二宮金次郎に刺されて
7月17日㈬暴連高校編
1929年これはこの学校が建てられた年だ。この年はとある銅像が全国に普及した年でもある。その銅像とは二宮金次郎である。今日はそんな彼のお話である
「えーと、これとこれは処分で…」
サキとハルト王子と複数人の教師は物置小屋に来ていた。どれを処分するのか分けていたようだ
「んーこれは?」
「これは古い教科書だから処分ね」
「はーい」
サキの視界にひとつの銅像が入った。二宮金次郎の銅像が
「…なんですか?あれ?」
「あ〜あれね。よく学校とかに置いてあったと思うけど、今は安全面のために撤去しているんだ。けど、処分するお金がなくて置いているんだ」
「へー。売ったら高そうだ
「いやいや、ダメだからね。売ったら」
「わかってますって。…」
サキはその銅像を見ていた。まるで、銅像がこちらに寂しげに見ているように感じたから
「サキ、手が止まってるよ。次あれ運んで」
「はいはい」
サキはぶっきらぼうに返事をした。ハルト王子は誰にも気付かれずに足の指をぶつけていた。
夜、サキは倉庫の鍵を閉め忘れて、倉庫にやって来た。そんな時、倉庫の中から音がした。扉の隙間から覗くと、あの銅像が台座から降りようとしていた
「(え?え?見間違いではないよね…え?)」
二度見三度見と何度も見ていた。だが、サキはよく目を凝らして見た
「(はっ!これは、銅像が動いているわけじぁない!これは…誰かが動かしているのだ!誰だ?!一体なんのために…)」
そんな時、腹に違和感があった。そして、見てみると…二宮金次郎の本を持っている手が、腹に貫通していた
「な、なにィ!(何がどうなって…)」
後ろで、誰かが走り去っているのを見た
「(な、なんだ?ま、まずい!この銅像重い!)」
サキは刺さっている銅像が重く、抜くことも歩くことも出来なかった。ただそこで、うずくまることしか出来なかった
「(うっ…まずいな。早く戻らないと心配される…動かないと…そうだ、手足を動かすんだ。ゆっくりと…)」
そんな時、遠くから声がした
「(あぁ、誰だろう…いや、誰だっていい。これは…幻聴…なんだ)」
サキは意識がかすれていった。その声の持ち主が近くにいても、その声が聞こえなくなるほどに
そして、サキは目が覚めた。保健室にいた。保健室にはハルト王子がいたのだ
「なっ!どうして…」
「大丈夫か?ま、お前なら大丈夫だろ」
「あぁ、わしなら大丈夫だ。一体何があったんだ?」
「サキがなかなか戻ってこないから、ひとりで残って探したんだぞ」
「あ、ありがとう」
そんな時、サキは思った。腹に刺さっていたあの銅像がなかったのだ
「?!…は、ハン兄…あの、腹に刺さってた銅像は?」
「銅像?何の話だ?」
「ほら、腹に…あったでしょ?」
「何も無かったけど?まだ寝ぼけているのか?目が覚めたら、家に帰るぞ」
そう言って、ハルト王子は職員室に戻って行った
「(何も…無かっただとォ!あんなに目立つものだぞ!何もないって…一体)」
サキは自宅に帰っても、その銅像のことで頭がいっぱいであった。あれは一体なんだったのか、誰も分からないのである
To Be Continued…
登場人物
サキ
ハルト王子
教師1
謎の人影
天気:曇り




