織姫と彦星
7月7日㈰人間界編
昨日は七夕祭りの飾り付けなどをし、今日は七夕祭り本番である。商店街は七夕で盛り上がっており、七夕関連の食べ物や商品が並んでいた。子供たちは浴衣を着ていた
「…んーこの七夕プリン美味しそう。これもいいな…」
サキは悩んでいた。でもお金が足りず、店を後にした
「はぁ…お金ない。あ、そうだ」
サキは地域公園で甘酒を配っていることを思い出した。甘酒を貰い、その場で飲んだ
「おぉ…苦い」
少し、米の味が強かったようだ。時は経ち、午後五時になっていた。サキはお金を持って、さっきの店を訪れようとしていた。すると、店と店の間にある小さな神社に女性がうずくまっていた
「そこの…綺麗な女性。なにかお困り事でも?」
普通、女が女をナンパするのはおかしいはずだが、何故か女性は答えた
「彼氏とここで待ち合わせしてるのに、全然来ないの!」
「彼氏ィ?」
女性はとても泣きわめいた
「うっ…一年以上も会えてないしィ!意味わかんないよ…うわぁぁ!!」
「えっ…ちょっと落ち着こうよ。飲み物買ってくるから何がいい?」
「…飲み物?甘酒だいいな」
「渋いな。いや…次の流行りものか?まあいいや買ってくるよ」
サキはさっきの公園でふたつ甘酒を持ってきた。そこの神社はふたつ入口があり、反対側の入口から入った。そこに、浴衣姿の男性がたっていた
「…ん?なんだ?」
「あ、甘酒を…」
「その甘酒くれないか?」
彼はサキから甘酒を貰い飲んだ
「実は、人を待っていてな」
「へーどんな人?」
「綺麗な…女性だよ」
サキは考えた。そして、点と点が結んだように閃いた
「ふーん。(もしかして、反対側の女性が…)あっちに行かないの?」
サキは今いる入口の反対側を指さした
「あっちには行けないよ。祠があるから行けないんだ」
「祠?なんで?隙間から行けばいいじゃん」
「なんか行けないんだ。祠がバリアみたいになって行けなくて」
「そんなんだ」
サキは織姫と彦星の話を思い出した。恋愛に夢中になって仕事を怠けたふたりが、神様の怒りを買い、年に一度天の川でしか会えないと会う七夕の伝説を。そして、思いついた
「あのね、多分その人はあそこにいるよ」
サキは彼を連れ、星橋道という商店街の道に連れてきた。その道は、七夕伝説があるのである。そこにさっきの女性が下を向いて、歩いていた
「…あ!ひーちゃん!」
「おりちゃん!」
ふたりは走って近づき、抱き合った。ふたりはふたりだけの世界に没頭中だ
「うんうん、良かった良かった。さ、わしはお邪魔なので…」
「あの!」
「ん?」
「「ありがとうございます」」
ふたりはサキにお辞儀をし、去っていった
「…本物なら叶えてよ。わしの願い」
登場人物
サキ
織姫(女性)
彦星(男性)
天気:晴れ時々曇り




