別れとは突然に
7月15日㈪異世界編
午前五時頃、ハルト王子は起き上がった。髪と服は乱れ、目が虚ろであった。周りにはもう誰もいなかった。彼は持ってきた替えの服に着替え、荷物を持ってサキの部屋を訪れた
「ん…?どうしたの?」
「あのさ、そろそろ行こうかなって思ってさ」
「どこに?」
「学校だよ。学校に戻ろうかと」
「早くない?」
「捕まる前に行かないと、ほら急いで」
「…何?なにがなんなの?」
サキは完全に寝ぼけていた。そんなサキを無理やり着替えさせて、城の裏側に来ていた。そこに荷物の運送で使われる荷馬車、コネストーガ幌馬車があった
「なにこれ?」
その馬車の近くには、ハルト王子の父親である吸血鬼キュウが居た
「親父、お待たせ」
「あぁ、サキ…だったな」
キュウは地図を取り出して、説明をしだした
「途中まではこの馬車を私が運転する。そして、この村でコーネスという男の馬車に乗り換えをして欲しくてな」
「分かった。荷物はもう運んだからよろしく頼む」
そうして、ふたりは秘密裏に城を出ていった
「ねーハン兄。どうして、こんな回りくどいことをするの?普通に弟さんたちと一緒に帰ればいいじゃん」
「親父」
キュウは頷き、馬車を一度止めて馬車だけを置いて、馬でそこの村まで行くことになった。静かな草原の中、二匹の馬の足音しかしないはずだか大量の馬の足音が聞こえた
「ハン兄!なにあれ?!あの黒い馬の集団!なんかこっちに来てるよ!」
「尾行されてたんだ。だから、馬車を捨てた。きっと、お母様が仕組んだ奴らだ」
サキたちは馬のスピードを上げたが、あちらも上げてきた。サキは銃を取り出し、奴らに攻撃を始めた
「全然当たらない!畜生め!」
「もうすぐあの村だ!二手に分かれるぞ!」
ハルト王子たちが乗っている馬はそのまま村の入口に直行し、キュウが乗っている馬は村とは反対に進んだ。そのおかげで、追いかけてきた人達は半分に減った
「サキ、あの人が…」
「コーネスさーん!」
ふたりは高速で動いている馬から飛び降り、彼の馬車の荷台に着地した
「おう!訳は聞いてるぜ!出発するからしっかりと捕まってなァ!」
そうして、馬車は発進した。アイツらも来ているが、その村の人たちに事情が回っていたのか足止めをしてくれていた。そして人数は減り、追いかけてくる者は三人となった。すると、目の前はいつの間にか崖であった。コーネスは言ったのだ
「あんちゃんたちよ、俺は色んなものを運んできた。今、俺は何を運んでいると思う?」
ふたりは困惑した。そして、彼は言ったのだ
「それはよォ…お前らの未来だよ!」
そして、馬車は飛んだ!そう!飛んだのだ!だか、あと数センチ足りない。すると、コーネスはふたりを掴み、反対側の崖に投げ飛ばした。そして、馬車と一緒に崖下へ落ちて行った。追いかけて来た人たちも崖下へ落ちて行った。
「…コーネスさァーん!」
学校まで、歩いて十分。ふたりはコーネスのことを思いながら学校へ歩いて行った
To Be Continued…
登場人物
サキ
ハルト王子
吸血鬼キュウ
コーネス
追いかけてきた人達
村の人
天気:曇り




