Death・Land~デス・ランド~
5月26日㈰人間界編
ふたりは依頼が終わって帰るところだった。森の中、木々を進んでいくと、建物が見えてきた。だけど、霧が濃い
「ここは…」
「看板に何かが書いてある…」
ふたりは見上げて、その看板を見た
「ランド?薄れて文字が見えない…」
サキが看板を読んでいた時、ハルト王子がサキの裾を引っ張った
「もう!なに!え?」
いつの間にか遊園地の中に入っていた。遊園地の中は、霧がなく、楽しい音楽が鳴り響いている。だが、来場者の声が聞こえない
「…誰もいない…よっしゃぁ!貸切だぁ!」
ハルト王子は疑問に思った。こんなに晴れているのに、日傘がなくても日光の下を歩けることに
「観覧車!観覧車乗ろっ…」
そう言った瞬間、観覧車に乗っていた
「すげぇ!初めて乗った!座り心地が悪い…お腹空いたなー」
すると、また移動した。レストランのようだ
「何食べようなか?やっぱり、ソフトクリーム!」
サキはソフトクリームを買いに、カウンターに向かった。すると、店員が出てきた
「え?あ、ソッ…」
サキが何か言う前に、店員がソフトクリームを渡してきた
「欲しかったのでしょう?…どうぞ食べてください」
ソフトクリームを受け取ったサキは驚いた
「…目玉!」
コーンの上には大量の目玉と不気味な液体があった。サキはそれを地面に叩きつけた
「サキ…どうしっ」
周りの背景がまるでノイズがかかったような感じになり、いつの間にか噴水に居た
「…さっきから背景が変わる。おかしいと思わない?」
「…思うよ。だって…」
サキは噴水の方を指さした
「お前のその視線…見つからねえと思ったかぁ!」
園内の音楽が止まり、噴水がドロドロと崩れ始めた。中から、不気味な大きなピエロが出てきた
「どうだった?楽しかったよね?君らを楽しませるために僕は君を招待したの。どうだった?」
「…楽しく…なぁい!こんなつまらないの初めて!」
「そんな!僕はあの人に頼まれてやったのに…どうして!楽しくないの!僕は…僕はァァ!」
空の色がコロコロと変わり、ピエロは鎌を取り出した。そして、ふたりに襲いかかった
「…君は…まだ子供だから、楽しいことしか知らないだろうけどね。俺は…君と違って、こんな楽しいことなかった」
ピエロの動きが止まった
「君はいいよね。辛いことが起こる前に死ぬことができて」
「うわぁぁぁ!!」
ピエロは無造作に鎌を振り回した
「楽しい夢を見せてくれてありがとう…全然楽しくなかった」
「…そんなぁ!!君はァ!」
ピエロはサキを指さした
「…まぁ…うん。楽し…かったよ…あんまりね」
ピエロは悲鳴を上げて崩れ落ち、遊園地と共に消え去った。元の姿に戻った遊園地は廃墟となった
「疲れた…ラーメン食いに行こ」
ふたりは廃墟の遊園地を後にした。ふたりは気づかなかった。ピエロがいた場所に『あの男』の名前が描かれたカードが落ちていることに
登場人物
サキ
ハルト王子
ピエロ
天気:曇りのち晴れ




