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《黒の毎日》  作者: 主s.s
98/123

織姫と彦星

7月7日㈰人間界編

昨日は七夕祭りの飾り付けなどをし、今日は七夕祭り本番である。商店街は七夕で盛り上がっており、七夕関連の食べ物や商品が並んでいた。子供たちは浴衣を着ていた

「…んーこの七夕プリン美味しそう。これもいいな…」

サキは悩んでいた。でもお金が足りず、店を後にした

「はぁ…お金ない。あ、そうだ」

サキは地域公園で甘酒を配っていることを思い出した。甘酒を貰い、その場で飲んだ

「おぉ…苦い」

少し、米の味が強かったようだ。時は経ち、午後五時になっていた。サキはお金を持って、さっきの店を訪れようとしていた。すると、店と店の間にある小さな神社に女性がうずくまっていた

「そこの…綺麗な女性。なにかお困り事でも?」

普通、女が女をナンパするのはおかしいはずだが、何故か女性は答えた

「彼氏とここで待ち合わせしてるのに、全然来ないの!」

「彼氏ィ?」

女性はとても泣きわめいた

「うっ…一年以上も会えてないしィ!意味わかんないよ…うわぁぁ!!」

「えっ…ちょっと落ち着こうよ。飲み物買ってくるから何がいい?」

「…飲み物?甘酒だいいな」

「渋いな。いや…次の流行りものか?まあいいや買ってくるよ」

サキはさっきの公園でふたつ甘酒を持ってきた。そこの神社はふたつ入口があり、反対側の入口から入った。そこに、浴衣姿の男性がたっていた

「…ん?なんだ?」

「あ、甘酒を…」

「その甘酒くれないか?」

彼はサキから甘酒を貰い飲んだ

「実は、人を待っていてな」

「へーどんな人?」

「綺麗な…女性だよ」

サキは考えた。そして、点と点が結んだように閃いた

「ふーん。(もしかして、反対側の女性が…)あっちに行かないの?」

サキは今いる入口の反対側を指さした

「あっちには行けないよ。祠があるから行けないんだ」

「祠?なんで?隙間から行けばいいじゃん」

「なんか行けないんだ。祠がバリアみたいになって行けなくて」

「そんなんだ」

サキは織姫と彦星の話を思い出した。恋愛に夢中になって仕事を怠けたふたりが、神様の怒りを買い、年に一度天の川でしか会えないと会う七夕の伝説を。そして、思いついた

「あのね、多分その人はあそこにいるよ」

サキは彼を連れ、星橋道という商店街の道に連れてきた。その道は、七夕伝説があるのである。そこにさっきの女性が下を向いて、歩いていた

「…あ!ひーちゃん!」

「おりちゃん!」

ふたりは走って近づき、抱き合った。ふたりはふたりだけの世界に没頭中だ

「うんうん、良かった良かった。さ、わしはお邪魔なので…」

「あの!」

「ん?」

「「ありがとうございます」」

ふたりはサキにお辞儀をし、去っていった

「…本物なら叶えてよ。わしの願い」

登場人物

サキ

織姫(女性)

彦星(男性)

天気:晴れ時々曇り

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