社会に潜む吸血鬼
6月22日㈯会社編
朝、マサキは会社に出勤してきた
「あ、おはよう…ございます」
「はい、おはようございます」
自分の机に着くと、力が尽きたのか机に顔を伏せた。そんな時、隅に仕事をしている見慣れない男性がいた
「ねぇねぇ、あんな人居たっけ?」
「あーあの人ね。今まで何かしらの病気でずっと入院してたみたいで、やっと復帰できたからって土日休まずに仕事してるのよねーありがた迷惑って感じで」
「ふーん」
お昼、マサキはなんとなくカバンを漁った。たが、お弁当はなかった。マサキは忘れていた。ハルト王子は食中毒で入院していることを!
「マサキさーん!」
「うえっちゅ!何?」
あの男が立っていた
「食堂行きませんか?奢りますよ」
ふたりは食堂に来た
「ありがとうね。なんか、病気で入院してたって聞いたけど」
「まぁ、持病みたいなっ…」
マサキは食べることに夢中で、彼の話には興味が無いようだ
「あ、そういえば名前聞いてなかったな。わしの名前は時川真咲。よろしく」
「私の名前は黒沢 良四彦。今年で四十二歳です」
「へーま、最近の人は若く見えるしね。てか、肌白いね。目も赤いし…その病気の影響か?」
「まぁ、そんな感じですよ」
「もしかしてあんた…同じタイプ…吸血鬼かぁ?」
そいつは図星なのか驚いた
「!?…な、なんの事で…」
「わかるぜ。その白い肌、赤い瞳、隙間から見える鋭い犬歯。そして…その悪の塊、糞便のような汚ねぇ匂いがプンプンするぜ」
「…今は食事中だよ」
「関係ねぇ!お前みたいなあのクソッタレの次に臭ってくるやつは初めてだ!お前……少しだけ話をしよう」
マサキは懐中時計を取り出し、時を止めた
「はっ!これは…」
「この世界は時が止まった。この世界ではわしとお前だけしかいない…さ、なんでこの世界の人間界に?」
「…まぁ、いいでしょう。誰にも聞かれませんし」
彼は自分について語り出した
「十二年前、当時三十歳の私は吸血鬼になった。理由は色んな物を食べて、唯一食べていないものがあった。それが人間だ、食べてみたかった。それだけで吸血鬼になったんだ」
「そうか…」
「私はグルメなんだ。極上の血液を求めてやっと見つけた。あのハルとか言う者だ。体臭だけでわかる、極上とな」
マサキは黙り込んでしまった
「君はハルと知り合いだろう?こうして知り合ったのも何かの縁だし、彼に話をッ…」
マサキは立ち上がって、席から離れた
「わしはお前の味方をしても、ハン兄は吸血鬼の味方はしない。だから、お前はわしの敵だ」
「…そうか、君はそう捉えるんだね。ありがとう」
マサキは懐中時計を取り出し、止めた時を解除した
「いいこと教えてやろう。私は社会に潜む吸血鬼…その他にも社会に潜むモノノ怪はいるぞ」
「…ありがとうよ。お前の奢りだから、食器片付けといてくれ」
「あぁ、お安い御用さ」
To Be Continued…
登場人物
マサキ
黒沢 良四彦
女性社員
天気:晴れのち一時雨




