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《黒の毎日》  作者: 主s.s
105/133

母親と息子 その2

7月14日㈰異世界編

朝、ハルト王子は雷の音で目が覚めた。外は雨であった。そんな時、慌てるような足音が近づいてきた

─バンッ!

「ハン兄さん!」

そう、サキだった。サキはベッドに居るハルト王子に抱きついた

「ねぇ聞いてよォ!昨日あんなに晴れていたのに、今日は雷なんだよ。おかしくない?」

「うん、そうだね」

「お腹空いたから、食堂案内して」

ふたりは食堂にやってきた。長方形の長い机にずらっと椅子が並んでいる。机にはカトラリーとナフキンがきちんと並べられていた。席にはレオとリカイ、そしてファミルが座っていた

「おぉ!美味しそう!いただきまーす!」

サキは適当にナイフとフォークを取り、少々汚らしく食べていた。それを冷めた目で見てるファミル

「サキ、ちゃんと持って。右手は小指が無いから持てないかもしれないけど」

「エルジェ」

「はい、お母様」

「あなたも食べなさい」

ファミルに言われ、ハルト王子は目の前の料理を食べた。まだ、体は感知しておらずフォークを何度も落としてしまった

「…そんなものも持てないだなんて、とても衰えたものね」

ファミルはそう言って食事を終えた。ファミルは近くにいた召使いに言った

「エルジェの食器を下げなさい」

「え、ちょっとやりすぎじゃぁ…」

「やりすぎ?このぐらいやらなきゃエルジェは反省しないのよ」

そんな時、食堂の扉が開いた。誰かが入ってきたようだ

「ファミルさん。エルジェがいるなら教えて欲しかったですよ」

「「!!」」

サキは振り返った。そこにはアリア。そう!吸血鬼アリアが居た

「はっ!アリア…アリアァァ!!」

「サキ!こんな所ではダメだ。冷静になるんだ」

アリアはハルト王子に近づいて、彼の肩に手を置いた

「『君は、いつの間にそんなことが言えるようになったんだ?初めて…初めて出会った時よりとても変わったね』」

「ハン兄に…ハン兄に触れるなァァァ!!!」

サキはナイフを手に取り、アリアに突きつけた。サキの息は上がっていた

「…邪魔したね。この食事キュウに持って行くよ」

アリアは鉄のトレーに置かれた食器を持って、部屋を後にした。サキはナイフを置き、椅子に座った

「…なんであいつがいるんだ?」

「親父の兄だから、親族としているんじゃね?」

「なるほど」

そんな時、ファミルは口を開いた

「エルジェ」

「あ、はい。お母様」

「今夜は自室で待ってなさい」

「え?」

「うわぁ、最悪ワインこぼした」

夜、ハルト王子が就寝しようとした時、部屋に大勢の男性が入ってきた。ほぼ全員、貴族の服を着ていた。彼らは血に飢えた猛獣のような息の荒さだった。ハルト王子はこの光景に見覚えがある。幼少期の記憶…これから起こることは、とても残酷で悪夢のような光景である。その光景は、彼を永遠に苦しめることになるであろう

To Be Continued(つづく)

登場人物

サキ

ハルト王子

レオ

リカイ

ファミル

吸血鬼アリア

召使い

大勢の男性貴族

天気:雨

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