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《黒の毎日》  作者: 主s.s
145/198

最終試練

8月23日㈮修行編

朝、サキとハルト王子はルカに呼ばれ、訓練場にやってきた。雰囲気はいつもよりも重たく、緊張感があった

「(空気が…重たい。いつもと何かが違う。一体、何が始まるんだ!)」

そんな静かな雰囲気に、最初にルカが口を開いた

「今日は最終日…最終試練を始めます!」

「「さ、最終試練?!」」

「さ、最終試練って、何をするのですか?先生!」

「それは…私を倒すこと」

ハルト王子は驚いた

「なッ!お祖母様を倒すだなんて…そんなことはできません!」

「ひっやっはァ!わしはこういうのを待ち望んでいたんだよ!この五日間のひっどい仕打ち!どう仕返ししてやろうか楽しみだなぁ!」

ハルト王子が止めるまもなく、サキは彼女に襲いかかった。たが、ルカは華麗に(かわ)した

「(美しい。まるで、ダンスを踊るように(かわ)した…)」

そんな隙ができたサキに、ルカは食い込むように顔面に蹴りを入れた。ヒール部分がサキの顔面に食い込み、血が出ている

「なッ!ルカ先生…一体」

「お祖母…様?」

ルカは不敵な笑みを浮かべた。そんな時、訓練場の扉が開かれた

「ちょっ、ルカ先生見えない。少しどいて…!」

ふたりはその人物を見て驚いた。そこには、ルカがいたのだ

「なッ!お祖母様がふたり?!どういうことで…」

扉の近くにいるルカが言ったのだ

「用心しなさい!それは、私に化けた偽物よ!」

「…ッお前さえ来なければ…」

そう言って、サキを攻撃したルカは自分の顔の皮膚を剥き始めた。その皮膚の隙間から、男性の顔が見えた。そして、全身の皮膚を服のように脱ぎ捨てた男。サキはその男の奇抜な服装に驚いた

「な、なんなんだよあいつ!男のくせに上下セットのマイクロビキニ着ているぞ!気持ちわりぃ!」

「サキ、それだけではないぞ。緑のロングヘアーにメッシュの蛍光ピンク!網タイツに…おまけに赤いロングブーツ」

「もっと気持ちわりぃ!目視できなくなったじゃん!」

「…」

だが、男は動じてなかった。そんな時、ルカは言った

「ラヴァー・レディ…兄さん!」

「な、なにぃ!先生のお兄さんだとォ!?」

「ルカァ!こいつらの教育はどうなっているッ!…ッ!」

そいつが喋っている途中、サキはそいつの顔面に拳を繰り出した。一発、二発と何発も。ルカの足元まで飛ばされた

「なっ!てめぇ、手加減も…ふげっ!」

サキはまた殴った。やつは、廊下の窓まで吹き飛ばされた。サキの目つきは、気持ち悪いと言っていた時より全然違った。殺気があったのだ

「親族なら…容赦は要らねぇよなあ?」

「はぁ、程々にしときなさい」

「はぁい♡ルカ先生!オラァ!」

顔、胴体、足とあらゆる部位に拳を繰り出したサキ。後ろの窓ガラスが割れ、ラヴァーは外の海まで吹き飛ばされた。そして、海底へ沈んで行った

「ありゃあもうダメだな」

そうして、ラヴァーを倒したサキ。最終試練などはなく、いつもより少し厳しい修行をしたふたり

午後三時頃、ふたりはユウの船でルカと別れたのであった

「先生!またね!」

「えぇ、またいつか」

ふたりは、城からこちらを見ているルカに手を振って帰って行った

登場人物

サキ

ハルト王子

ルカ

ラヴァー・レディ(L・L)

白龍神/ユウ

天気:曇りのち晴れ

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