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ミストの短編集  作者: ミスト


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10/22

涙と笑顔の落とし物

僕はとある日ショッピングモールで買い物をしていた。


2階に上がり他に何か買うものがあったかなと思っていた。


するとインフォメーション前で一組の親子が困った顔をしている。


「ほのかしょうがないでしょ!無いんだから!」


「だって・・・・だって〜!」


ほのかと言う5歳くらいの女の子が駄々をこねているみたいだった。


「我慢しなさい!ただの小さいクマのぬいぐるみぐらい!」


母親だと思われる女性に叱られていた。


「あれはお婆ちゃんに貰ったクマさんなんだよ!」


「落としたのはあなたでしょ!」


「う〜う〜」


ほのかちゃんの目からポロポロと涙が落ちる。


埒が明かないと思い僕は取りあえず話を聞く事にした。


「どうかしましたか?」


これこれこうでこうと話の内容は解った。


ぬいぐるみはおばあちゃんの手作りでほのかちゃんはいつもそれを持ち歩いて居たという。


よせば良いのにと思われるだろうが僕もおばあちゃんを亡くしていたのでほのかちゃんのためにもぬいぐるみを探そうと思った。

話を聞いた限りだと1階でご飯を食べたあと気付いたらなくなっていたという。


ひたすら探したが見つからなかった。


「まさか!いやだとしたら・・・」


母親はおそらくほのかちゃんの説得でそれどころでは無いが1つの可能性としてまだ行ってないところが1つだけあることに気付いた。


女子トイレである。


ただしどう考えてもリスクしかない。すでに他人事に首を突っ込んでいるのに赤の他人の僕が何も女子トイレに入る必要はない。


ほのかちゃんには悪いが見つからなかった事にして帰ろうと思った。


そこにあれば数分後にインフォメーションに届くだろう。


などと自分に言い訳をして帰ろうとしたら掃除のおばさんが現れた。


と言うより入ろうか入らないかの葛藤でトイレの前に居たのである。


「おばちゃんそれ!」


やっぱりと言うべきか幸いと言うべきか


「あぁこのくまのぬいぐるみ、誰かが置き忘れて言っちゃんだろうね。こんなボロボロで綿まで見えて・・」


「おばちゃんそれ頂戴!」


危うく捨てられそうになるくまのぬいぐるみ


手から離れて呆気に取られるおばさん。


そして僕は急いでほのかちゃんの元へと向かった。


「う〜う〜」


「ぬいぐるみならまた買えばいいじゃない!」


「おばあちゃんの作ってくれたぬいぐるみが良いの〜」


2階に上がった僕は急いで彼女にそれを渡した。


「どこでこれを?」 


母親が驚く


「さっきトイレ掃除のおばちゃんが持ってたのでこれじゃないかなと思い、急いで届けました。」


「ありがとうお兄ちゃん!」


ほのかちゃんの顔から笑みがこぼれた。


「良かったね。もうこれ失くしたりお母さん困らせちゃ駄目だよ?解った?」


うんと頷き笑顔で帰っていったほのかちゃんを見て僕は子供はゲンキンだなぁと思った。


Oo(買い物はまた今度にすればいいかな)


何故か僕は満足していた。


モールで見慣れない物を見つけた時どんな些細なものでもインフォメーションに届けましょう。

そしたらこんなドラマが待ってるかも知れません。


終わり


これ俺が某ショッピングモールで働いてた時に

たかだか落とし物だろって思ったところから発想を得た物語じゃん

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