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ミストの短編集  作者: ミスト


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11/22

どっかのあれ

「あ~ダルっ無駄に広いし何なのここ」


掃除をしながら文句を言うメイドの衣装に黒髪の女性の渚


「渚、文句ばっか言ってないでちゃんと掃除してよね!」


同じくメイドの衣装で黒髪のウミに注意される渚。


「だってここ無駄に広いし何畳あるのよ」


ぶつぶつ言う渚


「家主が大金持ちだからね~」


「時給良いけど肩凝るよ~」


「神宮寺家だからね」


言いながらモップで水拭きを始める。


ゴシゴシゴシゴシ


「冬でも暑いのに夏とか余計だよね~」


神宮寺財閥の大広間は軽く200畳はある。


「毎日毎日本当使用人として頑張ってて偉いよね私たち」


「自分で自分誉めなきゃやっていけないよね(笑)」

「本当本当」


ぶつぶつ言いながらも大広間を掃除して行く。


「次私トイレ掃除してくる。」


渚が言った。


「了解。」


ウミが答える。


ガチャ


トイレのドアを開ける。


「フーンフンフン」


鼻唄を歌いながら掃除している渚。


「だいたいこんなところに神様とか居るわけ無いよね~」


ピカーン


「フォッフォフォ、渚とかもうしたか」


光と共に現れた髭の老人。いったいその正体は・・・

「キャー変態~」


渚が叫ぶ


「何を言うかワシャ変態ではない!」


口髭を生やしたお爺さんが訂正をしながら話し始める。


「変態じゃなきゃなんな訳?杖も持ってる変態じゃない」


目を丸くしながらその変態の正体を探る渚。


「見て解らんのかトイレから出てきた老人。神様に決まっておるじゃろ」


何とその老人は神様だと言い始めた。


「神様?」


「いかにも」


状況と見た目が訳が解らず困惑する渚。

「どうせ神様ならイケメンのミカエル様が良かった。」


渚がポツリと呟く。


「全く!最近の若者は礼儀と言うのを知らんのか、ワシの前でぬけぬけとミカエルが良かったなどと」


「で?その神様が私に何の用なわけ?」


早く掃除再開しないとと思い話を手短にして欲しい感を出してきた渚。


「お主この家には何もなくただ広いともうしたな?」


「後変な自称神様が出てくるところ、って言うか何でその話知ってるのよそれ知ってるのウミだけのはずよ!」


「フォッフォッフォ、何そりゃワシが神様だからじゃ」


「理解したかも・・・」


意外と物分かりの良い渚。


「話を続けるぞ。この屋敷の地下通路は異世界へと繋がってる。そこに伝説の秘宝が眠っていると言う。」


「伝説の秘宝・・・」


渚の目の色が変わる。


「どうじゃ行ってみるかぇ?」


「でもなぁ~そんな異世界なんて・・・あり得ないでしょ(笑)」


軽くあしらう渚。


「でたらめじゃないぞい!証拠にワシが異世界から来たのじゃから」


「て言うかおっさん何者なの?神様は解るけど有名?」


「我こそ全知全能の神ゼウスなるぞ!」


「・・・・・マジで言ってんの?(笑)」


「イケメンのミカエルはワシの息子じゃ」


「そんなヨボヨボで結婚できたんだ。」


「て言うか結局秘宝って何?」


「ドラゴンが守ってるとか無いの?」


「武器もないのにどうやって手に入れるの?」


質問を畳み掛ける渚。

「大きなお世話じゃい」


「武器など無くても知恵を使うだけで手に入るように設計してある。(まあ嘘じゃが)」


ゼウスが心配要らない風な口ぶりをする。


そこへ


カッカッカッギィバタン


「渚~いつまでトイレ掃除してんのよもうかれこれ3時間よ?」


しびれを切らしたウミがやって来た。


「フォッフォッフォウミじゃないか」


「また出たんですかゼウス様。ミカエル様が心配なさいますよ?」


「え?何ウミちゃん知り合いなの?」


「昨日鼻唄歌ってたら遭遇したの。」


「あの鼻唄は言いぞい。神様とトイレを大事にしてくれる歌じゃからな。」


満足そうに話すゼウス。


「どう思うこの変態神様の話、信じる?」


「地下通路が異世界・・・何か面白そうではありますよね。」


ウミは意外と乗り気らしい。


「でも・・・神宮寺様の許可がないとですよね。」


「バイトの使用人が一人二人消えても問題ないっしょ(笑)」


こうして地下通路に向かうことにした渚とウミ。

「地下通路でもこんな広いんだね~」


「流石神宮寺財閥だよね~」


話ながら歩くウミと渚。


とその時


「ゴブゴブ~」


ゴブリンが現れた。


「いやいや聞いてないから!あのオッサン!地下には何も出ないって」


渚が話が違うと怒り出す。


「ゴブ~!」


ゴブリンは飛びかかりウミを襲おうとした。


「甘い!」


ウミはそう言うとホウキを手に取りゴブリンに向かって行く。


「それ掃除道具よ!」


渚が言う。


「良いから良いから」


ウミが言う。


ゴンッ


一叩きしゴブリンはその場に倒れた。


「ウミちゃん以外に力あるんだね・・・」


渚は呆気に取られている。


「旅のお方!」


「誰~?」


声のする方に近づく渚とウミ。


「私です。」


馬の体に羽が生えてる。ペガサスが話し掛けてきた。


「喋るペガサス?どっかのアニメのキャラ?」


渚が戸惑う。


「あんな顔に変な目を埋め込むエセ外国人じゃありませ~ん」


「何でペガサスがペガサス知ってるんだろ・・・・まあ良いや。どうかしたの?」


冷静に話を聞こうとするウミ。


「ウミ冷静すぎ(笑)」


渚が思わず突っ込む。


「私達の主がある日を境にいきなり、人が変わったかのように暴れだしたのです。」


ペガサスはミカエルの様子が最近おかしいと語り始めた。


「さっきのゴブリンが何か関係してそうね・・・」


察しが良すぎる渚。


「何か変わった行動をミカエル様はしてなかった?」


ウミがペガサスに問いかける。


「天界の集まりに行ってからというものミカエル様は神様なんてクソ食らえだと口々に言うようになりました。」


「恐らく天界で何かあったのでしょうね・・・」


「馬鹿にされたとか?」


「あんなイケメン馬鹿にするって人間じゃなさそうね」


「さっきのゴブリンもミカエル様が天界から連れてきたものでして・・・・」


「倒しちゃったじゃない・・・」


次の瞬間


「フハハハハハ、やけに騒がしいと思ったら人間の女か」


金髪の長い髪、黒いスーツに青い目の羽の生えた男が現れた。


「ミカエル様~」


「ウミちゃん!」


クビを横に振りながら今はそのテンションじゃないと諭す渚。

「我の屋敷で何をしている。」


「ミカエル様がおかしいとゼウスのおじいさんが抜かしてたので」


ウミが冷静に理由を話す。


「我がおかしい?おかしいのは人間であるぞ?」


「いくらミカエル様でも言って良いこと悪いことがあるでしょ!」


激昂する渚。


「たわけが!お前ら人間が神を崇めない。

感謝しないから天界で人間をこらしめようという話になったんだ。」


「何それ意味わかんない!」


怒りの収まらない渚。


「最近の人間はやれ金だの恋だの抜かして、この世の平和は我々神々があってこそだぞ」


「・・・・解ったわよこれからは神様を大事にお金だの恋だのぬかすわよ。」


こうしてミカエルと約束をし絶対に失ってはいけない価値観と言う宝を手にし?ウミと渚は今日も文句を言いながらバイトをしているのであった。



終わり





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