表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
388/404

12/31 決めたんだもん!




「それ以上は……、ダメだ。ーーお前のためにならない」

「ーーえ?」


 所在(ありか)の言葉に、(うしお)()をぱちくりとする。

 お前のためにならない?

 その、言葉の意味はーー


「うぅ……、違う。僕は、ぼく、はーー」

「……どう、いう……」

「もうやめろ」


 汐の声を遮って、フィルが告げる。

 抱きしめる腕が、強くなる。


「……でも……」


 汐の視界の端で、所在が苦しそうに息をしている。


 その顔が。

 ほんの一瞬だけ。


 汐を見て。

 ーー柔らかく微笑んだ。


「……っ……」


 夜輝石の小瓶から。

 ふわり、光が溢れる。

 所在の腕輪からも、世界に溶けるかのように、ぽろりと光が落ちる。


「……やっぱり、だめ……」

「え」

「汐はーー」


 汐の胸で揺れる夜輝石の小瓶が、その光を強くする。

 所在と汐とフィルの周囲を、ふわふわと光が舞う。

 そんな中、汐が叫んだ。


「ーー決めたんだもん!」


 周囲を舞う光が、爆発するかのように溢れ出た。






「っ?!」


 自室にいた太陽(ひかり)は。

 はっ、と顔を上げた。

 電気の付いてない薄暗いその部屋で。

 微かに光が見えた気がした。


 海。そして。

 森へと繋がる、人気のない、岩場の方。


 行方不明だった所在を、見つけた場所。


「……所在くん? ……汐?」


 胸騒ぎがする。

 嫌な予感を胸に抱えたままーー




 太陽は部屋を飛び出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ