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《黒の毎日》  作者: 主s.s
108/140

二宮金次郎に刺されて

7月17日㈬暴連高校編

1929年これはこの学校が建てられた年だ。この年はとある銅像が全国に普及した年でもある。その銅像とは二宮金次郎である。今日はそんな彼のお話である

「えーと、これとこれは処分で…」

サキとハルト王子と複数人の教師は物置小屋に来ていた。どれを処分するのか分けていたようだ

「んーこれは?」

「これは古い教科書だから処分ね」

「はーい」

サキの視界にひとつの銅像が入った。二宮金次郎の銅像が

「…なんですか?あれ?」

「あ〜あれね。よく学校とかに置いてあったと思うけど、今は安全面のために撤去しているんだ。けど、処分するお金がなくて置いているんだ」

「へー。売ったら高そうだ

「いやいや、ダメだからね。売ったら」

「わかってますって。…」

サキはその銅像を見ていた。まるで、銅像がこちらに寂しげに見ているように感じたから

「サキ、手が止まってるよ。次あれ運んで」

「はいはい」

サキはぶっきらぼうに返事をした。ハルト王子は誰にも気付かれずに足の指をぶつけていた。

夜、サキは倉庫の鍵を閉め忘れて、倉庫にやって来た。そんな時、倉庫の中から音がした。扉の隙間から覗くと、あの銅像が台座から降りようとしていた

「(え?え?見間違いではないよね…え?)」

二度見三度見と何度も見ていた。だが、サキはよく目を凝らして見た

「(はっ!これは、銅像が動いているわけじぁない!これは…誰かが動かしているのだ!誰だ?!一体なんのために…)」

そんな時、腹に違和感があった。そして、見てみると…二宮金次郎の本を持っている手が、腹に貫通していた

「な、なにィ!(何がどうなって…)」

後ろで、誰かが走り去っているのを見た

「(な、なんだ?ま、まずい!この銅像重い!)」

サキは刺さっている銅像が重く、抜くことも歩くことも出来なかった。ただそこで、うずくまることしか出来なかった

「(うっ…まずいな。早く戻らないと心配される…動かないと…そうだ、手足を動かすんだ。ゆっくりと…)」

そんな時、遠くから声がした

「(あぁ、誰だろう…いや、誰だっていい。これは…幻聴…なんだ)」

サキは意識がかすれていった。その声の持ち主が近くにいても、その声が聞こえなくなるほどに

そして、サキは目が覚めた。保健室にいた。保健室にはハルト王子がいたのだ

「なっ!どうして…」

「大丈夫か?ま、お前なら大丈夫だろ」

「あぁ、わしなら大丈夫だ。一体何があったんだ?」

「サキがなかなか戻ってこないから、ひとりで残って探したんだぞ」

「あ、ありがとう」

そんな時、サキは思った。腹に刺さっていたあの銅像がなかったのだ

「?!…は、ハン兄…あの、腹に刺さってた銅像は?」

「銅像?何の話だ?」

「ほら、腹に…あったでしょ?」

「何も無かったけど?まだ寝ぼけているのか?目が覚めたら、家に帰るぞ」

そう言って、ハルト王子は職員室に戻って行った

「(何も…無かっただとォ!あんなに目立つものだぞ!何もないって…一体)」

サキは自宅に帰っても、その銅像のことで頭がいっぱいであった。あれは一体なんだったのか、誰も分からないのである

To Be Continued(つづく)

登場人物

サキ

ハルト王子

教師1

謎の人影

天気:曇り

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