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ミストの短編集  作者: ミスト


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2/22

未来貯金

登場人物


イバリ

ケンキョ


「邪魔だよゴミクズ、人の前に立ってんじゃねぇよ」


イバリは毎日のように威張り散らしてた。


「すいません···」


ケンキョは怒る事なく謝っていた。


ある日の事


強風で自転車が倒れていた。


邪魔だなぁふざけんなよ!


イバリはいつものように威張り散らしてた。


大変だぁ〜


せかせかと倒れた自転車を治す男が居た。


そうケンキョである。


お前そんな事してもただの自己満足偽善者にしか映らねぇぞ。


イバリどころか皮肉まで言ってきたイバリ。


それでも僕は誰かの役に立ちたい···


ケンキョは謙虚に答える。



馬鹿らしいお前みたいな馬鹿は出世しないで雑草サラリーマンとしてつまんねぇ人生を送るんだろうな。未来が楽しみだ。

うひゃひゃひゃ今年も黒字黒字笑い止まんねぇ


イバリは社長として働いていた。


世の中結局ずる賢く生きてるほうが成功するんだよなぁ。


ドンッ!


痛ぇなぁ!誰だよ!


すいません····


ケンキョかよまだ生きてたんだお前


はい、何とか雑草サラリーマンとして外回り行ってます。


な?後悔してんだろ?あんだけ徳を積んでも結局雑草サラリーマン止まりにしかなれなかったって


良いんです【貯金】は確かにあったので。


雑草サラリーマンの貯金なんてたかが知られてる。俺様はこれから金を卸して寿司三昧だ。


郵便局についてお金を下ろそうとするイバリ



は?何でだよ!


ですからお客様の口座には1円も無いんですって!


社長だぞ!毎年黒字続きで現金はいくらでもあるから引き出してねぇんだよ!不手際か?


郵便局員と揉めるイバリ。


当店のシステムではそのような威張り散らした態度のお客様には1円も残せない決まりがございまして。


何を理由のわからない事を····


イバリはケンキョの言葉を思い出した。


良いんです【貯金】は確かにあったので


ケンキョ〜


ケンキョの元に走るイバリ


イバリさんどうしたの?そんなに慌てて


お前の貯金額はいくらだ!


確か1億ちょっとじゃなかったかな?


どうなってやがる!なんで社長の俺が0円で雑草サラリーマンのお前が1億なんだよ!


ニヤリ


不敵に笑うケンキョ


それはね


ゴクリ


生唾を飲むイバリ


イバリさんは知らないだろうけどこの社会は過去で徳を積んだ人の功績が未来の貯金額になるんだ。


つまり?


つまり君みたいに感謝も何もせず威張り散らしてた男には貯金が残ってないのは当然。


そんな···


愕然として肩を落とすイバリ。


イバリさん。大丈夫人は助け合う事で生きていけるんだよ


慰めは要らねぇよケンキョ


イバリさん


手を握って目を見つめるケンキョ


未来はまだまだ続いて行くんだからこれからのイバリさんの為に徳を積んでも無駄にはならないんじゃないかな?


ケンキョお前···本当にお人好しの大馬鹿野郎だな。


かもね


2人で笑う


それ以降イバリは人が変わったように人を気にかけて人助けをした。


まぁ1番人助けされたのはあの後雇ったケンキョに5000万を貰って会社を大きくされたイバリかもしれない。


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