親友も殺せない殺し屋
6月23日㈰人間界編
サキは何でも屋月夜堂に来た。最近は依頼数が減少していた。横開きの玄関ドアの隣には、壁に張り付いているポストがある。サキはそれを見た。いつもは仏壇勧誘のチラシしか入ってないが、今日はとても古びた洋風の手紙が入っていた。サキは月夜堂の建物に入り、リビングで読んだ
「『私は訳あって、あなたの所へは行けない。そのためこのような形の依頼となってしまう。依頼内容は簡単だ。一王子ハルを殺せ。それだけだ』……」
サキは手紙を隅々まで見た
「…報酬は?え?無償でやれってか?ふざけんなよ。それもハン兄を殺せって、ふざけた真似を…なにこれ?」
封筒の中に光るものがあった。それはアンティークなブローチ、サキはそのブローチの針に指をさしてしまった
「いて!これが報酬?…あら、手紙に文字が浮き上がっきた…『ブローチに触ったな、お前は呪われた。九ヶ月以内に殺さなければ、強制的にあいつは死ぬ』」
普通の人はこんなことを書かれても信じないが、サキは信じだ。何故か分からないが
「…依頼だし仕方がない」
そうして、サキはハルト王子を暗殺することにした
「んー夜に決行するけど…無難にナイフだな」
サキは武器を選び、何でも屋月夜堂を出ていった。いつも通り彼に接して…夜、実行の時が来た。森の中、彼を呼び出した
「サキ…こんな所で食料調達かい?」
「まぁ、そんなもんだよ」
サキはナイフを取り出し、ハルト王子に突きつけた
「強制的に死ぬなら、わしが先に殺す…」
「どうして、ナイフを選んだの?」
「は?」
「サキはさ、たくさんの能力があるしさ、証拠を残さない殺し屋…なのに、なんでナイフなの?銃でも、能力でもなんでもいいんだよ」
「…なんとなくだよ。なんとなく…」
サキはナイフを握った手を見た
「(確かに、なんでナイフなんだ。銃でも魔法でもいいじゃないか…でもなんだか体がナイフだいいと言っている…)」
「…ナイフでもしっくり来ないんじゃない?」
ハルト王子はサキの足元に少し大きめの石を投げた。人の顔面を殴るのにちょうどいいサイズの
「はっ!…(何だこの感じ…ダメだ!体が勝手に!)」
サキはその石を持って、その石でハルト王子の顔面を殴った
「はぁっ…はぁっ…もう一回…」
サキは倒れたハルト王子の上に乗って、もう一度頭を殴った。何度も何度
「これは…依頼。わしの趣味なんかじゃない」
サキは自分に言い聞かせた。殴り続け、あたりは血の海に
「これで…」
「もうこんなごっこ遊びはやめようよ」
ハルト王子は、あれだけ殴られたくせにまだ生きていた
「まだ、生きてる…」
「せっかく退院できたのに、また入院させる気か」
「(そうだ、忘れてた。ハン兄は不老不死で不死身、わしと同じだけど、わしみたいにすぐに再生する訳じゃないし、人間みたいにゆっくりと再生する訳じゃない。本当に細胞が再生しないタイプの不老不死だ。だから、入院代がかかる!)」
「続きは家でかい?」
「…そうするよ」
ふたりは家に帰った。何でも屋月夜堂にて、手紙に入っていたあのブローチが小刻みに震えた。そして、蜘蛛の足が生え、そのままどこかに走って行った。街中で男性の足元に着いた。その人はブローチを持ち上げた。その人はアリアでもない、吸血鬼社員でもない、なにか歪な人物だった
To Be Continued…
登場人物
サキ
ハルト王子
男性???
天気:曇り時々雨




