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《黒の毎日》  作者: 主s.s
140/190

師匠 ルカ

8月18日㈰人間界編

サキひとりしかいない、静かな自宅にて。サキは漫画を読んでいた

「ねぇ!コレめっちゃ面白ッ…そうだ、ハン兄は居ないんだった」

サキは漫画を読む手を止めて、キッチンへ来た。食器棚から、コップを取りだし、浄水器専用蛇口の取っ手を上に回した。水は勢いよく出ていた

「(あ、あれ?水ってこんなに勢いよく出るものだっけ?最近フィルター変えたし、こういうものだよね)」

サキは疑いもせず、その水をコップに注ぎ飲んだ。すると、口の中が血のような味となっていた

「?!(く、口が!口の中が血だらけだッ!なんで!?)」

サキはその血をシンクへ飛ばした

「プッ!な、なんだったんだこれは…はっ!」

サキは視線を感じ、後ろを向いた。そこには曲刀の形をした水の武器があった。刃先はこちらに向いていたのだ

「…」

その刃物はサキ方へ飛んできた。サキは咄嗟にしゃがみ、刃物はシンクの中へ。そして、水に戻り排水溝へ流れて行った

「…なんなんだよ。最近おかしい…敵とか遭遇しすぎじゃあないのか?」

─シャーー

キッチンには出しっぱなしの水の音だけが流れている。サキは部屋を見渡したが、怪しいものは無かった

「怪しいもの…ないな。やっぱり勘違いだったな」

サキはコップに残っていた水を口に含んだ。その時、出しっぱなしの水から声がした

「やはり馬鹿ね。その水を飲んだら、また口の中が切れるというのに」

「ゴッホッ!ほ、本当だ!」

そんな時、玄関の扉が勢いよく開かれる音がした。そして、誰かが近づいてくる音がした

「はあ、本当に私の曾孫なのかしら?アホすぎてため息すら出ないわ」

そこに居たのは、長いウェーブのかかった桃色の髪をした女性が立っていた。彼女はサングラスでかっこよく決めており、鋭いハイヒールを履いていたのだ

「お、おい!ここ家やろ!土足!靴脱げ!く・つ!」

「あーら失礼したわね。でも脱がないわ!あなた、敵に襲われたからって油断しすぎよ。とても!平和な脳内で羨ましいわ」

「な、なんだとォ!この女ッ!」

─バッシーン!

いつの間にか、女はサキに平手打ちを食らわせていたのだ

「戦いにおいて、気の緩みは最大の弱点なのよ!そのことをわきまえなさい!」

「っ!?なんなんだよ!お前は!」

「私の名前はルカ・オーシャンメール!あなた最近敵に襲われているばかりと聞いて、私が直々に修行させに来たのよ!」

「わしはこんな女性を知らねぇぞ!それに、修行なんか必要ないよ!わしは充分強い!」

ルカはまたしても、サキに平手打ちをおこなった

「甘ったれているんじゃあないわよ!あなたはまだ弱いわ。本当の人魚の力をまだ知らないのよ!」

「に、人魚?」

「さあ、立ち上がりなさい!これから行う修行は、これ以上の困難に見舞われると思いなさい!」

「(くぅ!なんなんだよ!この女!でも…あんなきつい言い方をしているけど、あの瞳はとても優しさが詰まっている!)」

「さあ、立ち上がったなら行くわよ」

「え?どこに?」

「決まっているじゃあないの。修行場よ」

サキは彼女の船で、とある海の上にある孤城に来た。目の前には巨大な黒く輝く扉。扉はゆっくりと開いた。サキは扉を覗き込んだ。扉の下はとても深く、穴のようになっていた

「あ、あの…」

「さあ、修行の始まりよ」

サキは彼女に背中を押され、扉の下へ落ちていった。ルカは知らなかった。サキの頭は地面に激突し、気絶したことを…

To Be Continued(つづく)

登場人物

サキ

ルカ・オーシャンメール

天気:晴れ時々曇り

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