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いつでも真面目ちゃん! ~VRMMOでハジケようとしたけど、結局マジメに強くなり過ぎました~  作者: 亜空間会話(以下略)
7章 月臨、花の降る

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314/339

314 闇はどこだ(ここかも)

 どうぞ。

 プロミナの方は泳ぎが得意だけど、フィエルの方はそこまででもない。フィーネを呼び出して、重量でなんとか水の底にまで沈めてもらった。


「ありがとね、フィーネ」

「構いませんが、泳ぐには向いていない服なのでは?」

「泳ぎに向いた服ぜんぜん持ってないし、ちょっと弱くなっちゃうから」

「その服の時点で、さして強そうには見えませんが……」

「分かってないなー、フィーネと戦ったときもこれだったよ?」

「それは、確かに……?」


 もともと、〈道化師〉は「魅惑」というステータスのついた装備以外着られない。どれもこれも、防御力とかほかのステータスはまともに機能していないから、ちょっと器用とか敏捷のステータスが付いてたら嬉しい、くらいの心持ちでいる。


 ちょっとした山くらい大きな二枚貝は、ゆっくり近付いていった私たちをガバッと思いっきり吸い込んだ。たぶん人が五、六人入るくらいの空間がぶわっと広がって、ホタテみたいな色をした謎のダンジョンに入った。体内のダンジョンなんだろうとは思うけど、この前に魚の口に吸い込まれたときよりずいぶん綺麗だ。


「ふっふっふ。吸い込まれたら……内側からぶっ壊す! スペクトラの伝統だよ!」

「マスター、あまりに外道すぎるのでは……」

「まだお腹空いてるみたいだし。前にもやったから、いいかなって」

「……探索はされないのですね」


 ジョブを〈座長〉に切り替え、何十体もいるフネカリをいっせいに開放して、全員に「食べられそうなもの全部食べていいよー!」と命令を出した。そこらへんに転がっている大きめの真珠や砂粒も拾いつつ、みんなは肉を食い荒らし、餡やらエラやら貝柱やらをめちゃくちゃにして、二枚貝を食い殺してしまった。


「お兄ちゃんは「ヤドカリは死肉食べるんだぞ」って言ってたけど、あんがい生きてるお肉もよく食べるね」

「生きているものを肉呼ばわりするのは、その……イヴの忠言として、やめておくことをおすすめします」

「活餌?」

「生き物です……」


 ゲーム感覚でいる私も悪いんだろうけど、人形の方が生命倫理がしっかりしているのはちょっと面白かった。


「にしても、流れが遅い砂底だからなのかな……宝石めっちゃ取れてるね。フネカリで倒す方法ってけっこう使えそうだし、ミルの人に言っとこ」

「推論。地下水脈の流れ込むところですので、地上にはない鉱石類や、ここで結晶化したアイテムが存在する可能性があります」

「おぉー。フネカリたちは……もうお腹いっぱいか」


 いつだったか、砂の中や川の中を探すと、地面や岩場よりきれいな石が見つかりやすい、と聞いたことがある。ここもその例に漏れないみたいで、ちょっと砂を飲んでいた二枚貝も宝石をいっぱい呑み込んでいた。お宝探しがけっこう好きで、そういうことに付き合ってくれるフネカリたちは、お腹いっぱいに二枚貝を食べたせいか眠そうにしている。いったんケージに戻して、しばらくゆっくりしてもらうことにした。


 通路に戻って、先に進む。ボス部屋っぽいものが露骨に見えていて、どうやら引き返せる警告のようだった。


「あれってさ、あれだよね……」

「はい、イデアイドラのつぼみです。日照時間が短いぶん、乏しい光よりは深い闇を取り込んで成長している、とみるべきでしょう」

「闇かー……闇って強いんだよね」


 基礎的な威力は低めだけど、技には基本的に防御貫通が付いているから、ちょっとダメージを盛るだけでものすごいことになる。ディリードが強いのは、ちゃんと強い闇属性の攻撃を、あらゆる手を使ってダメージ爆盛りして使っているからだ。


「うん、やってみよう。闇の植物って、ちょっと興味あるし!」

「あまりよい選択とは思えませんが。やるのでしょうね」

「ちょっと行ってくるね。闇属性って、克服しないとだし」


 いずれ、ディリードに真正面から勝ちたい。練習になるかどうかは分からないけど、やっておいて損はしないはずだ。そんなことを考えながら、私はボス部屋へと急いだ。

 やばい、次の話が思いつかん(いつもの)。セプターループやりながら新作の設定とか作ってる場合じゃねえ……

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