鬼と殺し屋
5月10日㈮人間界編
今日ハルト王子はなぜが、居酒屋のバイトのシフトを入れてしまった。いつもより、早く終わろうとしていた
「あ、ハルくん」
「店長、帰ってもっ…」
「ゴミ出しよ・ろ・し・く☆」
ハルト王子は、裏口のゴミ箱にゴミを捨てに行った
「…え?え?」
すると、頭の中で響くような声がした
『愚か者が』
「え?」
急に胸が痛くなり、倒れ込んでしまった。そして目を開けた。今、少し目が光ったような気がした。ハルト王子は持ち場に戻ってきた
「あ、そろそろ帰る?」
「なんでですか?」
「え?なんでって、今日はいつもより早く終わりたいでしょ?」
「あ…そうですね」
ハルト王子は帰宅するために、駐車場に向かった。今日は珍しく、サキの車で来ていた
「…!」
すると、ハルト王子は牙を剥き出し、髪が逆立っていた。いつも最大に開いている瞳孔は、猫のような縦線の瞳孔になった。そんな時に、マサキが歩いてきた
「あ、ハン兄。寒いねって、もう五月じゃんかってねっ…」
ハルト王子は鋭い爪を出して、マサキの顔を掴んだ
「んぐ…レロレロレロレロレロ」
「うお!汚ねぇ!」
ハルト王子は顔から手を離した。マサキは、唇を舐めた
「…!味が違う…お前は誰だ!」
すると、ハルト王子は後ろに下がり暗闇の中へ。そして、霧のようなものが出てきて、ハルト王子とは違う男が出てきた。雰囲気は似ていたが、髪はストレートロング、オールバックで、額に二本の角があった。極めつけに袴を着ていた
「だ、誰だ?」
「坂宮龍堂。それが私の名だ」
「坂宮…龍堂…」
坂宮はマサキを見つめていた
「知らん!そんな奴は知らんぞ!」
「そうか…なら切るべし!」
坂宮は刀を取り出し、刃をマサキの首に当てて、斬った。マサキの首は鈍く音を立てて、落ちた
「昔の言い訳は通用せんぞ。貴様は昔、私にこう言ったよな。『早くて見えなかったよ。俺は弱い』っと。だが、私は分かっていた。貴様はいつも手加減をしていたからだ…」
「一体なんの事で…」
「私は…正々堂々貴様とやりたかった。なのになぜ…私は…そんな貴様が大嫌いだ」
「はぁ?ふざけるな!」
マサキは頭を拾い、付けながら話した
「初対面のくせにさ、なんでこんなことを…」
坂宮は後退り、しゃがみこんで、下を向いた。すると、また霧が出てきた
「おい!逃げる気かぁ!」
すると、霧の中からハルト王子が出てきた
「ハン…兄さん?」
顔を上げたハルト王子
「サキ…どうしてこんなところに?」
「え?」
暗闇と霧で分からなかったが、いつの間にか竹藪の外だった。マサキはハルト王子の手を引いて、居酒屋の駐車場に戻った。マサキは疑問に思った、あの男は一体なんだったのか、後々知ることになるとは知らずに…
登場人物
マサキ
ハルト王子
坂宮 龍堂
居酒屋の店長
天気:晴れ




