母親と息子 その2
7月14日㈰異世界編
朝、ハルト王子は雷の音で目が覚めた。外は雨であった。そんな時、慌てるような足音が近づいてきた
─バンッ!
「ハン兄さん!」
そう、サキだった。サキはベッドに居るハルト王子に抱きついた
「ねぇ聞いてよォ!昨日あんなに晴れていたのに、今日は雷なんだよ。おかしくない?」
「うん、そうだね」
「お腹空いたから、食堂案内して」
ふたりは食堂にやってきた。長方形の長い机にずらっと椅子が並んでいる。机にはカトラリーとナフキンがきちんと並べられていた。席にはレオとリカイ、そしてファミルが座っていた
「おぉ!美味しそう!いただきまーす!」
サキは適当にナイフとフォークを取り、少々汚らしく食べていた。それを冷めた目で見てるファミル
「サキ、ちゃんと持って。右手は小指が無いから持てないかもしれないけど」
「エルジェ」
「はい、お母様」
「あなたも食べなさい」
ファミルに言われ、ハルト王子は目の前の料理を食べた。まだ、体は感知しておらずフォークを何度も落としてしまった
「…そんなものも持てないだなんて、とても衰えたものね」
ファミルはそう言って食事を終えた。ファミルは近くにいた召使いに言った
「エルジェの食器を下げなさい」
「え、ちょっとやりすぎじゃぁ…」
「やりすぎ?このぐらいやらなきゃエルジェは反省しないのよ」
そんな時、食堂の扉が開いた。誰かが入ってきたようだ
「ファミルさん。エルジェがいるなら教えて欲しかったですよ」
「「!!」」
サキは振り返った。そこにはアリア。そう!吸血鬼アリアが居た
「はっ!アリア…アリアァァ!!」
「サキ!こんな所ではダメだ。冷静になるんだ」
アリアはハルト王子に近づいて、彼の肩に手を置いた
「『君は、いつの間にそんなことが言えるようになったんだ?初めて…初めて出会った時よりとても変わったね』」
「ハン兄に…ハン兄に触れるなァァァ!!!」
サキはナイフを手に取り、アリアに突きつけた。サキの息は上がっていた
「…邪魔したね。この食事キュウに持って行くよ」
アリアは鉄のトレーに置かれた食器を持って、部屋を後にした。サキはナイフを置き、椅子に座った
「…なんであいつがいるんだ?」
「親父の兄だから、親族としているんじゃね?」
「なるほど」
そんな時、ファミルは口を開いた
「エルジェ」
「あ、はい。お母様」
「今夜は自室で待ってなさい」
「え?」
「うわぁ、最悪ワインこぼした」
夜、ハルト王子が就寝しようとした時、部屋に大勢の男性が入ってきた。ほぼ全員、貴族の服を着ていた。彼らは血に飢えた猛獣のような息の荒さだった。ハルト王子はこの光景に見覚えがある。幼少期の記憶…これから起こることは、とても残酷で悪夢のような光景である。その光景は、彼を永遠に苦しめることになるであろう
To Be Continued…
登場人物
サキ
ハルト王子
レオ
リカイ
ファミル
吸血鬼アリア
召使い
大勢の男性貴族
天気:雨




