ep.10 相談とは?
文化研究部の部室では、片桐あずさと立川公佳の二人が向き合って座っていた。
部長の今村と高木は既に帰宅していた。
場は数分の膠着をしていた。
「で、公佳、相談とは?」
公佳は、どう切り出そうかともじもじとしている。
「話してくれへんと話し進まへんやん」
「え~っと、その・・・」
(冗談でカマかけてみよか・・・)
「男子絡み?」
公佳の動きがぴたりと止まった。
(ほんまにこれか・・・)
あずさは、もう一度聞いた。
「男子絡み?」
公佳が、ゆっくり二回うなずき言った。
「これはた、例えばで、友人の友人の話なんやけど・・・」
(はいはい、ご本人様の話ですね)
あずさは、黙って次の言葉を待った。
「・・うがく・・ころ・・」
「え、何?」
「ちゅ、中学の頃からずっと好きな人がいて・・・
付き合いたいけど・・どうしたらいいか分からへん・・・
どうしたらええの・・・?」
公佳の声が震えている。
あずさは腕を組んで考えるような仕草で言った。
「う~ん、今まで私は告白される側専門やったからはっきり言えへんけど。
告白するかしてもらうしかないんとちゃう?」
「告白・・・」
「で、その友人の友人は、告白してもらえそうなん?
中学の頃からやからもうけっこう長いんやろ」
公佳は、二度、首を横に振った。
「で、あれば玉砕覚悟で行くしかないんとちゃう」
人差し指を立てて、あずさは力強く言った。
「・・わかった・・・」
公佳はか細く答えるとうなずいた。




