日本医学生命財団とふたり
7月26日㈮人間界編
自宅にて、マサキは昼の情報番組を見ていた。その番組ではとある洋館を紹介していた
『はーい!こちら現場の朝日です。今こちらに見えているのが、日本医学生命財団の創立長である、明紫 将威氏が長年大切に住んでいたという洋館です』
ハルト王子もそのテレビ番組を見ていた
『館内には当時の貴重な資料が展示されており、普段は一般公開されていませんが、今年の夏は期間限定で特別に公開されています!今はとても多くの方で賑わっています』
マサキはまじまじと見ていた。ハルト王子はそれを感じ取ったのか、マサキに声をかけた
「ねぇ、そこ予約しなくても行けるから行く?」
マサキは振り向き、元気よく頷いた。そうして数時間後、ふたりはその舘を訪れた。その舘は約1か月前、サキの治療をした財団、日本医学生命財団の創立長の明紫 将威という人が住んでいた自宅らしい。将威氏は現在、消息を絶ってる
「すごい人…入れるかな…」
すると、館に居た財団員たちがこちらに気がついた。ハルト王子はその人たちに会釈をした
「あ、どうも」
「あ!やっと来てくれたのですね。ここでは人が多いので裏口からどうぞ」
そうして財団員によって、洋館とは別の和風の離れに案内された。表の洋風の庭園とは違い、とても静かな庭園であった。和風の廊下を抜けている時、マサキが指を差した
「ねぇ、あのタンス何?」
ハルト王子はそのタンスに近づき、一番上の引き出しを開けた
「え?ちょッ!ダメだよ!」
その引き出しから取り出したのは、国防色の軍服の上着であった。色褪せており、所々ほつれている
「な、何それ?」
「明紫 将威。彼…は第二次世界大戦で陸軍として戦っていた」
「はッ?なんでハン兄がそんな情報を知っているの?」
ハルト王子は続けるように話した
「彼…には、アメリカ人のサタン・ウィリアムズという人と友達になった。でも、その人は、仲間を庇って戦場を降りたんだ。サタン…彼は戦争が終わっても、その人のことを探しているんだ」
マサキは遮るように言ったのだ
「ちょっと待って!サタン・ウィリアムズって…花坂高校の物理の先生じゃん!ただの…同姓同名だよねッ?!」
「…同じ人だよ。それしか今は言えないんだ」
マサキは驚いてその場で固まっていた。そんな時、財団員が割り込むように話に入った
「そろそろ、洋館の方も行きますか?」
ハルト王子は軍服をしまい、みんなで洋館へ向かった。今は昼時なのか、あまり人がいなかった。壁には当時の資料が飾られていた。そして、マサキはひとつの写真に気がついた。それは、どこかの写真館で撮ったのであろう古びた写真であった。ふたりの人物が入った写真。そして驚いたことに、その人たちは黒く塗りつぶされたかのように黒かった
「あ、それ気になりますよね。これは…設立者 、明紫 将威氏とその友人の写真であります」
「なんで、黒いのですか?」
「それは…今の我々の科学力では解明できません。とても貴重な将威氏の唯一の写真でございます」
マサキはその写真が気になったが、ハルト王子に呼ばれその場を離れた
「サキ、今日はありがとう」
「いいよ。今日のハン兄…(変だったな)」
「どうしたの?」
「ううん。なんでもない。早く飯行こうぜ!」
そう言って、マサキはハルト王子を連れて町中華の店へ行ったのだ
To Be Continued…
登場人物
マサキ
ハルト王子
朝日アナウンサー
財団員1
財団員2
天気:曇り時々晴れ




