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ep.9 乙女講座

 片桐と高木の二人は、神戸ハーバーランドにあるイタリア料理店でランチを食べていた。

 片桐の注文した大盛のカルボナーラが運ばれてくる。


「きたきた、ここのカルボナーラ、コクがあって美味しいねんで」


「そうなんや」


 片桐は、パスタをフォークで絡めとると美味しそうに食べ始めた。

「うん、美味美味」


「いつも美味しそうやな」


「美味しいもんを美味しく食べる当然のことやん。それにしてもあの村中がデートとは、はむはむ・・・」


「それにしてもよく食べる・・・」


「これはやけ食いだよ!」

 片桐は身を乗り出して言った。


「え、何のやけ食い?」


「高木くん、女の子はね、友達が幸せになろうとする時には、幸運を祈りながらやけ食いをするもんなんやで!」


「そういうもんなんや・・・」


「乙女講座の受講料にそのピザ、一枚もらうで」

 片桐は、そういうと高木のピザをフォークで刺して自分の口に運んだ。


「そういえば来週、西谷の自然の家で野外活動があるな、オリエンテーリングとかキャンプファイヤーとか」


「青春格差を見せつけるようなイベントやね」


「そこで青春を見つける人だっているやろうし」


「村中とか村中とか村中?」


「まあ、そうかもしれへんけど

 片桐さんもモテるなら彼氏つくったら」


「高木くんは分かってへんな~

 アイドルが簡単に彼氏つくるとロスでショック死する男子たちが多いのだよ」


「あ、はいはい・・・」


「高木くんは彼女つくらへんの?」


「いや、まあ、別にって感じかな・・・」


「気を付けや高木くん」


「何を?」


「普段からスーパーレアな私といると、判断基準が高くなり過ぎてしまうかもしれへんで」


「はい、気を付けます」

(片桐さんらしいな~)


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