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《黒の毎日》  作者: 主s.s
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無意識の行動

8月14日㈬人間界編

サキは目が覚めた。知っている天井、そこは自宅のソファーの上のようだった

「…」

起き上がり、キッチンの方を見た。いつもいる彼がいなかった。いつもなら、こちらに気が付き、最初に口を開くのが彼の役目。だが、彼がいないのか、リビングは静寂に包まれていた

「…ん?」

サキは自分体を触った。昨日撃たれた弾丸たちが無く、皮膚が再生していたのだ

「…一体誰が?ハン兄はこんなことは出来ないはずッ」

後ろにある、ダイニングテーブルの上にはステンレスのトレイがあった。その上に大量の弾丸とピンセットが置いてあった

「は、ハン兄…さん?まさか、ハン兄がやったのか?なんで、素人で…きっと、初めてやったはずなのに…」

サキは考えた。でも、考えても無駄だと思い、考えるのをやめた。カレンダーを見ると、星のマークが記されていた

「…」

サキはそれを見ていた。そんな時、扉が開く音がした。きっと、彼だろう。そう、サキは思った

「ただいまって、もう起きたのか」

そう、ハルト王子であった

「安静にしとけとな。すぐ無茶をする」

「…今日、仕事だったの?」

「え?何が?」

「いやだって、黒いスーツ着てるし」

「え?」

ハルト王子は自分の服を見て、少し考えるように固まった

「あ〜うん。仕事仕事…仕事みたいなものだよ。てか、お腹すいたでしょ?何食べたい?」

彼はスーツの上からエプロンを着て、キッチンへ向かった

「ロースト…ビーフ」

「え?今からそんなに凝ったものを…数時間はかかるぞ?」

彼は冷蔵庫を見て、何かレシピを考えていた

「豚バラあるし、生姜焼きでいいでしょ?同じ肉なんだささ」

「いや、切り方も種類も違うんだけど」

彼はそんなことを無視し、生姜焼きを作り出した。肉を焼く音がキッチンやリビング、ダイニングに響いている

「ねぇ?これやったのハン兄?」

「えぇ?何がァ?」

肉が焼く音で、サキの言っている言葉が伝わっていなかった

「だ・か・ら!この弾丸!ハン兄が取ったの?」

「そうだよ!お前を、海から拾い上げたのも俺だよ」

「え?ハン兄が?」

「え?何が?」

「ハン兄が!全部やったの?」

「うん。そうだよ。弾丸取るのは、最初はめんどくさかったけど、最後の方は楽しかったよ」

「人の体で楽しむなよ!」

「サキ、生姜焼き出来たから箸持って待っててな」

サキは箸立てから箸を取り、席に座った。そうして、目の前に生姜焼きが乗った皿が置かれた

「ほれ、生姜焼きだよ。俺は少し着替えてから食べるよ」

「あぁ、うん」

「先に食べろよ。冷めるからな」

そう言って、二階に上がって行った。ダイニングテーブルにはサキひとりだけ座っている。二階が少し騒がしかった。きっと、ペットたちとハルト王子が戯れているのだろう

「…ハン兄が悪いんだからね。先に食べろと言ったのだから」

二階からハルト王子が帰ってきた。彼はキッチンに向かい、生姜焼きが入っているフライパンの蓋を開けた

「…おい、サキ。全部食っただろう?」

「だって、先に食べろと言ったのだからな」

そういいながら、口を拭いていたサキ

「だからってな…て、それ俺のエプロン…はぁ、やれやれ」

彼はまた料理を始めた。その料理もサキに全て食べられることも知らずに…

登場人物

サキ

ハルト王子

天気:晴れのち時々曇り

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