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ミストの短編集  作者: ミスト


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星とクラゲ

登場人物

星野雅紀

海野茜

ここはとある図書館。

今時にしては珍しく賑わっている(賑わっているとは言っても図書館だから当然皆無口だが)


茜はその日も1人いつも通りとある本を探して居た。


「無いなぁ~というか本当にあるのかなぁ見付けたらどんな恋も叶う本とか。」


本だけに本当か?と疑っている茜。


茜がウロウロしていると


ゴツン!


鈍い音ともに


「痛っえ~」


頭を押さえてる男子が視界に入った。


「あれ?君?うちの学校の海野さん?」


男が問い掛けた。


「え?嘘?生徒会長?と言うか星野先輩?」


親が借金までして学校に通ってる茜は休日は目立たないようにこうして1人読書をしに図書館に通っていたのであった。


そんなことよりと気づいた茜は


「あっあの!ぶつかってすいません!」


茜が謝ると


「いやいや!こちらこそ自分の不注意ですいません。」


逆に謝られてしまった。


「退学ですか?私?」


「とんでもない!何で?俺にそんな権利無いから・・・」


学年1頭脳明晰で運動神経抜群で実家は金持ちのお坊っちゃま。しかしこの低姿勢。


「先輩は何か探してたんですか?」


「あ~えっと大したもんじゃないんだけど、まあそんな所かな。」


「もしかして星とクラゲですか?」


「星とクラゲ?何それ」


ポカーンとする星野に退学を免れたからか得意気に話し出す茜。

「星とクラゲと言うのはですね。見付けたらどんな願いも叶うと言う言い伝えのある本なのですよ!」


「へ~魔法みたいな本だね。海野さん好きな人居るの?」


「あっ!」


ポンッと上下で手を叩き思い出したかのように


「居なかった!」


一言である。


「海野さん何か変わってるね。俺が恋しようかな(笑)」


「星野先輩が?私と?」


キョトンとして目を見つめた瞬間


「ごごごめん忘れて~」


顔を赤らめてそそくさとどっかに消えてしまった星野。


Oo(俺の馬鹿何であんな恥ずかしいこと言ったんだろ)


星野は後悔していた。


手を繋ぐどころか高校まで男子校だったため会話もしたことがなかったからである。

「星野!おい星野?聞いてるのか!」


語気を強くしながら顔を近づけてくる


「あっはい。」


毎度お馴染みすっとんきょうと言う表現を使いたい作者が星野はすっとんきょうな声をあげたと書く。


「どうした?恋の病か?ここ3日どこかずっと上の空だぞ(笑)」


キャハハハハ


ギャハハハ


「先生星野君に限ってそれはないでしょ。」


皆そんな事があるわけがないと笑っていた。当然星野もそう思っていた。


一方こちらは海野家。


家と言う外観をギリギリ保ってるボロ屋敷で今にもお化けが出てきそうな住まいである。


「ただいま~」


母親にとりあえずの挨拶を済ませそそくさと自分の部屋に入る茜。


「もう3日だよ~私別に悪いことしてないのに何かお母さんの顔見て話せないんだよな~。」


パクパク


星野が俺が恋しようと言ってきて以来部屋で学校帰りに寄るコンビニで菓子パンを食べて今の状況を悩んでる茜。


Oo「星野先輩ってあんな冗談言う人だったかなぁ」

「いやそんな人じゃないよなぁ」

「でも人には裏と表があるし・・・」


茜も星野と同じように3日おかしいのである。


「こんなに菓子パンばっかり夕飯にしてたら菓子パンちゃんになっちゃうよ~」


こんな独り言を母親に聞かれたら100%病院行きになってしまう。


「星野先輩と会ってもう1回話してハッキリさせなきゃ!」


本当はもっと早くこうするべきだったのだが茜は勇気が出せなかった。


しかし3日菓子パンで菓子パンちゃんになると恐怖を感じたので決心したのである。

茜の作戦は実に大胆だった。


・星野の下駄箱に手紙を入れる

・出逢った学校運営の図書館に呼び出す。

・本心を聞く、話す。


「星野先輩なら私付き合ってもいいですって言おう。そしたらお母さんもこの奇行全部許してくれるでしょ。」


茜が今一つ勇気を出せなかったのは自分は星野とどうなりたいか。その結論が自分の中で出せないで居たからだ。


しかし恋する女はつよいとはよく言ったもので今の茜の心には1点の曇りもなく、星野先輩に告白する気持ちしかなかった。


茜は作戦を決行しようと星野の下駄箱に向かうために早めに学校に来ていた。


ガチャ


茜が外履きから上履きに靴を履き変えようとしたその時1通の封筒が下駄箱から落ちた。


「海野さんへ話したいことがあるので、初めてあったあの場所で放課後待ってます。」


星野先輩!


茜は一部始終を親友の涼子に話した。


「え~何あんたそんな大事な事を同級生の私にいっさい言わないで菓子パンちゃんになるとか心配してたの?」


「ごめん」


「星野先輩が恋愛に奥手なんて思いもしなかったなぁ御曹司なんて皆金持ちで上から目線で偉そうなのしかいないイメージだったし。」


「私もそう思ってたよ」


涼子の偏見もあながち間違ってないと思うから静かに頷いた茜。


「で?どうするの?行くの?」


「行くに決まってるじゃない!その為に手紙を書いて来たんだから」


茜はそう言って休憩時間に星野の下駄箱に手紙を入れるリベンジをした。


お互い同じ気持ちだとしたら何を確かめる必要があるのかは謎だが。

放課後


「星野先輩!」


息を切らして図書館に現れた茜。


「海野さん!来てくれたんですね。あっ後これ」


「あっ私の書いた手紙。」


「俺こう言うの書くのも貰うのも初めてだったから失礼がなかったか不安だけど。」


「全然大丈夫ですよ!そんな事より」


ゴクリ


思わず生唾を飲む星野


「先輩って私の事どう思ってるんですか?」


直球の質問にめまいをおこしそうになる星野


「直球ですね。俺も直球で返します!海野さん!付き合ってください。」


返事は勿論首を立てに振る仕草が全てだ。


「でも星とクラゲが無かったのに恋って叶うんですね。」


「恋愛は恋が叶うとか叶わないじゃなくて叶える気持ち次第・・・」

 

星野が言いかけてる最中に

「先輩これ!」


「いや雅紀で良いよ。」


「雅紀これ!私達がぶつかった場所!」


「これって」


二人はぶつかった後話で盛り上がっていて全く気付かなかったが


【星とクラゲ】


確かにそこには星とクラゲと言う本があった。


中身はどんな物かと言うと空に浮かんでいる星が海のクラゲに恋をすると言う恋愛小説だった。


まるで金持ちの御曹司と貧乏の女生徒の私達みたいですねと2人は恋が叶うと言われていた星とクラゲを借りて図書館を後にした


図書館から帰った2人は図書館以上の広さのある星野家で幸せに過ごした。


5年後2人が結婚できるように星とクラゲは一生貸し出し中になったとかなってないとか。



終わり

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