蒼にとって代えがたい人物だ。


だからこそライバルで友人。

自身を高めてくれる、大切な存在だ。


「・・・じゃあ、ムサシちゃんの敵って何だろ」

「あんまり深く考えてないんじゃないですか?」

「どうだろ。何か考えてそうだけど・・・って、あれ?」

「どうかしましたか?」

「・・・何か、二人とも余裕無くなってる。顔色悪い」

「・・・流石に顔色までは分からないですね」


マナには見えていないようだが、ジンセンには二人の表情がかつてない程険しいものになってるように見えた。


相手を睨みつけているとかではない。

集中して、限界まで擦り切れた様な。


だが動きの方は更に鋭さを増している。

動きの一つ一つが洗練され、動作の繋ぎが無くなっていく。


それがどこまでも続いて・・・そこで、ジンセンは変な未来を予知した。

二人が何もない所を殴り始めた未来を。


「はえ?」

「今度は何が見えました?」

「・・・これ止めないと不味いかも?」

「はい?」


嫌な予感がした。だが既に遅かった。


次の瞬間、蒼とアーサーが同時に、何もいない空間を攻撃した。


『あれ?』

『どうしたのよ急に』

『『・・・ん?』』

『お前何でそこにいんだ?』

『蒼こそ何でまだそこに?』


未来が追いついた。そして理解した。


「あの二人集中し過ぎて先読みと直感の感覚が現実を超えちゃってるじゃん!!!」

「何をしてるんですかあの二人は!?」


これには思わず二人も動きが止まった。

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